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憧れのもてなしレシピ

郷土料理研究家
栄中日文化センター提携 インターティアラ・お料理サロン 主宰
伊藤 華づ枝

第3回 おもてなしランチから始めましょう~洋食~

前シリーズでは、「心にゆとり」を生み出す、本物の味・最新の保存食レシピをご紹介しました。
シリーズ18回目の今シリーズでは、「憧れのもてなしレシピ」というテーマで、気軽に作れておしゃれなもてなしレシピ、盛り付けのコツ、器の選び方、テーブルセッティングなどをご紹介しております。
おもてなしのコツや、パーティーへ参加する際のマナーなども、併せてご紹介します。

第3回目の今月は、「おもてなしランチから始めましょう~洋食~」です。

秋から冬にかけて、ハロウィンパーティーやクリスマスパーティーなど、人の集まりが増える季節です。
おもてなしをする際のコツや、パーティーに参加する際のマナーもご紹介します。
まずは手はじめに、仲の良い友人をお招きする"おもてなしランチ"から始めてみましょう。

おもてなしランチ

友人を招いてのランチは、誰もの憧れです。
しかし"おもてなし"というと、背筋をピンと伸ばして構えてしまう人が多いものです。
「お料理がヘタだから」、「どのようにセッティングしたら良いかわからない」、「食器も無いし...」こんなことにこだわって、人と人とが心から触れ合える「おもてなし」を敬遠しているとしたら、つまらないことです。
料理下手でも、器がなくても、あたたかな、人をお招きする心づかいこそが「おもてなし」の何よりもの基本です。
共に食事をするということは、お腹を満たすだけでなく、テーブルを共にした相手と素敵な時間を過ごすということなのです。

伊藤華づ枝作
おもてなしの前菜あれこれ

おもてなしを成功させるためには...

おもてなしを成功させるためには、いくつかのポイントがあります。一般的に5W1Hといわれるものです

  1. When(いつ)→日時(時間帯なども)、季節 例:秋、休日のランチ
  2. Who(主催者「誰が」)→主催者はホストかホステスか 例:女性
  3. With(ゲスト「誰と」)→お客様は男性?女性?年齢層は?人数は? 例:仲の良い友人(女性
  4. Why(何のために)→パーティーの主旨(=目的)は? 例:結婚のお祝い
  5. Where(どこで)→開催場所は? 例:女性の自宅
  6. How(どのようなスタイルで)→立食か着席か、洋食か和食かスナックスタイルか 例:着席・洋食

家庭で手軽に出来るおもてなしのテーブルセッティング

基本の位置

まず、中心にディナー皿をおきます。ここが、ゲストが座る位置です。
ディナー皿とは、メインディッシュ用の皿で25~27㎝くらいのものです。
パン皿は、左側におきましょう。グラスは一般的には右手に持つので右上におきます。

グラスとカトラリー

グラスは、背の低い水用と、ワイン用の2種。ナイフ・フォークなどをカトラリーと呼びますが、こちらも色彩を統一して赤色のものをとり合わせました。カトラリーレスト(「休ませるもの」という意)を置いて、食事のたびにナイフやフォークを新たに用意する手間を省きます。
ちなみに写真のカトラリーレストは、丸い棒状で真中が空洞になっているので、我が家では箸置きとしても重宝しています。


伊藤華づ枝作
基本のテーブルセッティング

どこの家庭でも、いただきものの洋食器やグラスが箱に入ったまま、押し入れの隅で眠っているものです。折角の宝物を活用せず、かけた皿や、はげた箸でアタフタと生活しているなんて、とっても淋しい気がしますね。この機会に台所の食器を総点検し、シミのついたテーブルクロスをはがし、新しいクロスに取り替えて、食事に華を咲かせましょう。

食器・カトラリーなどの揃え方

人数分の同じセットを用意できれば良いのですが、なかなかセットでそろえることは難しいものです。
ランチョンマットや器は、以下のように色違いで使うのもイメージが変わって楽しいでしょう。
赤は「明るく、華やかなイメージ」、青は「涼やかで、落ちついたイメージ」になります。

お揃いのものでなくてもOK。私はむしろ違う食器や箸置きなどを使います。お客様にもいろいろな食器を紹介することができ、また「今度はあのお皿で食事をしてみたいわ」...などという気持ちを持っていただけたら嬉しいのです。


