「イタリア世界遺産の旅」と「生きたイタリア語のフレーズ」

スケッチ 青山 博
ローマから30kmのディヴォリは、ティブルティーナ山の西の斜面に位置しており、アニエーネ川とリヴェラ川が交差するこの美しく小さな町は、温暖な気候に恵まれており水が豊かなこの地には古代ローマ時代から皇帝や貴族たちが好んで別荘を建て保養地として愛されたところです。
この噴水庭園は、枢機卿エステ家のイッポーリト2世(Ippolito Ⅱ d'Este 1509-72)※1によってベネディクト会修道院を改装して1550年に着工しました。設計はピッロ・リゴーリオ(Pirro Ligorio 1510頃-83)※2。庭の噴水の多くは彼の作品です。
丘陵地帯を覆う庭園におおよそ500もの噴水が、さまざまな水の形を演出しています。別荘から降りてゆくと、素晴らしい数々の噴水が、次々と姿を現します。「百の噴水の小道(Viale delle Cento Fontane)」は、古代ローマを象徴する「ロメッタの泉」とディヴォリを象徴する大きな「楕円の泉」を結んでいます。噴水の壁面にはエステ家の紋章である鷹とフランス王家の百合の花の彫刻があり、また古代の遺跡(Villa Adriana も含む)から持ち運ばれた様々な動物たちの口からも水が噴出しています。また「オヴァータの噴水(Fontana dell'Ovata)」には溢れ落ちる水のカーテンの下に回廊があり、裏側を通り抜けることが出来ます。そして「エフェソスのアルテミスの噴水(Fontana di Diana Efesina)」は、豊穣多産を象徴する沢山の乳房をもつギリシャの女神の胸からたくさんの命の水がほとばしり泉へと放物線を描いています。
また「オルガンの噴水(Fontana dell'Organo)」は、壮大な建築物のような外観で、大きなオルガンのパイプのなかを水が通るときに、音楽を奏する仕掛けになっています。噴水の水はここでは自動演奏の水力式オルガンの動力となっています。そして4頭の竜が水をはき出している「竜の噴水(Fontana dei Draghi)」は、1572年ローマ教皇グレゴリウス13世の別荘訪問の為に一晩で造られたと伝えられています。教皇の紋章が竜であったことから名付けられました。
また別荘内の10の部屋にはフレスコ画や彫刻などで飾られています。16世紀のローマ派の画家たち(Livio Agresti や Gerolamo Muziano など)によるものです。
ピアニストのF.リストは、まさにこの噴水の楽園に感銘を受け、『エステ荘の噴水』を作曲しました。エステ家の噴水の庭園の周りを水の精が優雅にはね回り、それぞれの噴水が個性豊かに水の戯れを演じさせているようです。
■Villa d'Esteの写真
http://commons.wikimedia.org/wiki/Villa_d%27Este?uselang=fr
■Tivoliへのアクセス
バスが便利です。ローマ地下鉄B線でPonte Mammoloまで行くと、COTRAL社のバスが出ています。Tivoliの中心Piazza Massimoまで行きます。所要時間は約1時間。
■Villa d'Esteの開館は8:30~日没1時間前まで 月曜日休館 6.5ユーロ
http://www.villadestetivoli.info/index.htm
■買い物や日常会話のなかで、数や量などを表現したいときがよくあります。
molto, poco(un po'), abbastanza, troppoなど副詞として使われます。強調したい形容詞や動詞の近くに置いて下さい。
■イタリア語では、「いくらかの~」とか「いくつかの~」といった漠然とした数や量を表すときに部分冠詞を使います。英語のsomeとかanyの使い方と同じと考えて下さい。作り方は、≪前置詞のdi+定冠詞≫で作られます。数えられない名詞がくるときは単数の定冠詞を、そして数えられる名詞の前では複数の定冠詞をつけて下さい。
■似た表現に alcuno・qualcheがあります。「幾つかの~・幾人かの~」のように漠然とした表現で、あまり多くない複数の意味で使います。qualcheの後にくる名詞は常に単数形です。
■レストランやバールで「un rosso!」と言えば「赤ワイン一杯」の意味です。
「un bianco!」と言えば「白ワイン一杯」の意味で、決してトマトジュースやミルクが出てきません。もし出てきたらそれはイタリア的ジョーク(Scherzo)です。実際の会話では「un caffè!」(コーヒー一杯)と言うように使われます。ここではグラスやボトルなどで数や量をどのように表すか学びましょう。
■その他の数・量を表す表現
bottigliaは「瓶・ボトル」でワインのボトルのように首が細くなっているものを言います。またキアンティワインによく見かける胴にトウモロコシの皮が巻いてあり首が細長い瓶をfiascoと言います。barattoloは長い円筒形の「缶」を意味し、lattinaは清涼飲料などのアルミ、スチール缶を意味します。scatolaは一般的には「箱」の意味で使いますが、缶詰の平たい「缶」の意味でも使います。paccoは紙で出来ている「箱」を意味し、bustaは「袋状のもの」を意味しています。saccoは「袋」一般に広く使われます。un sacco di~は「(袋一杯の)沢山の」の意味でよく使われます。
| una bottiglia di vino rosso(bianco) ウーナ ボッティリア ディ ヴィーノ ロッソ(ビアンコ) |
ボトル一本の赤(白)ワイン | |
| un bicchiere di acqua minerale ウン ビッキエーレ ディ アクア ミネラーレ |
グラス一杯のミネラルウォーター | |
| un bicchierino di grappa ウン ビッキエリーノ ディ グラッパ |
ミニグラス一杯のグラッパ | |
| un cucchiaino di zucchero ウン クッキアイーノ ディ ズッケロ |
ティースプーン一杯の砂糖 | |
| una bustina(un sacchettino) di zucchero ウーナ ブスティーナ(ウン サッケティーノ) ディ ズッケロ |
小さな袋に入った砂糖 | |
| una lattina di birra ウーナ ラッティーナ ディ ビルラ |
ビール一缶 | |
| un litro di latte ウン リトゥロ ディ ラッテ |
1リットルのミルク | |
| un chilo di pomodori ドゥーエ キーロ ディ ポモドーリ |
1キロのトマト | |
| due etti di prosciutto crudo ドゥーエ エッティ ディ プロシュット クルード |
2エット(200g)の生ハム | |
| mezzo chilo di parmigiano メッゾ キーロ ディ パルミジャーノ |
半キロ(500g)のパルミザンチーズ | |
| due scatole di pomodori pelati ドゥーエ スカトレ ディ ポモドーリ ペラーティ |
皮むきトマト2缶 | |
| un sacco di soldi ウン サッコ ディ ソルディ |
沢山のお金 | |
| una scatola di salmone ウーナ スカトラ ディ サルモーネ |
鮭の缶詰 | |
| un paio di pantaloni due paia di scarpe ウン パイオ ディ パンタローニ ドゥーエ パイア ディ スカルペ |
ズボン一本、2足の靴 | |
| una boccetta di profumo ウーナ ボッチェッタ ディ プロフーモ |
一瓶の香水 |
| ハドリアヌス帝の別荘(Villa Adriana)(1999年登録) | 「イタリア世界遺産の旅」と「生きたイタリア語のフレーズ」 一覧へ戻る |
ポルトヴェーネレ、チンクエ・テッレと小島群(Portovenere, Cinque Terre e Isole)1997年登録 |