文化講座
アルコールと睡眠
12月に入り、本格的な忘年会のシーズンとなりました。
早い方では、11月から既に始まっている方もいるようですが、美味しい食事と共に主役はやはり、ビールやワイン、最近ではノンアルコールの味が格段に良くなったということから、そういったものでお付き合いをされる方も増えてきました。
ですが、やはり、酔って気持ち良くなることで自分を解放させる気持ちはどなたもあることと思います。
このアルコール、睡眠とどのような関係があるのかご存知でしょうか?
時々、『お酒を飲むからすぐに眠れています』と、いうことをお聞きすることがあります。寝酒といって、寝つくために少量のアルコールを飲む方もいますが、睡眠にとってどうかといいますと、実際に寝つきは良くなるそうです。
これは、アルコールは脳の中で、興奮系の神経伝達物質であるグルタミン酸の働きを抑え、反対に抑制系の神経伝達物質であるギャバの受容体を刺激することで、鎮静させ、催眠の作用を促すからです。
ところが、アルコールは量が増えますと、実は逆に睡眠の質を悪くしてしまう作用もあるのです。
睡眠前半は、睡眠を深くしてくれるのですが、後半は逆に浅い睡眠が増えて夜中に覚醒しやすくなるそうです。
ということで、お酒を飲むから眠れるというのは、間違いだといえそうです。
質の高い睡眠を得るためには、忘年会のお酒はほどほどに・・としたいところですが、年の瀬は、一年の疲れを取り去るためにも、楽しみたいですね♪
各テーマから、ワンポイントをお伝えさせていただきます、参考にして下さると嬉しいです。
<運動>
~アルコールと運動について~
お酒を飲む前後に運動すると、
①お酒の回りが早くなる
②疲労回復が遅れる
③筋肉を作る働きが阻害される
などといったマイナス面が表れます。体重70kgの人がお酒を分解するのに、
◎ビール缶で約2時間
◎日本酒1合で約3時間
◎ワイン0.5本で約6時間
必要です。
体重が軽い人は、更に時間がかかるといわれています。
アルコールの分解には水が必要なため、運動をする、サウナに入る、水分を排出する行為は、アルコールの分解を遅くします。
お酒を飲む前後1日は、運動を避けましょう。
<食事>
~牡蠣の水炊き鍋~
牡蠣は、アルコールの分解に必要な栄養素を多く含んでいます。
そして、『鍋』は、消化吸収が早いため、胃腸にも負担がかかりません。
<レシピ>
材料
・水 | 1L | ・昆布 | 1枚 |
・酒 | 1/2カップ | ・牡蠣 | 1パック |
・豆腐 | 1丁 | ・ねぎ | 1本 |
・春菊 | 1束 | ・生しいたけ | 1パック |
・大根 | 1/2本 | ・えのき | 1パック |
・白菜 | 1/4株 | ・レモン、ゆず | お好みで |
・ポン酢 | 適量 |
① 鍋に昆布と水を入れ、30分以上置く
② 鍋をかけ、沸騰する直前に昆布を取りのぞく
③ 酒と具材を入れて、煮込みます
④ ポン酢と大根おろしに、お好みで柑橘系の絞り汁や薬味で戴きます
<アロマテラピー>
~アロマバス~
二日酔いの症状が辛い朝は、アロマバスに入りましょう。
塩の発汗作用と、精油の利尿が、体内のアルコールを抜いてくれます。
◎作り方◎
天然塩 | 30g |
ジュニパー精油 | 2滴 |
グレープフルーツ精油 | 2滴 |
ローズマリー精油 | 2滴 |
上記をガラスの容器でよく混ぜます。スプーン1杯の塩をお風呂に入れてよく混ぜます。
香りで気分をスッキリさせたいときには、ジュニパーをペパーミントに変えてもいいですね。
但し、飲酒直後の入浴は危険ですので、避けましょう。
今月は、
アルコールと睡眠についてお話させていただきました。
お役に立てると嬉しいです。
今夜もぐっすり眠れますように。
最後まで読んでいただきまして
ありがとうございます。
社団法人 日本快眠協会
理事長 今枝昌子
協会HP
http://www.kaimin.or.jp
快眠ラボプラスドゥースHP
http://www.yoi-nemuri.com