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信天翁喫茶ワールド

信天翁(アホウドリ)喫茶主
医学博士 山中 直樹(宗直)

「ケガレ・ケ・ハレ」:喫茶・茶の湯のもう一つの道-1

 臨床喫茶学は生活文化である喫茶・茶の湯を楽しみながら私達の日常生活をどのように生きるかを考えるのです。
 禅僧が雲水とまずは茶を飲みながら禅問答をするように身の回り、日常茶飯の表で起こっていることから、その裏にある生き方の大切さを知り、学ぶ機会とするのです。

 今日この頃では社会の変化が早く、何かと不安な時代となっています。
 ITの発達によって、ウェブ情報が飛び交い、ツイッター(Twitter)やフェースブック(Facebook)などで話題のソーシャルネットワークによる情報発信と交流がリアルタイム的実況のテレビやラジオのように誰でもが何時でも情報が発信出来るようになりました。
 個人が発する情報の質をお互いに考えなければならなくなりましたが、一方で今までのような新聞、テレビなどのマスメディア、書籍などで情報の質が問題ではなかったかと問えば、そんなことはありません。
 国家や特定の組織集団による自分達に都合の良いような誘導情報の発信は日常茶飯に起こっていたし、現在も起こっています。
 従来型の情報発信法では組織やお金が必要なために、情報発信の意図的なコントロールが容易に出来ました。
 アジア・太平洋戦争で、日本国家による強制的な統制や情報発信がなされていたことは皆さんよく知る所だと思います。
 日本のみではなく海外も含めて現在もなされています。
 国家や特定組織が自分達に御都合的な情報発信をするのは人間が集団を作っている以上、多様な価値観が飛び交いますから当然といえば当然かもしれません。
 それどころか私も含めて人それぞれも、自分の都合によって虚偽を含めた言動を行っていることは疑い無しです。

 喫茶・茶の湯文化についても、当然のことながら今日までの"色々な事情と恣意性"が深く関わっています。
 健康情報では国家・医業界・サプリメント業界の御都合が根深く関係しています。
 学術的な学会にあっても、ボスの都合で影響があるように、科学系のみならず日本史、民族文化も無関係とは言えません。
 しかし、ITによる情報発信力は今までのような一面的な情報で"支配"することが難しくなってきました。

 ここでは、喫茶・茶の湯を介して今までの"常識"ではあまり知られていない「もう一つの茶の道」の話を紹介します。
 「ワビ・サビ」と言うよりは日本独自の「ケガレ・ケ・ハレ」の概念がキーなのです。

信天翁喫茶ワールド
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