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カラーコーディネーターに聞く色の活用術

栄中日文化センター講師
竹内 ゆい子

色をまとめるテクニック

 生活の全てに関わる色を乱雑に使いすぎていませんか?部屋の模様替えの 際、色をまとめるとすっきりして部屋が広く感じたり、リラックスできたりします。また、洋服や小物を選ぶ際、身に着けたときの配色を考えて購入しています か?今回はたくさんある色をまとめるテクニックを勉強しましょう。たくさんの色を一つのトーンで統一させたり、赤み、黄み、青みなど一つの色相で統一させ るとまとまりのある配色になり、イメージも伝わります。トーンを統一する配色をドミナント・トーン配色、色相を統一する配色をドミナント・カラー配色とい います。「ドミナント」とは「支配的な」「優勢な」という意味です。

■ドミナント・カラー配色例
全体にオレンジがかった夕焼けの風景では、オレンジ色がドミナント・カラー。
初夏の山などで見られる木々は、緑色がドミナント・カラー。

■ドミナント・トーン配色例
ディープトーン
ペールトーン

 また、配色が平凡だったり、単調で面白みに欠ける場合、アクセント・カラー(強調色)を少量加えることで配色にスパイスを効かせると、引き締まった印象の配色になります。アクセント・カラーは基本の色に対して色相やトーンが対照的な色を使用すると効果的です。
それぞれの配色例について紹介します。

■アクセント・カラーの配色例
低彩度の色にビビッドトーンの黄緑をアクセントにした。 都会的なイメージ。
全体にぼやけた印象を濃い緑で引き締めた。
青のビビッドカラーに反対色の黄色。色相・明度が対照的。
ライトグレイに赤のアクセント・カラー。対照的なトーン。

 アクセント・カラー(強調色)に対して、配色で最も面積の大きい色を 「ベース・カラー(基調色)」、次に面積を占める色を「アソート・カラー(従属色)」といいます。全身をコーディネートする際、初めにベース・カラー、次 にベース・カラーに対して色相またはトーンに共通性を持たせたアソート・カラー、最後にアクセントとなる色を選ぶとバランスよくコーディネートできます。

面積は、 70% 25% 5% が理想的な比率です。
  (ベース)   (アソート) (アクセント)  

 また、体型によってアクセントの位置を考えるとよりバランスがよく見えま す。小柄な人は高い位置(スカーフやヘアバンドなど)に、大柄な人は低い位置(靴など)に、太目の人は中心(ベルトなど)に使用すると効果的です。色をま とめるテクニックをファッションだけでなく、インテリアやテーブルコーディネート、お料理の盛り付けなど日常の配色に使用して、騒色を防ぎ、センスある空 間を作りましょう。

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