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インターネット公開文化講座

文化講座

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お弁当作りを楽しむ

郷土料理研究家
栄中日文化センター提携 インターティアラ・お料理サロン 主宰
伊藤 華づ枝

第1回:お弁当作りのヒントについて学びます

前シリーズでは「旬の食材大事典~今食べたいのはこの食材!!~」と題し、その季節に最もおいしい食材や調理法を取り上げ、その効能はもちろん、それらにまつわる様々な事柄の説明を、オリジナルレシピとともにご紹介しました。
今シリーズでは、「お弁当作りを楽しむ」というテーマで、幼児や学童期から、中高年者が楽しめる弁当や、おもてなしも含めたマダムのためのおしゃれ弁当など、その作り方の注意点なども含めてお弁当に向くレシピを皆様にご紹介します。

1回目のテーマは「お弁当作りのヒント
初回は、お弁当を作る際の基本とコツについてご紹介します。

まずは、かわいいキャラ弁当をご紹介します。

楽しいキャラ弁

楽しいキャラ弁
※チキンボールの照り煮、ほうれん草入り卵焼き、さつまいものミルク煮、キャロットゼリー、茹でたアスパラガス、りんごを添えました。

材料 作りやすい分量
2カップ
アンパンマン
塩鮭(甘塩) 1切れ(80g)
白ごま 大さじ1
のり 適宜
赤パプリカ(さっと茹でる) 適宜
カレーパンマン
1コ
少々
サラダ油 適宜
チーズ 適宜
のり 適宜
赤パプリカ(さっと茹でる) 適宜

作り方

  1. 米は洗って普通の水加減で炊きます。
  2. 鮭は耐熱皿にのせ、700Wの電子レンジで1~2分間ほどかけて中心まで火を通します。皮と骨を取りながら、細かくほぐします。
  3. 炊いたご飯の半量に2.とごまを混ぜてアンパンマンの形を作ります。のりと赤パプリカで目や鼻、口などを作ります。
  4. ボウルに卵を割りほぐし、塩で調味します。フライパンに油を敷き、さいばしを数本持って細かい炒り卵を作ります。
  5. 残りのご飯に4.を混ぜてカレーパンマンの形を作り、チーズやのり、赤パプリカで目や鼻、口を作ります。

※2~3箱分の弁当が作れます。1~2個作る場合は、残りは家庭の食事用に利用してください。

チキンボールの照り煮

チキンボールの照り煮

材料 チキンボール
16個分
玉ねぎ 1/8コ(40g)
サラダ油 小さじ1
A 鶏ひき肉 160g
パン粉 80ml分(15g)
1/2コ
大さじ1
少々
サラダ油 大さじ1
B 大さじ2
みりん 大さじ1・1/2
しょうゆ 大さじ1
砂糖 小さじ1

作り方

  1. 玉ねぎはみじん切りにし、フライパンに油を敷いて炒めます。
  2. ボウルに冷めた1.と(A)を入れ、粘りがでるまでよく練り合わせます。
  3. 2.を16等分にし、手に水をつけて円盤型に丸めます。
  4. フライパンに油を入れ、3.を焼きます(肉種がバラバラになる時は小麦粉をつけて焼くと良いでしょう)。
  5. 余分な油を拭き、混ぜ合わせた(B)を入れて煮つめて照りを出します。

ほうれん草入り卵焼き

材料 小1本分(8切れ分)
2コ
A だし 大さじ2
少々
砂糖 少々
サラダ油 適宜
ほうれん草 50g

作り方

  1. ボウルに卵を割り、(A)で調味します。
  2. 卵焼き鍋に油を薄く敷いて1.の卵液を流し入れ、焼けたら茹でたほうれん草をのせて包みます。
  3. 鍋のあいたところに油を薄く敷き、再び卵液を流して巻いた卵を芯に巻きます。これを繰り返します。 ※完全に火を通します
  4. キッチンペーパーで包んで形を整えます。
  5. 4.が冷めたら、8等分に切ります。

