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インターネット公開文化講座

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「天命起臥之道」に生きる

Dr.BEAUT・ソフィーリッチ代表
医学博士 山中 直樹

「新考える葦・New‐Thinking Reed」となろう-27 デジタル民主主義&公益社会―1

 私は本年80歳になって、今までの価値観をデフォルトから自由になってオードリー・タンの言う「保守・持守アナキスト」であり「ポジティヴ・フリーダム」です。
 常にUpGradeするCrazyです。
 オードリー・タン(39歳)は、14歳で中学を自主退学しても、35歳で台湾のデジタル担当政務委員大臣になっていますが、LGBTQ+を宣言しています。
 ジェンダー概念から自由になると言っています(『オードリー・タン 自由への手紙』)
 タンは新型コロナウイルス対策として速やかに公開したネット上で多くの人たちから智恵を集めて3日で誰もが安心してマスクを買うことが出来るシステムを導入して台湾のコロナ禍を封じ込めました。
 グローバルなデジタル民主主義の思想家としても知られています。
 テクノロジーの異才と言われるタンは、最近『オードリ・タン デジタルとAIの未来を語る』を出版して、デジタル、AIが開く民主主義、公益性ある社会となる未来社会を提言しています。
 タン自身は若いミレニアル世代ですが私の考えと同様にグローバルプラスグローカルなデジタル社会を発展させて人類の文化文明を築こうとしているのです。
 平和で多様なデジタル社会を築く成功にはデジタルネイティブ世代に期待しています。
 二者択一思考は間違っており(false dichotomy)、多様な価値観、意見、文化があるタン自身は「私は保守的アナキストです」と言っています。
 日本語の「保守」より中国語の「持守」に近いと言っています。
 私も、日本文化を大切にする「保守・持守アナキスト」です。
 持守「自分の意志を堅持する」です。
 アナキストとは「無政府主義」と言われており、革命を起こすような過激思想のイメージがあります。
 しかし、タンは「アナキズム」「高圧的行動に訴えることなく、変革に取り組むということ」としています。
 タンによれば「保守主義とは、社会が共通の価値観に合意すること」なのです。
 そして、「暴力や権力で威圧できる、既得権益などを独占している、ただ、それだけの理由で他者を従わせてはならないということ」なのです。

 デジタル時代は国家権力を越える力#・ハッシュタグが持つとしています。
 オンラインがマララちゃんの「一本のペン」、グレタちゃんの「地球環境危機」、人種差別抗議運動・Black Lives Matter、香港、タイやベラルーシなどの民主文化運動はグローバルなレベルの問題として今や国家権力では抑えつけられなくなっています。
 多くの若者が影響力を持っており、ピラミッド型の上下関係のない組織でチャット、メディアで#・ハッシュタグに共感する人達が縦横無尽に集まるからです。
 デジタル社会は「国家の信用度」「透明性」「説明責任」がキーになります。
 我が国の説明責任を果たさない御都合的で不透明な上から目線の国家ではデジタルネイティブのZ世代、α世代が成人になるまで待つのは危険な状況にあります。
 私のようなデジタルディバイド(情報格差)世代も日本の将来をUpしようとデジタル移民となって参加しなければなりません。
 現状のような次世代の人たちが危機的な被害者になる前に、老若を問わず全ての年齢の人たちが#に参加するデジタル民主主義時代を築く必要があります。

「天命起臥之道」に生きる
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