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信天翁喫茶ワールド

信天翁(アホウドリ)喫茶主
医学博士 山中 直樹(宗直)

信天翁喫茶で自活力を育む!!・・5

単身社会は自活力が下支え―1

信天翁喫茶は「ゆるやかにつながる心の絆・連帯」と「自利利他円満でノマドロジーな
平和」を人間関係のキーワードとしています。
日本の本年三月末の総人口は一億二千七百万人位で減少傾向にあります。
生産年齢層(15~64歳)の人口は八千百万人位と過去最小で、十年前に比して5.1%
(約五百万人)の減少となったとのことです。
加えて、二十年後の日本社会は次のように予想されています(斉藤環)。
・50~60代男性の四人に一人が一人暮らしで、結婚しない男性は29%となる。
・65歳以上の未婚者は男性で168万人、女性は120万人となる。
そして、最近の内閣府からの発表のように、15~39歳を対象とした調査による引きこもりは70万人に及んでいるのです。
その内、15~19歳で引きこもり状態が始まったのは25.4%、30歳代から始まった人は
23.7%なのです。
このままの日本社会が進めば、かつての中世社会のように今日的な「無縁(ムエン)」、
「公界(クカイ)」、「楽」のノマドロジー的(世界各地を移動し、絶えず外部や他者との関係を拡大しながら遊牧的な生き方をする概念)な遍歴者集団による平和な社会構築が求められているのです
(山中直樹著「信天翁喫茶 入門 益荒男が茶の道」(http://www.sophyrich.com/)。
日本のグロースカル(growthcal,地球的視野の発展)な文化は万葉時代からの大和うたに始まる長歌、和歌、俳句以外は、中世の室町・下克上時代に始まる申楽・能と茶の湯だと思います。
今日に及ぶ能、茶の湯は人間関係が不安・不信の時代に始まったのです。
しかし、利休が秀吉に命を奪われたりして中央集権的な権力によって「無縁」、「公界」的社会が狭められ、自由な活動が不可能となり、貴賎視的差別社会や閉鎖的社会に苦しめられるようになったのです。
そして、我が国は現代版「無縁社会」の単身社会に再び直面しているのです。
つまりは従来型の扁用社会、結婚型夫婦・家族社会、健康・扁用・年金などの社会保障制度は崩壊すること間違いなしだと思います。
それにもかかわらず、我が国の国会議員をはじめとする多くの人達が女性差別的夫婦別性にもこだわるガラパゴス的閉鎖社会思考なのです。
今や、人との関係がIT化して進行する単身社会、無縁社会で如何に生きるかが問題なのです。
国家や政治に依存するより国民一人一人の意識こそが変わらねばならない時代なのだ!!
表面的な形や様式にこだわっているとノマドロジーな自活力ある心の絆・連帯は育めない!!

信天翁喫茶ワールド
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