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インターネット公開文化講座

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Dr.ビュート流の健康ライフ ー自分流のライフベネフィットー

Dr.BEAUT・ソフィーリッチ代表
医学博士 山中 直樹

健康栄養食とは-3

 近年は健康栄養食を考える上で大きな変化が起こっている。
 日本食はユネスコ無形文化遺産(和食;日本人の伝統的な食文化)の内容とは真逆の食習慣となっている。
 人類は四季折々に自然の環境から得られる食べ物を生で食べることから始まり、焼いたり、煮たり、炒ったり、炒めたり、揚げたりする料理法の工夫を行って食べてきた。
 また、得られた素材のアクを抜いたり、発酵させて食べたり飲んだりして食べ物を増やし、おいしく食べられる食材を増した。
 貯蔵することも始まっていた。
 「和食;日本人の伝統的な食文化」にあるように、正月行事などの年中行事との密接な関わりを社会的慣習として大切にしていた。
 但に"日本食"を食べればよいのではない。
 我が国の旧石器時代では自然からの食べ物に石器と火による工夫を行っていたのだ。
 新石器時代の縄文時代になると縄文土器を作って動植物を混合して煮ることを始めた。
 今日のアルコール飲料まで土器使用によって可能となり、心霊的な自然神に捧げた。
 料理の仕方によっておいしく食べる今日の和食の調理・料理の歴史が始まったのだ。
 縄文時代、家族共同体集団であるバンドでは調理した料理を囲んで集まって食べる文化も始まっていた。
 自然界からの食材を狩猟採集するのみならず農耕牧畜の源流も始まった。
 ウルシやトチの木などを植え、キビ、ヒエ、アワや陸稲を栽培して住み易い環境を築き、猪などを育てたりして定住した。
 縄文時代に始まった食文化は、アジア太平洋戦争に敗北した後は経済発展、科学技術の進展によって食材の流通が盛んになって全世界、地球レベルで広がって食べるものは1970年代以後は大きく変わった。
 科学技術によって食材中に含まれている栄養成分、旨味成分等が分析されて判ってきた。
 ほとんどの成分は人工的に合成されたり、修飾されて工夫されたものが出現している。
 既に醤油、マヨネーズなどは化学成分だけで大豆や卵などの原料は使わない"もどき"が作られており、知らないうちに食べている人は多いのだ。
 人工甘味料などを代表として自然界にはないような食材・食品も広まっている。
 今日は、そうした人工食品も含めた健康栄養食とはを考えなければならなくなった。

Dr.ビュート流の健康ライフ ー自分流のライフベネフィットー
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