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カラーコーディネーターに聞く色の活用術

栄中日文化センター講師
竹内 ゆい子

車の色

 皆さんは車の色は何色ですか?車もファッションの一つと考えると洋服より高額な車の色は最高の個性の表現です。好きな色、似合う色をお勧めしたいところですが、安全で経済的な車の色選びのポイントを2つご紹介しますのでこれから車を買う時の参考にしてみてください。
 車の色と事故が関係しているという興味深い統計があります。事故に遭いやすい色と遭い難い色があるということです。ニュージーランドのオークランド大学等の研究によると、最も事故に遭いにくい色はシルバーだそうです。色が明るく光の反射性も優れているからではないか、と推測されます。反対に事故に巻きこまれる確率が一番高い色はブルー系だそうです。青とか紺色というのは自然界の色ですね。例えば海や川の水、空の色がそうです。つまりブルー系の色には癒しの効果があり、他の車のドライバーから見た場合、緊張感をゆるめてしまいやすいのです。それだけでなく、紺色などは収縮して見えるので、存在感そのものが薄らぐ傾向があります。他の統計でも濃い色の車は事故を起こしやすいと発表されています。





 青とは反対に赤は、緊張色、進出色、膨張色なので、事故に巻きこまれる確率は低いようですが、赤や橙、黄など派手な車に乗る人は、攻撃的な性格の人が多いようで、色彩心理学的な意味とは違う意味で事故率は低くないようです。また、黒い車が最も事故に巻きこまれにくい色という統計もあります。黒というとどこか高級感があり、また乗っている人もそれ相応の人物というイメージがあります。それで他の車のドライバーは黒い車を見たときには緊張し、意識します。そういうことからでしょうか?
 車の色選びの際、気をつけていただきたいもう一つのポイントは、どんな車でも『人気色と不人気色では将来の下取り額が10万以上差が出る場合がある』ということです。車の色で人気があるのは、無難な色です。バブル期には派手な色の車もそこそこ人気がありましたが、2000年以降の根強い人気色は、
  • ホワイト系(パール&メタリック)
  • シルバー系
  • ブラック系
といった、年齢や運転者の環境に左右されない色です。
 もちろん車種によって、若干の違いがありますが、ホワイト系などは中古車になった時にほとんどの車種で人気色となります。車の場合、高額査定が期待できる色は、『キレイ』とか『目立つ』ではなく、『中古車で人気のある色』ということです。人気色と不人気色の査定価格の差は、高級車になればなるほど、違ってきます。数年で車を買い替える人は特に色選びにご注意ください。車も携帯電話と同じようにカラーバリエーションが豊かになり、色が購買動機に大きく関わっていますが、高価な物だけに慎重に検討する必要がありますね。
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