文化講座
第4回 美しい盛り付けを学びましょう~洋食~
前シリーズでは、「心にゆとり」を生み出す、本物の味・最新の保存食レシピをご紹介しました。
シリーズ18回目の今シリーズでは、「憧れのもてなしレシピ」というテーマで、気軽に作れておしゃれなもてなしレシピ、盛り付けのコツ、器の選び方、テーブルセッティングなどをご紹介しております。
おもてなしのコツや、パーティーへ参加する際のマナーなども、併せてご紹介します。
第4回目の今月は、「美しい盛り付けを学びましょう~洋食~」です。
美味しい料理を作っても、高価な食器を使っても、美しく盛り付けをしなければ、せっかくの料理も器も魅力が半減してしまいます。
美しく、美味しく"見せる"盛り付け方をご紹介します。
美しい盛り付け方~洋食器編~
盛り付けの基本は、平らなプレート盛りがおすすめです。洋風料理の盛り付けに、難しい決まりはありません。彩りを考えて美しく盛りつけることを心がけましょう。
器をキャンパスに見立ててイメージを膨らませ、美的センスを磨きましょう。
1. 前菜盛り合わせの盛り付け
- 大皿にいくつかの料理を盛り合わせる場合は、小皿を組み合わせ、味が混ざらないようにします。
2. サラダのかわいらしい盛り付け
- 豆腐のサラダを立体的に、そして色とりどりでカラフルに盛り付けました。
- ガラスの大きな器をピンクのプレートにのせて、涼しいイメージに仕上げました。
- 形が特徴的な器に盛ると、テーブルの上に動きが出ます。
- ピクルス(洋風の漬物)は、小さなグラスに盛ってもおしゃれです。
3. パスタの盛り付け
- 平らな器にペタッと広がらないように、立体的に盛り付けます。
4. 肉料理の盛り付け
- メイン料理は存在感を出すために立体的に盛り付けます。
- 青味を添えることで動きを出しています。
- エディブルフラワー(食用花)があると、一層華やかになります。
5. 魚料理の盛り付け
- 切り身の魚は基本的に皮目を下にして盛り付けますが、金目鯛などの皮目が美しい魚の場合は、皮を上にして盛り付けると良いでしょう。
- ハーブ類をちょっとあしらうと、料理がグッとおしゃれな印象になります。
6. スープの盛り付け
- スープはスープカップが一番盛り付けやすいもの。
- 鮮やかなトマトの赤を引き立たせるために、白のスープカップに盛りました。
7. パンの盛り付け
- パンは平皿ではなく、花瓶やグラス、カゴなどに盛るとテーブルに立体感が出来、良いでしょう。
8. デザートの盛り付け
- 黄・赤・緑の内2色が入ると、明るい雰囲気に仕上がります。
- 緑色はミントなどのハーブを飾ると良いでしょう。
テーマカラーを決めましょう
"色"は、「おいしさ」の感情を引き出す大切な要素です。
"色"には、見る人に様々な感情を引き起こす「感情的効果」や、消化を促す「生理的効果」があります。
これらの効果や色の見え方を上手に利用し、カラーコーディネートをすることが大切です。
色と人の生理・心理
色と味覚
暖色系の明るい色"赤"や"橙"などの色は、人の内臓の働きを活発にし、食欲を増進させる作用があります。寒色系の色"青"や"緑"などの色は、胃腸の働きを抑える作用があります。食卓の上の明かりは暖色系の白熱灯が良いと言われるのも、これが理由のひとつとされています。
色違いのコーディネート
(青)しっとり落ち着いた雰囲気
(赤)明るく、華やかな雰囲気
※粒マスタードが味のアクセント
材料 | 4人分 |
鶏もも肉 | 2枚(660g) |
塩 | 小さじ2/3 |
白こしょう | 少々 |
小麦粉 | 大さじ2 |
A | |
バター | 10g |
サラダ油 | 大さじ1 |
にんにく(みじん切り) | 小さじ1 |
玉ねぎ(薄切り) | 1/2コ(120g) |
マッシュルーム(縦4つ割) | 7コ(120g) |
白ワイン | 大さじ2 |
ブイヨン(又は水) | 100ml |
B | |
生クリーム | 100ml |
粒マスタード | 小さじ2 |
塩 | 小さじ1/3~1/4 |
グリーンアスパラガス | 4本(100g) |
青味(セルフィーユ) | 適量 |
作り方
- 鶏肉は1枚を8等分にし、塩とこしょうで調味し、茶こしで小麦粉を振ります。
- フライパンに(A)を敷き、1.を色よく焼いて一度取り出します(肉はあまり動かさずに焼くとうま味が逃げません)。
- 2.のフライパンの火を付ける前ににんにくを入れ、香りが出るまでじんわりと炒めます。良い香りがしたら、玉ねぎとマッシュルームを入れて炒めて2.の鶏肉を戻し入れ、ワインを加え、しみ込ませます。
- 3.に分量のブイヨンを入れ、フタをして中弱火で5~7分間煮込んで鶏肉に火を通します。
- 4.に(B)を入れて弱火で軽く煮て、器に盛ります。季節の青味を添えます(今回は茹でたアスパラとセルフィーユを添えました)。
※ブイヨンは鍋にくず野菜(玉ねぎやにんじんなど)と固形スープの素(チキン味)、水を入れて2~3分間煮て作ります
※にんじんと果実のフルーティーさは相性抜群
材料 | 4人分 |
にんじん | 2本(300g) |
塩 | 小さじ1弱 |
オリーブ油 | 大さじ6 |
にんにく(みじん切り) | 小さじ2/3 |
オレンジ(又はみかんなど) | 2コ |
酢(穀物酢) | 小さじ2 |
作り方
- にんじんはせん切りにし、分量の塩でもみます。
※にんじんにふった塩は洗い流しません - フライパンにオリーブ油を入れ、ごく弱火でにんにくがカリカリになるまで炒めます。
- オレンジは1/2コを、身を取って軽くほぐします。
- 残り1コ半のオレンジは、横半分に切って果汁を100mlしぼります。
- 1.へ熱々の2.を加え、少し冷めてから3.と4.と酢を入れて和え、手早く冷まして器に盛ります。
※写真には青味を添えました