文化講座
第9回:ピクニック弁当について学びます
前シリーズでは「旬の食材大事典~今食べたいのはこの食材!!~」と題し、その季節に最もおいしい食材や調理法を取り上げ、その効能はもちろん、それらにまつわる様々な事柄の説明を、オリジナルレシピとともにご紹介しました。
今シリーズでは、「お弁当作りを楽しむ」というテーマで、幼児や学童期から、中高年者が楽しめる弁当や、おもてなしも含めたマダムのためのおしゃれ弁当など、その作り方の注意点なども含めてお弁当に向くレシピを皆様にご紹介しています。
9回目のテーマは「ピクニック弁当」
4月になりました。暖かくなり、行楽やドライブに出掛ける機会も増えてくることでしょう。春に運動会が行われる学校もありますね。これまでは幼児期や高齢者の食事に関する注意点などをお伝えし、それに合わせたお弁当をご紹介してきましたが、今回は今の季節にピッタリのピクニック弁当をご紹介します。運動会などの学校行事にもご活用ください。
では、みんなで食べるピクニック弁当を作ってみましょう。
牛肉とキノコのかやくご飯でおにぎり弁当
材料 | 作りやすい分量 | |
---|---|---|
牛肉(こま切れ) | 200g | |
シメジ | 1パック(130g) | |
生シイタケ | 1パック(8枚) | |
エリンギ | 1パック | |
ショウガ(みじん切り) | 15g | |
A | カツオだし汁 | 100ml |
しょうゆ | 大さじ3 | |
みりん | 大さじ2 | |
酒 | 大さじ2 | |
塩 | 小さじ1/2弱 | |
米 | 3カップ(600ml分) | |
カツオだし汁<冷> | 700ml | |
B | しょうゆ | 大さじ1 |
塩 | 小さじ1 |
作り方
- 牛肉は小さめに切ります。
- キノコ類はサッと洗って小さめに切り、水気をギュッとしぼります。
- 1.と2.、ショウガをAで手早く煮て、汁と具に分けます。
- 米はきれいに洗って、分量のカツオだし汁に40分以上浸水しておきます。
- 4.を炊く直前に、3.の煮汁にBを加えてしっかりと塩を溶いてから、4.に混ぜてすぐに炊きます。
- 火が切れたら3.の具をのせ(冷めている場合は電子レンジなどで少し温める)、10分程蒸らします。
※写真は6.を卵形のおにぎりにし、素焼きして塩味をつけたシイタケを上にのせ、ピックで刺してどんぐりのように見立てました。
その他のおかず
- エビフライ
- 茹で野菜(アスパラガス・ヤングコーン)
- 茹でたうずら卵と銀杏(そら豆可)
- フリルレタス
果物
- りんごのウサギ飾り切り
- オレンジ
- マスカット
<幸せのお届け弁当>
~おひとり暮らしのお年寄りや、ご近所さんにお届けすると喜ばれそうです~
きのこご飯・エビフライ・白花豆の甘煮・鶏つくね・魚の黄身焼き・オクラ・瓢形の卵焼き・みょうが・ブロッコリー・トマト・酢どりしょうが・ブラマンジェ(デザート)など
お弁当作りの注意点
お弁当は、食材についた雑菌などが繁殖することで傷みます。お弁当が傷まないための注意点をお伝えします。
調理前
手をしっかりと洗いましょう
調理前の手洗いはもちろん、調理中に生の肉、魚介類、卵を触ったときには、必ず手を洗います。
お弁当箱や調理器具は洗剤でよく洗い、しっかり乾燥させましょう
お弁当箱を洗う時は、ふたのパッキンを外します。洗った後は、十分乾かします。よく水気を切ることで、細菌の繁殖の予防になります。酢やアルコールをキッチンペーパーに吹き付けて容器を拭くと、抗菌効果があります。
特にこれから暖かくなる季節には、何度も使い回せるシリコンカップよりも、使い捨てカップが安心です。
盛り付け時は、清潔な菜箸や使い捨て手袋を使用します。
調理中
しっかり加熱しましょう
おかずは、中心部までしっかり加熱することが重要です。(中心温度が85℃以上で90秒以上加熱)
卵焼きなどは、半熟ではなく、固まるまでしっかり加熱します。
火を通さなくても食べられるハムやかまぼこなども、極力加熱調理します。
前日に調理する時や昨晩の残り物を詰める時は、朝にもう一度火を通します。
食材に触らないようにしましょう
食材を加熱前に小さく切り、加熱後は触らないようにします。
おにぎりは素手で触らず、ラップなどに包んでから握ります。
詰める時
よく水気を切りましょう
炒め物は水分を完全に飛ばし、おひたしはしっかり汁気を絞るなど、汁が出ないように調理します。
生野菜や果物は、よく洗い、水気をきちんと切ります。別の器に入れるとより安全です。
食品からの水漏れを防いだり、他の食品に細菌が移るのを防ぐために、仕切りやカップを利用します。
ソース・ドレッシング・醤油・ふりかけなどは別容器に入れ、食べる直前にかけます。
よく冷ましてから詰めましょう
熱い状態で容器に詰めると蒸気がこもり、水滴が発生します。ご飯やおかずを十分に冷ましてからフタをします。
持ち運び
涼しいところに保管して、早めに食べましょう
保冷剤や保冷バッグ、抗菌シートを利用します。
冷気は上から下に流れるので、保冷剤はお弁当箱の上に置きましょう。