文化講座
~認知行動療法で、睡眠向上~
9月3日は、睡眠健康推進機構が認定した"すいみんの日"です。
季節的に9月は、
徐々に涼しくなって眠りにつきやすくなってまいりますね。
今年は残暑が厳しいようですが、この時期をひとつのきっかけとして
睡眠の見直ししてみませんか?
少し前から、睡眠に対する治療法のひとつとして、認知行動療法が注目されてきています。
もともと、睡眠に対してというよりは、一般的なカウンセリングの手法のひとつとして、考え方の"こだわり"や"くせ"を見直すことで、治療するというものです。近年日本でも取り入れられることも増えてきたこの方法は、副作用もなく薬と同じくらいの効果があるということで注目されてきている、
考え方(気持ち)に着目した治療法です。
この方法が睡眠にも有効ということで、研究が進められ、実際に不眠に悩む患者様にも治療として使われているようです。
睡眠というものは、ある程度主観によって決められますね。
自分で判断してしまう訳です。
『なんだか、よく眠れないけど、こんなものかな』と感じることはどなたにもあります。
この眠れない・眠れているは、あなたの主観によるもので
眠れていないと思っていても、実は調べてみると、しっかり眠れていることがあったり、その逆に眠れていると思っていても、きちんと調べると眠れていないということもあります。
睡眠のための認知療法は、まずはその不眠が長く続いたことで、勝手にカラダが動いてしまっている状態(クセ)を確認して、調整することによって、睡眠の質を高くするものです。
『習慣』を直すものとイメージしてください。
2.良い方法を見つける
3.実践する
という簡単な方法です。
もちろん、短期的に効果がでにくいため、長期に時間をかけることが必要ですが、身体に対するアプローチ法と両方うまく使い分けながら試してみることをお勧めいたします。
この方法は、今後耳にする機会も増えると思いますが、まずは
簡単に出来そうなことから始めてみませんか?
睡眠について
環境、運動などからまずは"自分自身のことを知る"
ということ
そのためのレシピをお伝えさせていただきます。
是非、ご活用ください。
<運動>
~快眠のための運動習慣~
さて、快眠のための運動は必須ですが、まずはご自分がどんな状態なのか知ることが大切です。
1)1週間のうち、身体を動かす機会は何回ありますか?
2)運動している場合、どんなメニュー(内容)ですか?
3)一度にどの程度の時間を運動していますか?
上記を確認しながら、
まず、運動の一般的な目安として、
○ 1週間のうち30分以上の運動を2日以上行う事。
○ 1回の運動の内容は、筋肉トレーニング 10分
その後、有酸素運動=ジョギング、自転車など 20分
きつさを感じる強度で行います。
上記を行う事で、成長ホルモンの分泌を助け、自律神経の働きを活発にします。
<寝具>
~あなたの敷き布団は、あなたの身体に本当に合っていますか?~
普段使っている寝具についてですが、眠れなくなるとまず枕を調整したり購入されたりする方が多いですが、敷布団はいかがでしょうか?
実は、敷き布団が合わないと、腰が痛い、手がしびれるなどと身体にも影響が出ることがあります。
これでは、質の良い睡眠はとれません。
枕も3年という寿命がありますが、敷き布団にも寿命があります。
それは年齢とともに、筋肉の状態が変わるからです。
寝た姿勢を保つためには、
1.背骨を支える硬さ
2.筋肉を受け止める硬さ
上記2点が必要です。
敷き布団を全て変えなくても、硬い敷き布団の上に、柔らかい敷きパットを敷くだけでも、随分違います。
敷き布団の寿命
綿・・約3~5年
羊毛固綿・・約5年
マットレス・ウレタン製・・約7~10年
<アロマテラピー>
~気持ちのオンオフ切り替えは、きちんと出来ていますか?~
日中は、バリバリと交感神経を優位にさせるために、オン
睡眠中は、ゆるゆると副交感神経を優位にさせるために、オフ
の状態にすることが大切ですが、じつは出来ていない方が多いのも事実です。
まずは、この切り替えがきちんと出来ているか。
オンとオフの状態に切り替えるスキルのひとつとして、精油を使って参りましょう。
知らないうちに、気分が楽になったり集中できたりと
私たちを助けてくれる精油は、知れば知るほど、深いですが、ここでは
簡単に使用できるように、
コットンなどで試してみましょう。
<<オンの精油>>
◇気分を元気にリフレッシュさせたいとき
◇仕事に集中したいとき
ローズマリー精油 1滴
グレープフルーツ精油 1滴
レモン精油 1滴
<<オフの精油>>
◇張り詰めた緊張をほぐしたいとき
◇こころを落ち着かせたいとき
ラベンダー精油 1滴
フランキンセンス精油 1滴
オレンジ精油 1滴
どれか1種類でも構いませんので、コットンに垂らして、バッグや机の引き出しの中などに入れて、試してみてくださいませ。
今月は、認知療法のご紹介をとても簡単にさせていただきました。
書店でも、本が出ているようですので、ご興味のある方は、チェックして見てください。
もちろん、認知行動療法としてきちんと取り組むためには、専門の医療機関や認知行動療法が出来るカウンセラーに、睡眠日誌などを提出して確認していただくことをお勧めいたします。
今夜もぐっすり眠れますように。
最後まで読んでいただきまして
ありがとうございます。
社団法人 日本快眠協会
理事長 今枝昌子
http://www.yoi-nemuri.com