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インターネット公開文化講座

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茶の湯文化は日本のグローカル文化

信天翁(アホウドリ)喫茶主
医学博士 山中 直樹(宗直)

健康で文化的な日常茶飯の生活 3

心の絆・・1

グローバル時代となって、些細なことでも地球レベルの危機となりかねません。
前回取り上げた如く、貧富、宗教、民族、国家など、今尚残る人間的権利の格差に対する閉鎖感からの解放を求めた「神的暴力・純粋暴力」による「神話的暴力」規範秩序を否定する暴力が地球レベルで頻発しています。
その象徴が2001年9月11日のアメリカ同時多発テロと言えます。
人権と民主主義などのグローバル基準は世界的秩序の前提となる実効的な規範となって人々に「神話的暴力」となって迫ってきます。
「神話的暴力」は時に、御都合的ダブルスタンダード基準によって武力、戦争と言う暴力手段によって、強制的支配を強要します。
人類社会の歴史は個人、各種集団、国家であれ、「暴力」による勝者がこの世を支配しているのが現実とも言えます。
つまりは、「神話的暴力」、「神的暴力・純粋暴力」のいずれであれ正当化は歴史上の解釈次第なのです。

そうした人類史にあって、地球環境は逼迫してglobal corporated citizenshipたる地球市民となり、国境、民族、宗教、貧富を越えた課題としての対処を求めています。
しかし、地球市民としての「権利」と「義務」とはとの実効的な普遍主義が地球秩序の規範となる新たなる「神話的暴力」ともなり得ます。
その「神話的暴力」の秩序規範の否定と崩壊を求める「神的暴力・純粋暴力」を誘発する可能性を持っているのです。
今や、一極支配的グローバルな規範による責任と義務では解決不能と判り、多極性、多様性、多義性ある規範が求められています。
つまりは、「グローカル」な規範による責任と義務の在り様が課題なのです。
しかし、個人、集団、ローカルな規範も、地球全体に影響があることを忘れては成り立ちません。
局所地域の問題が地球レベル、全人類的な課題となるからです。
多極性、多様性、多義性の上での新たなる「神話的暴力」、「神的暴力・純粋暴力」を生まない必要条件が求められることになります。

難問発生時の解決の必要条件は、『人は「力」で動かすのではなく「心の絆」で動かす』でなければなりません。
信天流喫茶の必要条件たる「麁相の心」に基づく「真面目さ」をキーとする「心の絆」です。
「煽り」文化から「鎮め」文化の時代です。

茶の湯文化は日本のグローカル文化
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