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会話に役立つイタリア語の表現について

石黒 秀嗣

レッスン18 数の表し方について その2


ヴェローナ(ヴェネト州):ロミオとジュリエットの有名なバルコニー
Verona(in Veneto) : Il famoso balcone di Romeo e Giulietta

レッスン18 数の表し方について その2

前回は物事の数量を表す基数に対して学びました。今回は物事の順序や順番などを表す序数についてまとめました。

A. 序数の表し方について

序数はかかる名詞によって以下のように変化します。
a) 1番目から10番目までは不規則ですので暗記してください。

1番目 primo : il primo giorno (初日)
2番目 secondo : il secondo semàforo (2番目の信号)
3番目 terzo : il terzo capìtolo (第3章)
4番目 quarto : il quarto piano (4階)
5番目 quinto : il quinto posto (5位)
6番目 sesto : la sesta volta (6回目)
7番目 settimo : la settima settimana (第7週目)
8番目 ottavo : l'ottavo mese (第8月)
9番目 nono : il nono turno (第9ラウンド)
10番目 dècimo : il dècimo anno (第10年目)

b) 11番目以降は、基数の最後の母音を落として-èsimoを付けます。
但し23以上の3(-trè)で終わる基数は最後の母音の上にアクセントがあるので、そのまま基数の後に-èsimoを付けventitreèsimoとなります。
また最後が1000で終わる数は、複数であっても基数の複数形mila(不規則形)は使わず、milleを使います。但し1000位の次に他の小さい数があれば普通通りに作ります。
また序数をアラビア数字で書くときは、数字の後ろに右肩に小さく、男性単数形ならo、女性単数形ならaを付けて序数を表します。

1o il primo piatto(最初の料理)
7a la settima lezione(7時限目のレッスン)
15o quindicèsimo
26o ventiseièsimo
31o trentunoèsimo
53o cinquatatreèsimo
100o centèsimo
1000o millèsimo
2000o duemillèsimo

B. 序数はローマ数字を使って表すことも出来ます。

イタリアの建物や石碑に刻まれているローマ数字が読めると旅も楽しくなると思います。紀元前はavanti Cristo(キリスト以前)でa.C.そして紀元後はdopo Cristo(キリスト以降)でd.C.と略記します。
また世紀を表すときは序数が使われます。ローマ数字で表されるのが一般的です。

1から10は、I(1), II(2), III(3), IV(4), V(5), VI(6), VII(7), VIII(8), IX(9), X(10)となります。
ローマ数字を作るときの基準となる数がI(1), V(5), X(10), L(50), C(100), D(500), M(1000)です。

13は、 10(X)と3(III)でXIIIとなります。
58は、 50(L)と8(VIII)でLVIIIとなります。
94は、 90(XC)と4(IV)でXCIVとなります。
1764は、 1000(M)と700(DCC)と60(LX)と4(IV)で、MDCCLXIVとなります。
2025は、 2000(MM)と25(XXV)でMMXXVとなります。

世紀と実際の年代との間に少しずれがあり注意しなければなりません。例えば16世紀は、1501年から1600年までを意味し、1500年代であって、1600年代を意味しません。しかし、イタリア語では、1200年から1900年までに限って、1200年代、1300年代...という表現を使います。以下のように数詞は大文字で、アラビア数字の場合には数の前にはアポストロフィを付けることを忘れないように注意して下さい。

1200年代はil Duecento又はil'200
1800年代はl'Ottocento又はl'800と略記します。

同様に、60年代とか70年代という言い方もよくします。19...を省略した言い方で次のように言います。

1960年代はgli anni Sessanta又はgli anni '60
1970年代はgli anni Settanta又はgli anni '70
「60年代の有名な歌」はle canzoni famose negli anni Sessanta(=negli anni '60)
「90年代のファッション」はla moda negli anni Novanta(=negli anni '90)

■ 序数を使った例

ローマ教皇レオ14世 Pàpa Leone XIV(quattordicèsimo)
ヨハネ23世 Giovanni XXIII = Giovanni Ventitreèsimo
267代目 267o(DuecentoSessantaSettèsimo)
20世紀 il sècolo XX = il secolo ventèsimo
紀元前3世紀 il terzo sècolo avanti Cristo(a.C.)
紀元後6世紀 il sesto sècolo dopo Cristo(d.C.)
第1章 il primo capìtolo
第2部 la seconda parte
第3幕 l'atto terzo
第4節(課) la quarta sezione
前半(後半) primo tempo(secondo tempo)
小学校5年 la quinta elementare
1(2)等 prima(seconda) classe
5階 quinto piano

■ 通貨ユーロ(euro)の読み方

1ユーロ(€)=100セント(centèsimo)
ユーロは単複同形です。またセントは会話では省略して読まないことが多いです。
ユーロの場合、3桁ぐらいまでの基数が使えれば、日常会話の買い物には殆ど事足りると思います。

€ 1 = un èuro
€ 200 = duecento èuro
€ 0,01 = un centèsimo
€ 0,25 = venticinque centèsimi
€ 36,58 = trentasei èuro e cinquantotto(centèsimi)
€ 247,35 = duecentoquarantasette (èuro) e trentacinque (centèsimi)

C. 序数と基数を使った例文

  1. Viviamo con due figli al sèttimo piano in questo condomìnio.
    (私たちはこのマンションの7階に子供2人と住んでいます)
  2. Il terzo giorno del nostro viaggio visiteremo due musei.
    (旅行の三日目には、二つの美術館を訪れる予定です)
  3. Il rinascimento in Italia iniziò nel quattordicesimo sècolo.
    (イタリアにおけるルネッサンスは14世紀に始まった)
  4. La nostra squadra è arrivata al secondo posto con trenta punti.
    (我々のチームは30ポイントで2位になりました)
  5. Dante Alighieri nacque a Firenze nel 1265(mille duecento sessantacinque) e morì a Ravenna nel 1321(mille trecento venntuno).
    (ダンテ・アリギエーリは、1265年フィレンツェで生まれ、1321年ラヴェンナで亡くなった)
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