愛知県共済

インターネット公開文化講座

文化講座

インターネット公開文化講座

信天翁喫茶ワールド

信天翁(アホウドリ)喫茶主
医学博士 山中 直樹(宗直)

信天翁喫茶で自活力を育む!!・・2

自活力を育む下支え

自活力を育むためには一人一人に適った下支え支援がキーであり、過剰、不適切な下支えは自活力を削ぎます。
信天翁喫茶の信天翁が意味する海鳥のアホウドリは陸上では動きが緩慢なために羽毛利用のために大量捕獲されて絶滅危機に瀕したのですが、国際的な保護鳥となり保護されたために日本では伊豆大島諸島の鳥島や智島で人工飼育に成功して復活しています。
智島の自然環境で育ったアホウドリはアメリカ西海岸のサンフランシスコ沖まで飛んで行ったとニュースになるほどに自活力を持ったのです。
一方で、佐渡でアホウドリと同様な保護鳥として人工飼育されているトキは自然に放つ準備のために移した大きな鳥小屋に侵入したテンに攻撃されて死んでしまいました。
アホウドリとトキでの人工飼育のための人間による下支え方法には違いがあります。
アホウドリは危険もある鳥島や智島で人工飼育されたと言っても、鳥小屋に入れられて餌が与えられる下支えは受けていません。
トキの人工飼育では、誕生から自然に放たれるまでの手厚い保護飼育をされています。
野に放たれる前の大きな鳥小屋で飼育されていた時に隙間から侵入したテンに対して小屋内では逃げることが出来ず、生き延びるだけの自活力は削っていたのです。
アホウドリは植栽、環境整備や生息する仲間が居ると集まる習性があり、デコイと呼ばれる鳥の模型と録音した鳴き声を流して鳥島や智島で繁殖に成功したのです。
始めからアホウドリは餌も自力で獲得して生きて繁殖する自活力を発揮したのです。
下支えとしての保護育成から見るとアホウドリに比して、トキは手厚い下支えを受けたことになります。
アホウドリ、トキ共に人による乱獲や生息環境の悪化によって絶滅や絶滅の危機に陥ったのです。
人間が罪滅ぼしとしての復活のための下支えとしてはそれぞれの自然力を出来るだけ自活化させることの重要さを教えています。

人の自活力育成のための下支えにあっても心しなければなりません。
それぞれの人が自活力特性を育むための下支えでなければならないのです。
表面的な優しさ、過保護や甘やかし的な下支えは自活力を奪います。

信天翁喫茶ワールド
このページの一番上へ