「イタリア世界遺産の旅」と「生きたイタリア語のフレーズ」

スケッチ 青山 博
ルネッサンス建築の巨匠アンドレア・パッラーディオ(Andrea Palladio 1508-1580)の街として知られるヴィチェンツァ(Vicenza)は、紀元前157年にはガリア人から奪ったローマ人により統治され、紀元前48年にはローマ帝国の都市として認められローマの市民権を得ることになりました。街の名前の語源は「勝利」を意味するヴィチェティア(vicetia)あるいはヴィンチェンティア(vincentia)から名付けられました。
中世の時代はパドヴァのカラレーゼ家、ヴェローナのスカリジェリ家、ミラノのヴィスコンティ家など、近隣諸国との争いを繰り広げることになります。1404年から1797年までヴェネチア共和国の支配下に入り、約4世紀の間、平和な時代がおとずれます。16世紀には建築家パッラーディオと弟子たちによって後世に影響を与える多くの建築遺産を残しました。
町の中心にあるシニョーリ広場に堂々と聳え立っているのがヴィチェンツァのシンボルとも言われているバジリカ(La BasilicaまたはPalazzo della Ragione)です。15世紀に建築された市議会場でしたが、後パッラーディオによって改築され政治経済の基点として使われてきましたが、現在では美術展の展示会場として利用されています。二層のロッジャは1階がドーリス式、2階がイオニア式の堂々たる列柱、そしてその柱と柱との間を半円アーチが架けられ白亜の飾り窓縁と列柱のバランスが大変美しく、後に「パッラディアン・モチーフ」と呼ばれるようになりました。
パッラーディオが手がけた最後の建築となるオリンピコ劇場(Teatro Olimpico)は、古典文芸の復興を目指すルネサンス的精神にたって造られました。古代ローマの野外劇場にいるかのようであり、舞台は古代テーベの町並みを描いており遠近法を駆使して透視図法効果を巧みに利用し、観客を三次元空間の世界へ導いてくれます。
詩人ゲーテは著書『イタリア紀行』の中で、オリンピコ劇場について『...全体にわたる遠近法上の前進と後退とをともない、その三次元の美しい調和によってこそ見る人の精神を満足させるべきものである。』(高木久雄訳 ゲーテ全集イタリア紀行 潮出版社)と感想を述べています。
最後に、スケッチ画に描かれているヴィッラ・ロトンダ(Vilia Capra Valmarana"La Rotonda")について紹介しましょう。小高い丘の上にひときわ目立つ正方形の美しいヴィッラです。建物の四面に、ギリシア神殿のファサードを思わせる6本のイオニア式円柱が三角形のペディメント(破風)を支えており、四方に取り付けられた玄関ポルティコを設け、中央に円形(ロトンダ)のホールを配置し、上にはクーポラを載せた美しいヴィッラです。優雅な田園風景をもつ環境の中に幾何学的なヴィッラが不思議な調和を生み出しています。ここにも宇宙の調和を求めるルネッサンス的ヒューマニズムが影響しているのでしょう。
その他、パッラーディオの設計による作品には、バジリカと向かい合って立っている総督邸で凱旋門のような建造物があります。また市立博物館(Palazzo Chiericati/Museo Civico)や、未完の大作と言われているパラッツォ・ポルト・ブレガンツェ(Palazzo Porto Breganze)、そしてバルバラン宮殿(Palazzo Barbaran da Porto)は、現在パッラーディオ博物館として様々な展示がされているところで是非足を運んでいただきたい。
ヴィチェンツァを観光する際に便利な周遊パス"Vicenza Card"や"Card Musei"などがありますので利用することお勧めします。
■ Vicenzaの写真
http://www.globopix.net/fotografile/vicenza_1.html
町の観光情報
http://www.vicenzae.org/index.php
■ Vicenzaへのアクセス
国鉄で、Veneziaより44分 Milanoより1 時間50分
■ Andrea Palladioの生涯と作品については、Taschen 25th/Andrea Palladio(2008)
http://www.oi-bijutsukan.com/item-0811056.html
電話をかける時の基本的なフレーズを覚えましょう。ホテルや携帯電話などからかけることが多いと思います。話している相手の様子が見えないので、話している言葉だけが頼りとなります。ヒヤリングの力が試されます。
■先ずは、イタリア語で「もしもし!」は、「プロント!」と言います。「プロント」の意味は、相手が「(話す)準備が出来ましたか!」「Ready、準備OK!」の意味です。
■次に、電話で相手を出してもらうときの会話
いつもお願いするときに使うフレーズ「Posso...?」(~してもいいですか?)を使って、「Posso parlare con 人」(人をお願いできますか?)を覚えましょう。
勿論、単刀直入に「C'è 人」(人いますか?)と言ってもよいのですが、少し丁寧に言いたい場合は「Vorrei parlare con 人」(人と話したいのですが!)という表現も使えるようにしましょう。
■今度は、電話を受ける場合に使うフレーズを覚えましょう。先ずは、相手の名前を確認するには「Con chi parlo?」(わたしは誰と話しているのでしょうか?)という言い方をします。
■その他に覚えていると便利な会話の例文
| サン・ジミニャーノ歴史地区(Centro storico di San Gimignano) 1990年登録 | 「イタリア世界遺産の旅」と「生きたイタリア語のフレーズ」 一覧へ戻る |
フェッラーラ:ルネッサンス期の市街とポー川デルタ地帯(Ferrara città del Rinascimento e il suo delta del Po) 1995・1999年登録 |