「イタリア世界遺産の旅」と「生きたイタリア語のフレーズ」

スケッチ 青山 博
■ 王宮(Reggia/Palazzo Reale)
18世紀、スペインのブルボン家のカルロス7世(スペイン王としてはカルロス3世)によって、ナポリ王国とシチリア王国が制圧されました。
ナポリに宮廷を構えて両王国を統治しようと考えたカルロス7世は、あのヴェルサイユ宮殿を建てた太陽王ルイ14世の曾孫にあたります。カルロス7世は、ヴェルサイユ宮殿をも凌ぐ宮殿を建てることを考え、1751年、ナポリ出身の建築家ルイージ・ヴァンヴィテッリ(Luigi Vanvitelli 1700-1773)に壮大な規模の宮殿をカゼルタに造るよう命じました。完成は1774年で、王宮は(247×184m)5階建て、部屋は1200室もあり、120ヘクタールの庭園をもつ壮大な規模で、18世紀最大の建築事業であったと思われます。ブルボン家は春と秋にカゼルタに離宮を構え、貴族やゲーテをはじめ著名な文人たちを招き振る舞っていました。
宮殿の入口を入ると、まず庭園が眺望できる玄関広場(Vestibolo inferiore)から表敬の大階段(Scalone d'onore)へ上がってゆくと、途中にライオンにまたがったカルロス7世の像が見えます。さらに階段を上がって玄関広場(Vestibolo superiore)に辿り着きます。正面にはパラティーナ礼拝堂(Cappella Palatina)があり、左手には王の居館(Appartamenti Reali)へと続く入口となっています。 公開されているのはほんの一部ですが、王の居館はロココ様式と新古典様式による装飾が施された豪華な部屋の連続です。見る者の視覚を遊ばせてくれること間違いありません。
■ 王宮の庭園(Parco Reale)
設計を担当した建築家ヴァンヴィテッリが、最後まで夢を馳せたのは、王宮の背後に広がる壮大な庭園でした。総面積120ヘクタール、全長は3kmにおよぶ南北に細長い庭園です。壮大な庭園の一番奥には山の斜面を利用して造られた人工の巨大な大滝(Grande Cascata)が聳えています。落差約80mもあります。この滝を造るために厖大な水の量を確保する必要があり、王宮から31kmも離れたところから水を供給するために水道橋(Aquedotto)まで造ってしまいました。この大滝から流れる水は、洞窟(Grotta)抜をけて、「ディアナの滝」(Cascata di Diana)に流れ落ち、「ヴィーナスの泉」(Fontana di Venere)、「アイオスの泉」(Fontana di Eolo)と流れ、「イルカの泉」(Fontana di Delfini)、そして「マルゲリータの泉」(Fontana di Margherita)へと水が流れています。庭園には、泉の他に養魚場(Peschiera)や面積25ヘクタールのイギリス式庭園(Giardino lnglese)もあります。またうっそうと生き茂る木々の中に、ひっそりと八角形の小王宮(Castelluccio)が建っています。
片道3kmの広大な庭園のなかをゆっくり見るには丸一日はかかると覚悟が必要です。庭園内には循環バス(有料)が走っています。また馬車を利用して優雅に庭園を見学するのもよい思い出作りとなるでしょう!
■カロリーノ水道橋(Aquedotto Carolino)
庭園を流れる厖大な水の量を確保するために、古代ローマの工法を使って1753年から1769年にかけて巨大な水道橋が建設されました。王宮から38kmも離れたロンガーノ山(標高580m)とカルヴィ山(標高535m)とを3段の美しいアーチで結んでいます。水道橋の全長500m、高さ55mもあリローマ時代の水道橋を窺わせます。カゼルタ宮殿の庭園を完成させるために、水道橋まで設計した建築家ヴァンヴィテッリの執念が、この壮大な景観を生み出したと言えるでしょう。
■サン・レウチョ絹織物工場(Il complesso di San Leucio)
カゼルタから北西に3kmの所に、ブルボン家のフェルディナンド4世が18世紀に建てた王立の絹織物工場(Regia Manifattura delle Sete)があります。ここは啓蒙主義に基づいた計画都市フェルディナンドポリ(Ferdinandopoli)の中心だったところです。
■ Casertaの写真
http://commons.wikimedia.org/wiki/Reggia_di_Caserta?uselang=ja
■ Palazzo Realeの案内
http://www.youtube.com/watch?v=18aWwrBQF2A&feature=related
http://www.reggiadicaserta.beniculturali.it/
■ Casertaへのアクセス
Napoliのガリバルディ広場(Piazza Garibaldi)から高速バスで約30分。カゼルタ駅近くに到着します。王宮までは歩いて直ぐです。
自分の感情をうまく表現することは会話の中では大切だと思います。生きた会話にするためにもただ質問したり、答えたりという繰り返しの会話でなく、自分の感情をできるだけ率直に表現することが大切だと思います。日本人は自分の気持ちを言葉で表現することが少し苦手なように見えます。それに対してイタリア人は自分の気持ちをジェスチャーで表現したり、言葉で表現したりすることが大変うまいです。喜怒哀楽がイタリア語で表現できれば、相手にもわかりやすく、楽しい会話になり、本当の意味で人と人の触れ合いが会話によって生まれてくると思います。
嬉しい気持ちを表す表現は既に学習しました。今回は、反対に悲しい時とか寂しい時の感情表現を取り上げてみました。
■悲しい時の気持ちを表現するフレーズ
「悲しい」は、イタリア語のトゥリステ(triste)を使って表すのが一般的です。気持ちを表す動詞は、「essere+形容詞」、又は「sentirsi+形容詞(副詞)」で表します。その他にaddolorarsi, affiggersi, rattristarsiという動詞もあります。
「悲しい」にも、その状況はいろいろあると思います。ひとりぼっちで寂しいという場合もあれば、がっかりする場合、悲しい知らせなどを聞いて寂しく気落ちしている場合、また自分の思うように事が運ばないようなときに感ずる辛い気持ちや憂鬱な気持ち等々、それらの感情表現で使う言葉には注意が必要です。フレーズのなかで言葉の使い方をしっかり学習しましょう!
イタリアのドルチェであるティラミス(Tiramisu)をご存知と思います。その意味は「私を元気づけて!」という意味です。ここで使われているス(su)は、「上に」を意味しており、「私を上に引き上げて(元気づけて)!」の意味となります。ス(su)の反対の言葉ジュ(giù)は「下に」を意味しています。気持ちを表すときによく使う簡単な言葉です。
deprimere「気落ちさせる、落胆させる」、accasciarsi「気落ちする、しょげ返る」、atterrare「(自尊心などを)挫く、落胆させる、打ちのめす」などもよく使います。
| シラクーサとパンタリカの岸壁墓地遺跡 Siracusa e le necropoli rupestri di Pantalica 2005年登録 | 「イタリア世界遺産の旅」と「生きたイタリア語のフレーズ」 一覧へ戻る |
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