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会話に役立つイタリア語の表現について

石黒 秀嗣

レッスン28 イタリアの花粉症


ヴェネチア:サン・マルコの鐘楼
Venezia : Campanile di San Marco

レッスン28 イタリアの花粉症

A. 花粉症の季節到来!

寒い冬から解放され、新緑の春の季節を迎え、日も少しずつ長くなって、陽気もだんだんと暖かくなってきます。しかし花粉症の人たちには受難の季節で、目がかゆくなったり、くしゃみ(starnuto)や鼻水(goccia al naso)が出たり、ひどい場合には喘息(àsma da fieno)にかかったり、大変憂鬱な季節でもあります。イタリア語で花粉症をAllergia al pòllineといいます。pòllineはイタリア語で「花粉」を意味しますので「花粉に対するアレルギー」という意味です。

日本では花粉症というと、直ぐにスギやヒノキの花粉を思い浮かべるでしょう。イタリアでは春の花が咲き始める2月下旬から6月・7月にかけて、その花々の発する綿毛のような花粉が飛散して起きる花粉症が多いということです。ポプラ(pioppo)、イネ科のグラミナチェ(graminàcce)、ブナ科のファッジョ(fàggio)、キク科のマルゲリータ(margherita)などの花粉が花粉症の原因とされています。最近ではブタクサ(ambròsia)の繁殖も急速に拡大しており、イタリアでも2割近くの人が花粉症患者と言われています。

季節の変わり目の春から夏にかけて花粉症のため、周りにくしゃみをする人をよく見掛けます。イタリアでは、人前で鼻をかむのはマナー違反ではないのですが、鼻水の音を出してズルズルするのは行儀上よろしくありません。しかしくしゃみをする人には「サルーテ(Salute!)」と声を掛けます。意味は「健康」という意味で、「お大事に」という意味合いになります。勿論、Grazie!(有り難う)と返事を忘れないようにして下さい。

Ecci!(ハクション!) Salute!(お大事に!)

■ 花粉症の症状などを表す単語やフレーズ

鼻水が出る mi cola(→ colare) il naso
思いっきり鼻をかむ mi sòffio(→ soffiarsi) il naso con tutta la forza
鼻がつまっている ho il naso chiuso
くしゃみをする starnutisco(→ starnutire)
目がかゆい mi prùdono(prùdere) gli occhi
目が赤い ho gli occhi rossi
のどが痛い ho mal di gola
咳をする tossisco(→ tossire)
しつこい咳が出る ho la tosse persistente
息がしにくい faccio(→ fare) fatica a respirare
頭がぼんやりしている mi sento(sentirsi) intontito/a
体がだるい mi sento(sentirsi) letàrgico(fiacco)

■ 症状を伝えたりするときの会話例:

  1. Ho l'allergia al pòlline.
    (花粉症アレルギーがあります)
  2. Prendi cura di te, eh! または Abbi cura di te, eh!
    (お大事にしてね!)
  3. Ogni anno sòffro di pollinosi.
    (毎年、花粉症に悩まされています)
  4. Sono allèrgico/a al pòlline(al latte / alle uova).
    (花粉〈牛乳・卵〉のアレルギーがあります)
  5. Ogni primavera sto male per l'allergia al pòlline.
    (毎年春になると花粉症で体調が悪い)
  6. Che fastìdio questo pòlline! Non smetto di starnutire.
    (この花粉、ほんとに厄介です!くしゃみが止まらないんです)
  7. La primavera è bella, ma per me è un ìncubo.
    (春は美しいけれど、私にとっては悪夢だよ!)
  8. Oggi c'è tanto pòlline nell'ària, mèglio restare a casa.
    (今日は空気中に花粉が多いから、家にいた方がいいね!)

会話例1:

A: Sembri stanco/a ma stai bene?
(調子わるそうだけど、大丈夫?)

B: No, ho l'allergia al pòlline. Mi cola il naso e mi prùdono gli occhi.
(いや、花粉症なんだ。鼻水が出るし、目がかゆくて)

会話例2:

A: Stai bene? Hai preso il raffreddore?
(大丈夫?風邪ひいたの?)