さつまいものミルク煮

さつまいものミルク煮
※写真にはザクロの実を散らしました。

材料 作りやすい分量
さつまいも 小1本(300g)
牛乳 200ml
砂糖 大さじ1

作り方

  1. さつまいもは皮を厚くむいて輪切りにし、1cm角に切って水にさらします。
  2. 鍋に1.と牛乳を入れて煮ます(牛乳はさつまいもがひたひたに浸かる位が目安ですが、足りない場合は牛乳か水を足します)。
  3. さつまいもが8~9分通り柔らかくなったら、砂糖を入れてさらに少し煮くずれる位まで煮ます。

キャロットゼリー

キャロットゼリー
※写真はプリン型で固め、泡立てた生クリームとミントを添えました。

材料 作りやすい分量
にんじん 1本
350ml
砂糖 60g
粉寒天 1袋(4g)
A オレンジジュース 50ml
レモン汁 大さじ1

作り方

  1. にんじんは薄切りにして柔らかく茹で、水気を切って粗熱を取ります。
  2. 1.と分量の水をミキサーにかけます。
  3. 鍋に2.を入れ、粉寒天を振り入れてふやかし、砂糖を加えて煮立てて溶かします。
  4. 3.を水で粗熱を取り、(A)を混ぜます。
  5. 4.を水で冷やしてとろみがついたら、カップに流して固めます。

※お弁当に入れる際には、小さな蓋付きカップを使用すると良いでしょう。

グリーンアスパラガス 適量
りんご 適量

すべての年代の方々に向けたお弁当作りのコツ
毎日のお弁当作りには、覚えておくと良いコツがいくつかあります。以下を参考にして、栄養バランスの良いおいしいお弁当を作りましょう。

  1. 前夜にメニューを考え、メモを書きます(彩りを考えてメニューを作ります)。
    基本を覚えたら、あとはその繰り返しです。
  2. 野菜の下茹で、切るなどは必ず前夜のうちに済ませます。
    (夕食の準備をする時に、少しずつ残しておいたり、下準備しておくと良いでしょう。)
  3. 前夜のうちに下味をつけておきます。
    魚は、前夜からつけておくと味が締まり、身がしっかりします。
    肉は、前夜に下味をつけると硬くなるので、当日の朝につけます。
  4. 煮物は前夜のうちに煮て、翌朝必ず再度火を通します。
    (冬はそれ程神経質にならなくて良いでしょう。こうして一品でも作っておくと気持ちに余裕ができます)
  5. 彩りを考えます。(彩りが良いと栄養バランスも整います)
    トマト(赤)はとても便利です。
    黄色は卵を活用します。私はレモンも入れました(食後に口がさっぱりします)
  6. 煮物は野菜がたくさん食べられます。
    出汁をとるのが面倒な時は、ツナ缶やベーコンを使うと良い味が出ます。
    豚肉や鶏肉を少量使っても、味が良いので出汁が必要ありません。
  7. 汁が出て味が混ざらないように、アルミカップに入れてから詰めます。
    (何度でも洗って使えるシリコンカップが便利です)
  8. 味付けはしょうゆ味、ソース味、カレー味、酸味、トマト味、塩・こしょう味、砂糖味(甘煮は子どもがホッとします)などを取り合わせてください。
    ゴマ油で風味をつけても良いでしょう。
    香りの良いスパイスを少量使うこともお勧めです。
  9. 酢の物は子どもはあまり喜びません。酢と同量の水(出汁)を入れると酸味が和らぐので食べやすくなります。少し甘めにすると良いでしょう。酢と砂糖は同量が目安です。
  10. 健康維持のためにも、必ず緑黄色野菜を一品入れましょう。

苦手な食材も弁当なら喜んで食べられることも多いです。上記を参考にして、苦手食材を克服してください。

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