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ガーデニング

園芸家 栄中日文化センター講師 名古屋野生蘭同好会会長
吉田 篤

ガーデニングの楽しみ

 江戸時代、徳川将軍(特に家康、秀忠、家光)が花好きだった事もあり、将軍から庶民まで花を育てる事が一大ブームとなりました。200年以上続いた江戸時代において、人々は熱心に植物を育て、品種改良等を行ったことにより、日本は世界一の園芸先進国になりました。幕末に来日した外国人の多くは、日本の園芸文化を見て大変驚きました。自国ではまだ植物を楽しむ事は、上流階級の人々の楽しみだったからです。しかし日本では、江戸城には盆栽や椿など多くの植物が栽培され、大名は立派な庭園を持ち、庶民がアサガオや菊を育てていました。

 現在の日本も園芸先進国の一つです。栽培生産されている様々な植物の種類数や栽培技術の高さ、園芸愛好家のレベルなど、どれをとってもトップクラスだからです。それは、日本人の繊細な感性とこれまで園芸を楽しんできた伝統によるものだと思います。

 ガーデニングと言えば、"庭作り"と思われがちですが、もっと広い意味では園芸全般における楽しみ方をさします。これから皆さんにその一部をご紹介できればと思います。

☆カラーリーフを楽しむ。

チョコレート色や黄色などの葉や斑入りの葉を使うことによって庭やベランダの雰囲気が変わり、一年を通じて花が咲いていない時期も長く植物を楽しむ事ができます。また最近では、斑入り植物のコレクションもブームになっています。

☆葉姿・木姿を楽しむ。

葉変わりにも様々な種類があります。たとえば椿の場合では「金魚葉」・「ランチュウ葉」・「桜葉」・「さかずき葉」などがあり、ほかには「鈴虫剣」・「のこぎり葉」・「羽衣」が知られています。木姿では、「しだれ」・「雲竜」・「石化」などがあります。

☆花変わりを楽しむ。

標準花と違って、「奇形花」・「色変わり」(白花・黒花・緑花など)・「極小花」・「巨大花」など標準花とかけ離れた花形や花色を楽しむ。

☆寄せ植えやコケ玉を作り飾って楽しむ。


カエデ「藤波錦」


椿「覆輪一休」


☆鉢を楽しむ。

瀬戸・信楽・丹波・常滑などの産地に、訪れたり手に入れたりする。
鉢を替える事によりいっそう鑑賞価値が上がります。

☆鑑賞する。

植物園、庭園、ガーデニングショウ、花の展示会など実際に植物を観て楽しむ。
最近はデジカメの性能が良くなり写真で楽しむ方も増えています。

☆栽培を極める。

人と同じ植物を育てても、全く別の植物のように上手に育てることができると栽培が楽しくなります。

☆バタフライガーデンを楽しむ

蝶の好きな花(ブッドレア・ランタナなど)やエサになる植物を植える。

アゲハ・クロアゲハ ミカン類・サンショ・カラタチ
アオスジアゲハ クスノキ
ルリタテハ ホトトギス・サルトリイバラ
ゴマダラチョウ・テングチョウ エノキ
ツマグロヒョウモン パンジー・スミレ類

毎月いろいろなジャンルの植物を紹介します。少しでも興味を持って頂き花好きの方が増える事を願っています。

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