ナポリ(Napoli) : |
ナポリを見て死ね
(Vedi Napoli e poi muori !) |
イタリアの格言に「ローマは一日にしてならず!」(Roma non fu fatta in un giorno.)、「すべての道はローマに通じる!」(Tutte le strade portano a Roma.)がよく知られていますが、忘れてはならない格言に「ナポリを見て死ね!」(Vedi Napoli e poi muori!)があります。美しいナポリを見るまでは死んではならないという意味なんでしょうか!
紀元前7世紀頃、ナポリはギリシャ語のネアポリス(新しい都市)からきており、ギリシャの植民地として繁栄した町でした。紀元前4世紀にはローマ帝国に征服され、ローマの皇帝や貴族たちに大変愛され、この町は避暑地としてもまた文化都市としても大変栄えました。しかしローマ帝国が衰退する頃までギリシャ文化を守り、ローマとはひと味違う独特で高度な文化を誇っていたようです。その後はフランスやスペインの支配が繰り返され、今もそうした歴史的遺産も残っておるナポリの町を理解するにはなかなか苦労することでしょう!
さて「ナポリを見て死ね」という格言はいったい何時、誰が言ったのでしょうか? 私が思うにナポリは、イタリアのなかで最もイタリア的な町で、イタリア人のなかで最もイタリア的な人たちと言えるのではないでしょうか! よくイタリアでは「すばらしいナポリ!」(Bella Napoli!)とか「ナポリ的とかナポリ人だね!」(napoletano!)
という言葉を聞きます。ナポリに対してうらやましい意味合いと自分たちとは文化が違うんだとちょっと見下げたような表現でもあります。でもいつも「やっぱり同じイタリア人だね!」と言う意味なんでしょうか笑って楽しく話が終わるのも人間の原点がそこに見えてくるようです。日本人のイタリアのイメージもだいたいナポリの人たちのことではないでしょうか!イタリアの代名詞となっている「マンジャーレ(mangiare)・カンターレ(cantare)・アマーレ(amare)」
は、まさしくナポリの人たちに与えられた称号と言えるでしょう。食べること(マンジャーレ)への貪欲さがピッツァだけでなく世界で認められたイタリア料理を生み、また異性に対する愛する(アマーレ)という情念を情熱的に美しいメロディーにのせて歌う(カンターレ)カンツォーネは世界中に受け入れられたのです。「オー・ソーレ・ミオ」「サンタ・ルチア」や「帰れソレント」等はすぐにメドレーが出てくるのではないでしょうか。イタリア音楽界ではイタリアンポップスとは違う、ナポリを中心とする南イタリアではナポリ演歌(Canzoni napoletane)界が今でも活気があり歌われ愛されています。ナポリは本当に五感を堪能させてくれる町と言えるでしょう。
最後に、「ナポリを見て死ね」に匹敵する絶景の場所を紹介して締めくくるとしましょう。
(Mergellina)からの高台からは、聳え立つヴェスヴィオ火山を背景にナポリの港と町を一望できる最高のパノラマスポットとなるでしょう。 |

ポジターノの町 |
次にナポリからアマルフィへ行く途中にポジターノ(Positano)という小さな町があります。ティレニア海に向かって白い家々が崖に張り付いて段々畑のように並んでいる美しい町ポジターノ(Positano)から眺める紺碧のティレニア海は絶景と言えるでしょう。
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ファラリオーニの岩礁群(カプリ島) |
最後に「ナポリ湾の真珠」と言われているカプリ島。幻想的な「青の洞窟」(Grotta Azzurra)は観光の目玉ですが、意外と知られていないのはカプリ島からの景色です。時間があればサン・ジャコモ修道院(Certosa di San Giacomo)を通ってアウグスト公園(Parco Augusto)まで足を延ばして下さい。ナポリ湾に浮かぶファラリオーニの美しい岩礁群が一望出来る場所です。この場所に立つとアウグストゥス皇帝やティベリウス皇帝が何故この島に魅せられ別荘を築いたのかが解るでしょう!そして「ナポリを見て死ね」の意味も何となく分かってくるような気がします。
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イタリアについての常識問題にチャレンジして下さい! |
1. |
ACミランとインテル・ミラノのホームグランドでサッカーの殿堂とも言われているサッカースタジアムの名前は! |
2. |
イタリアの有名なデパートの名前を挙げなさい! |
3. |
ローマやミラノでよく見かける「M」とは何の意味でしょうか! |
4. |
バレンタインデーで有名になった聖ヴァレンティーノはどこの街の聖人でしょうか! |
5. |
6月に行われる「花祭り(インフィオラータ)」はどこの街のお祭りでしょうか! |
旅行でのショッピングは大きな楽しみの一つです。有名なブランド品に限らず、おしゃれでセンスの良い魅力的な商品が多く、さすがファッション・デザインの国イタリアですね!大都市にはデパートもありますが、基本的には専門店で規模も小さなお店が殆どです。イタリアでは日曜日は原則としてお休みですので、イタリア人のショッピングは、日頃からウィンドーショッピングをしながら目当てのものを探しておき、夜間もお店はライトアップされていますので、仕事やデートなどの後にウィンドーショッピングを楽しみます。イタリアでのショッピングの仕方の基本は、まず店員の方にウィンドーの中のどの商品かを言い、色とかサイズとかを言ってその商品を出してきてもらい試着して気に入れば購入するということになります。
洋服店での会話
◆ |
店に入るときも出るときも、必ずBuongiorno! Buonasera!を
忘れないように!お店に黙って入って、黙って出て行くことは良くありませんので注意しましょう!日本では店員の方から声をかけられることがよくあり少し困惑することがあります。イタリアではあまりありません。もし聞かれてただ見ているだけでしたら次のように言って下さい。 |
Sto solo guardando.