B: No, è solo allergia. Ogni primavera è così per me.
(違うよ、ただのアレルギー。毎年春はこんな感じなんだ)

B. ポプラの綿毛が飛ぶ季節

ポプラの綿毛が飛ぶ時期は4月の下旬から6月上旬に飛び始めます。アレルギー症の人にはちょっと辛い時期でもあります。ポプラの綿毛が見た目はふわふわしていて雪のように舞う姿は春の風物詩の一つと言えるでしょう。
「綿毛」はイタリア語でlanùgineとかpiuminiと呼ばれます。特にポプラの綿毛はpiumini di pioppoと言われます。

■ 綿毛が舞う春の情景を表す例文:

  1. Sembra che nèvichi, ma è solo il pòlline dei pioppi.
    (雪が降っているみたいだけど、それはただポプラの花粉〈綿毛〉なんだ!)
  2. I viali sono coperti di lanùgine bianca, sembra neve!
    (並木道が白い綿毛で覆われていて、まるで雪みたいだね!)
  3. In primavera, i semi dei pioppi vòlano ovunque come fiocchi di neve.
    (春になると、ポプラの種が雪の結晶のようにあちこちに舞うんだ!)
  4. C'è un tappeto bianco di pòlline in piazza, sembra inverno!
    (広場が花粉の白いジュータンみたいで、まるで冬みたいだね!)

C. 花粉症とマスク

日本では、花粉症の季節にはマスクは欠かせませんが、イタリアではそのような光景はまったく見られません。マスク(màschera)をして外出することは奇異の目で見られるようです。しかしイタリアでも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でマスクの着用が一般化されましたが、しかしどんなに花粉が辛くても、たとえ風邪を引いていてもマスクをしている人を見かけることはほとんどありません。それとイタリアの法律では、正当な理由がなく顔を隠して公共の場所に現れることは刑罰の対象となるようです。最近、イスラム教の女性が宗教的な理由でブルカやヒジャブなどで顔を隠すのが社会問題化していました。外出する際はマスクをしないほうが良いのかもしれません。

例文:

  1. In Italia è meglio non mettersi la màschera.
    (イタリアではマスクをつけない方がよい)
  2. In Giappone ha l'abitudine di portare la màschera.
    (日本ではマスクをつける習慣があります)

■ 薬局での会話(Conversation in farmacia)

薬局で必要となる単語

花粉症 (l'allergia al pòlline)
鼻水 (il naso che cola)
点鼻薬 (lo spray nasale)
目のかゆみ (il prurito agli occhi)
くしゃみ (lo starnuto)
抗ヒスタミン薬 (l'antistamìnico)
目薬 (il collìrio)
眠気 (la sonnolenza)
マスク (la màschera per il pòlline)

会話例1:症状を伝えて薬をもらう会話

客(Cliente) :
Buongiorno, ho un'allergia al pòlline. Mi cola il naso e mi prùdono gli occhi. Avete qualche buona medicina contro la pollinosi?
(こんにちは、花粉症なんです。鼻水が出て、目がかゆいです。花粉症に効くなにか良い薬ありますか?)

薬剤師(Farmacista) :
Sì, certo. Preferisce un antistamìnico in compresse
o uno spray nasale?

(はい、もちろんです。錠剤タイプの抗ヒスタミン薬がいいですか?それとも点鼻薬がいいですか?)

客(Cliente) :
Preferisco qualcosa che non dà sonnolenza, per favore.
(眠くならないものがいいです)

会話例2:目のかゆみに効く薬を求める会話

客(Cliente) :
Mi danno molto fastìdio gli occhi. Avete un collìirio per l'allergia?
(目がとてもつらいんです。アレルギー用の目薬はありますか?)

薬剤師(Farmacista) :
Sì, questo collìrio è specìfico per le allergie stagionali. Lo può usare due volte al giorno.
(はい、こちらの目薬は季節性アレルギー用です。1日2回の使用です)

会話例3:薬の使い方を確認する

客(Cliente) :
Come si usa questo spray nasale?
(この点鼻薬はどうやって使うんですか?)

薬剤師(Farmacista) :
Deve usarlo due volte al giorno, una spruzzata per narice.
Non superare più di due volte.

(1日2回、各鼻孔に1プッシュずつ使用して下さい。1日2回を超えて使用しないようにして下さい)

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