文化講座
6月のテーマ「快眠のための梅雨時のひと工夫」

寝苦しさや睡眠の質の低下を感じたり、毎日続く雨で気分が沈みがちになる方もいらっしゃいます。
そんな時期だからこそ、ジメジメ湿気を吹き飛ばして毎晩ぐっすり眠れるように環境を整えてみましょう。
環境を整えるといっても難しいことばかりではありません。ちょっとした日常のひと工夫で快適な環境に近づけることができます。
また天気が悪いと外出が減り、運動不足になりがちです。おうちでできるストレッチや簡単な運動を見つけ、積極的に取り入れてみましょう。カラダだけでなく、こころもスッキリしますよ♪
今月は、「快眠のための梅雨時のひと工夫」をテーマに、より快適に梅雨を乗り切る具体的な方法をご紹介します。
【寝具のお手入れ】

梅雨時の寝具のお悩みといえば、なんといっても湿気!
湿気というのは眠りの質に大きく関わっており、最適な寝床内(カラダと布団の間にできる空間)の湿度は50%±5%といわれています。湿度50%というと、冬場の乾燥した室外と同じくらいかそれ以下の湿度です。カラッと乾いて、お布団の肌触りがさらさら感じられる状態ですね。
また、乾いた状態ではカビなども発生しにくくなりますので、気になるにおいも防げます。
寝具は空気中の湿気だけでなく、寝ている間にかく汗も吸収していますので、とにかくこの水分を逃がしてあげることが必要です。
しかし、長雨でお布団を干したくても干せないし、お布団どころか寝室全体が湿ってきます。
梅雨の晴れ間を見つけたら、チャンスを逃がさず布団干しをするのはもちろんおすすめなのですが、日中お仕事をされているとそれもなかなか難しいですよね。
そんな時でも質の高い睡眠をとるために、寝具や寝室を快適に整えるにはどうしたらよいのでしょうか?その方法を何点かご紹介いたします。
①こまめに換気!
とても基本的なことですが、起きてすぐ、帰宅直後など、少しでも時間があればこまめに寝室の換気をしましょう。
②便利家電を利用しよう!
お布団に浸み込んだ湿気は、床や畳にも残っていますので、雨でお布団が干せない場合、お布団は上げ、マットは壁に立てかけるなどしてなるべく通気のよい状態にします。
その上で、扇風機やエアコン、除湿器などを利用して除湿しましょう。
布団乾燥機もおすすめです。
③シーツにこだわる!
寝具の中でも、直接肌に触れるのはシーツです。吸湿性に優れた綿や、夏の素材として馴染みのある麻などの自然素材がおすすめです。
素材だけでなく、織り方や糸の太さによっても肌触りが変わってきますので、ご自分の好みに合わせて選んでみましょう。
こんな毎日の中のちょっとしたひと工夫で寝室環境を快適に整え、快眠を目指しましょう。
【アロマ】
お洗濯ものを部屋干しする機会の増える季節。
シーツのお洗濯にアロマを使うと、雑菌の繁殖を防いで部屋干しの嫌なにおいを防ぐほか、お布団に入った時にほんのり香りを楽しめます。
【アロマの使い方】
①お洗濯が「すすぎ」になったら、お好みの精油を洗濯機の水の中に1~2滴加えます。
②布地の変色などを避けるため、精油が直接洗濯物に触れないようにします。
③精油の香りを楽しむため、香りの強い柔軟剤などは使用しません。
【おすすめの精油】
サイプレス
デオドラント作用があり、汗のにおいを防ぐためにも使われます。妊娠中には使用を控えます。
ティートリー
フレッシュで清潔な香り。抗菌作用、こころをリフレッシュさせる作用があります。
グレープフルーツ
幸福感を与えてくれる、甘くリフレッシュさせる香り。殺菌作用。カラダの緊張を緩和してくれます。
【運動】
梅雨時は屋外で過ごす機会が減り、運動不足になりがちです。
室内で過ごすことが多くなると、筋力が低下するほかお日様にあたる機会も減り、気分も落ち込みがちになります。
雨の多い梅雨時だからこそ、意識してカラダをうごかし、カラダもこころもリフレッシュ。

足踏みトレーニングのやり方
① 膝を腰くらいまでまっすぐ上げ、その場で足踏みを行います。
② 勢いをつけず、ゆっくりめのペースで左右交互に足踏みを行います。
③ 余裕があれば、手もつけて大きく振ってみましょう。
④ まずは5分を目標に、次第に時間をのばしていきます。
⑤ 心地よいペースの音楽などに合わせて行うのもおすすめです。
普段運動をしていない方は、5分間でもつらく感じるかもしれません。
あせらず、少しずつ続けて行きましょう!
このほかにも、快眠体操、簡単なストレッチやヨガ、階段の上り下りなど、屋内の限られたスペースでできる運動は、探せばたくさんあります。
梅雨だからとあきらめず、できることから始めましょう。
今夜もぐっすり眠れますように・・・
社団法人 日本快眠協会
理事長 今枝昌子
http://www.kaimin.or.jp