愛知県共済

インターネット公開文化講座

文化講座

インターネット公開文化講座

茶の湯文化は日本のグローカル文化

信天翁(アホウドリ)喫茶主
医学博士 山中 直樹(宗直)

健康で文化的な日常茶飯の生活 14

自然との絆・・4

ワビ・サビの茶の湯の思想や文化は煽りとは逆の鎮めの思考を美意識としています。
最早、日本のみならず地球環境で人間らしい生活を続けるには煽りではなく鎮め思考が必要不可欠となりました。

バブル崩壊に続くリーマンショックに誘発された金融危機が続いて、この20年間、経済的に好況感なき低成長時代が続いています。

世の中挙げて煽り文化や思考による景気刺激策が求められ、国による補助金や景気刺激策による支援要求です。
そして、国の負債を後世の世代に押し付けています。
好況への期待は、成長期の我が国の良き時代の夢、幻と考えた方が良いと思います。


鎮めの思想、マイナス思考、負の思想は、今日、人類レベル、地球レベルで求められています。
日本が先導すべき地球環境問題や核兵器のみならず、戦争兵器の廃絶は鎮めの思想なくしては進展し難いのです。
人間が生きるための動植物食材のいずれであれ自然環境破壊によっては得られません。

こうした時代に煽りの思想によって景気刺激策を国の内外で求めることは、人類の将来を破壊に導きかねません。

昨年末に封切られた映画「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」では、地球レベル、宇宙レベルでの争い、戦争に環境破壊をテーマとしています。
いずれのレベルであれ平和の思想も鎮めの文化なくしては困難であると判ります。


鎮めの文化は怠け、依頼心、無気力なことを意味していません。
人と人との関係、自然や食物との関係にあっても、麁相の心を直心に持って、「吾唯足知」の心によった自活力が不可欠です。

今日でも、栄養失調に陥っている子供達は3億人に及んでいるのです。
煽り思考による利益を求めて、ひたすらコスト削減、利益追求の日常は最早、限界であると知り、地球上で10億人が1日1ドル未満で生活する貧困者の自活力増強に目を向けましょう。

茶の湯文化は日本のグローカル文化
このページの一番上へ