文化講座
12月のテーマ「今年中に睡眠環境見直しませんか?」

いよいよ今年最後の1か月となりました。
新年を前に、おうちの大掃除をされる方も多いかと思います。この機会に、ご自分の睡眠環境を見直してみませんか?
快適な睡眠のために、不要なものや習慣は今年のうちにすっきり処分して、新しい睡眠環境をつくるチャンスです!
日本快眠協会が考える快眠のための条件は「こころ」「カラダ」「環境」がすべて整っていることです。
今年一年、眠りやすい環境を意識できていましたか?
「快眠のための環境って??」と思われる方のために、今月は快眠のための睡眠環境についてお伝えします。
こころもカラダも芯からゆったりできて、毎晩「お布団に入るのが楽しみ♪」と思える環境で今年を締めくくり、良いお年をお迎えください。
<寝具>
最近、枕やマットレスなど、寝具への関心が高まっていますね。
みなさま、ご自分の寝具にはこだわっていらっしゃいますか?
決して「値段が高い=睡眠の質が高い」わけではありません。しかし、ご自分に合った寝具を選ぶことは睡眠の質を上げる大切なポイントです。
寝具の役割と条件をまとめてみましょう。
寝具の役割
◯睡眠中のデリケートなカラダを守ること。
寝具の条件
◯保湿性・・・体温の変化に対応
◯吸透湿性・・・適切な湿度を保つ
◯法湿性・・・吸った湿気を空気中に発散
敷布団の固さや枕の高さだけでなく、寝床内気象と呼ばれるカラダと布団の間にできる空間の温度・湿度を適切に保てることも寝具の大切な役割です。
寝床内気象
温度:33℃±1℃ 湿度:50%±5%
お布団の中で、こころもカラダもリラックスできているかどうか、ご自分の感覚を大切にチェックしてみてください。
この季節、寒くて目が覚めてしまうことはありませんか?冷えを感じる場合は、この機会に毛布を1枚足したり、湯たんぽを利用するなど、朝までゆったり眠れる環境づくりをしてくださいね。
年末のこの時期に、寝具のお手入れについても見直してみましょう。
お布団が湿ったように感じることはありませんか?お布団内の温度だけでなく、湿度も快眠の大きなポイントです。
大掃除のついでに、寝室の換気とお布団の天日干しをするだけでも睡眠時の快適さが変わってきます。
寝具のお手入れ方法
◯こまめに干す
布団には汗などの湿気が浸み込みます。干して湿気を逃しましょう。
素材によっては日光が苦手なものもありますので、取扱い表示を読んでください。
干す時間帯は湿度の低い午前10時~午後3時くらいまでに。
布団生地の傷みを防ぐため、カバーやシーツをかけたまま干します。
◯保管の仕方
マットレス→敷き布団→毛布→掛け布団と重い順番に重ねます。しばらく使用しない時は、一度日光に当ててからカバーやシーツを外し、湿気の少ない場所に保管します。ダニやカビを防ぐため、使用しない時でも布団は時々日に干して押入れも乾燥させます。
◯毛布
日かげ又は室内で窓を開けて椅子にかけるだけでもOKです。
◯リフォーム・打ち直し
古くなった布団は、打ち直しをするという選択肢もあります。打ち直しの目安は、掛け布団 5年程度、敷き布団 3年程度です。布団を干しても嵩(かさ)の回復が悪くなった時に行います。
羽毛布団などは10年ほど使えますが、状態を見ながらクリーニングや打ち直しをし、大切に使ってください。
寝具は毎日7~8時間も使い続けるものです。
他人の目に触れるものではないので、ついついお手入れが後回しになりがちですが、私たちの健康をつくるお手伝いをしてくれる大切な道具です。
ぜひこまめなメンテナンスを行って、毎日快適に使用してくださいね。
睡眠環境は自分でつくることも変えることもできます。
寝具だけでなく、音・光・香りなど、自分が心地よいと思えるかどうかを大切に、理想の環境を作り上げていってください。
「お布団に入るのが楽しみ♪」な新年を目指して、すこしずつ実践してみてくださいね。
本年も大変お世話になりありがとうございました。
今夜もぐっすり眠れますように・・・
社団法人 日本快眠協会
理事長 今枝昌子
http://www.kaimin.or.jp