スト ソーロ グアルダンド |
見ているだけです。 |
◆ |
見たいものがあったら、遠慮なく「見せて下さい」 Mi faccia vedere .... !
近くのものはクエスト(questo)、離れたところのものはクエッロ(quello)と指で示して言って下さい。 |
Buongiorno! Mi faccia vedere quello in vedrina, per favore!
ブオンジョールノ! ミ ファッチャ ヴェデーレ クエッロ イン ヴェトゥリーナ ペル ファヴォーレ |
こんにちは! ショーウィンドーのあれを見せて下さい! お願いします。 |
◆ |
何かを探していて、ショーウィンドーにない場合は |
Mi scusi! Mi può aiutare! Io cerco un maglione giallo.
ミ スクージ ミ プオ アユターレ イーオ チェルコ ウン マリオーネ ジャルロ |
すみません! ちょっといいですか? 黄色のセーターを探しているんですが! |
◆ |
ショーウィンドーも沢山ディスプレーされていますので具体的に説明を必要とします。 |
È quella a destra(a sinistra ・ al centro).
エ クエッラ ア デストゥラ(ア シニストゥラ ・ ア チェントゥロ) |
その右側(左側・真ん中)のです。 |
È il terzo partendo da sinistra.
エ イル テルツォ パルテンド ダ シニストゥラ |
左から三つ目のです。 |
Vorrei provare questa gonna.
ヴォッレイ プロヴァーレ クエスタ ゴンナ |
このスカートを試着したいのですが |
◆ |
次にサイズとか色合いとか聞く場合は、「~はありますか!」Avete ~ と聞いて下さい。 |
Scusi! Avete altri colori(modelli)?
スクージ アヴェーテ アルトゥリ コローリ(モデッリ) |
すみません! 他の色違い(デザイン)のはありますか? |
Avete la taglia più grande(piccolo)?
アヴェーテ ラ ターリア ピュ グランデ(ピッコロ) |
もう少し大きい(小さい)のはありませんか? |
ショッピングのときに役立つ言葉のリスト
【色彩】
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arancione
(アランチョーネ) |
オレンジ色 |
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【大きさなどを表す言葉】
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buon mercato
(ブオン メルカート) |
安い |
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più(meno)
(ピュ・メーノ) |
より多く(少なく) |
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ステップ2の答え
1. |
ジュゼッペ・メアッツァ・スタジアム(Stadio Giuseppe Meazza)通称サンシーロ スタジアム(San Siro Stadium)と呼んでいます。収容人数8万5千人 |
2. |
全国チェーンのデパートが4つあります。RINASCENTE, COIN, STANDA, UPIMがあり、その中でも最も高級品がそろっているのがラ・リナシェンテ(La Rinascente)です。 |
3. |
「M」はけっしてマクドナルドではありません。地下鉄を意味するmetropolitana又はmetròの頭文字の「M」です。 |
4. |
聖バレンティーノはウンブリア州のテルニ(Terni)の守護聖人です。今では日本のおかげで世界のバレンタインデーになってきましたが、少し前まではイタリアではこの地域のお祭りでした。Festa degli innamorati(恋人たちの日)ともいい、女性の恋人に限らず好きな人に愛を告白する日です。チョコレートをプレゼントする習慣はありませんが、一般的にはバラなどの花束をプレゼントするようです。 |
5. |
6月7月はイタリア各地でお祭りが催されます。ローマ南東にある小さな町ジェンツァーノ(Genzano)です。インフィオラータとは、花の絨毯を道路に敷き詰め聖体の行列をお迎えするキリスト聖体祭のひとつで伝統のある行事です。最近ではゴールデンウィークのとき長野の善光寺の参道でも花の絨毯で賑わっています。 |