伊藤華づ枝作
色違いのテーブルセッティング

おもてなしの基本

お客さまをお待たせしないようにしましょう

*チャイムが鳴ったら、素早く出ましょう。お待たせしないことが礼儀です。
*「ようこそ」と笑顔でお迎えすることが、おもてなしの第1歩です。


伊藤華づ枝のお料理サロン玄関
表札をつけてわかりやすくしています

事前に用意すると良いもの

*スリッパやお客さまの上着を掛けるハンガー類、カバン置き(カバンを入れるボックスなど)
*雨の日には、身の回りを拭くタオルなど


スリッパ・ハンガー・カバン置き

手土産を放置してはいけません

*手土産を頂いたら、まずはお礼を伝えましょう。玄関で受け取って、そのまま放置してはいけません。
*中身を確認し、ケーキや飲み物類はお客さまと一緒に楽しむと良いでしょう。
*花の場合は、すぐに部屋に飾るようにしましょう。

招かれた側のマナー

手土産に配慮しましょう

*ケーキなどはすでに用意されている場合があります。持参する場合は事前に伝えておくと、喜ばれます。
*ワインなどを持参する場合は、「別の日に召し上がって下さっても結構です」と伝えましょう。
*花を持参する場合は、アレンジ花が良いでしょう。そのまま飾れるので、手間がありません。
切り花だと、包みをほどいて飾るのに時間がかかってしまいます。

心のこもった手土産は何でも喜ばれますが、相手の手間などを考えた心配りが大切でしょう。

マグロのレモンマリネパスタ

※手軽でオシャレなパスタです

材料 4人分
マグロ(キハダマグロ・刺身用) 250g
 
A  
小さじ1強
オリーブ油 大さじ4
 
トマト 中1コ(180g)
 
B  
イタリアンパセリ(粗く切る) 少々
白こしょう 少々
 
レモン汁 大さじ1(1/2コ分)
オリーブ油 大さじ4
にんにく(薄輪切り) 1粒(10g)
赤唐辛子(種を抜いて輪切り) 2本
スパゲッティーニ(パスタ・細めのもの) 320g
パスタの茹で汁 200ml
小さじ2/3
マグロのからすみ(ボッタルガ) 小さじ2
レモン(小さい乱切り) 1/2コ
マグロのからすみ(飾り用) 小さじ1強

作り方

  1. マグロを1cm角に切り、ボウルに入れて(A)をまぶします。
  2. トマトは横に切って種を取り、マグロと同じ位の大きさに切って(B)と共に1.に加えます。冷蔵庫に入れて冷たくしておきます。
  3. フライパンにオリーブ油を入れ、弱火でにんにくと赤唐辛子を入れてじんわりとうまみ&辛さを出します。
  4. 大きめの鍋に熱湯を沸かし、塩を多めに入れ(分量外・飲んで程良いおいしさにする)、この中にお好みのパスタ(やや細めが良い)を入れ、標準茹で時間よりも少し短めに茹でます。
  5. 3.のフライパンに分量のパスタの茹で汁を入れて乳化させ、分量の塩を加え、茹で上げたパスタを入れてサッと火を通します。分量のからすみを加えて混ぜます。
  6. 器に盛り、2.のマグロにレモン汁で手早く味つけしたものをのせます。再びからすみをふりかけます。乱切りしたレモンを添え、絞りながら召し上がります。

※写真には青味を添えました
※ボッタルガ(マグロのからすみ)がない場合は、普通のからすみでも良いでしょう

ラズベリーのクラフティ

※クラフティとは、カスタードプディングのようなフランスの伝統菓子

材料 16コ分
全卵 1コ
卵黄 1コ分
グラニュー糖 40g
薄力粉 20g
生クリーム 100ml
牛乳 150ml
コアントロー(又は他の洋酒) 小さじ1/2
サラダ油 適宜
ラズベリー 20粒(80g)
ミント 適宜

作り方

  1. ボウルに卵を溶き、グラニュー糖と薄力粉を加えて泡立て器で混ぜます。
  2. 1.がなめらかになったら、生クリームと牛乳を少しずつ加え、コアントローを入れて混ぜます。
  3. 耐熱皿にしっかりとサラダ油を塗り、2.を流し入れます。
  4. 3.の生地にラズベリーを押しこむように並べます。180度に熱したオーブンで、天板に400~600ml位の水を周りに入れ、25~30分間湯せん焼きします。
  5. 粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やします。上にミントを飾ります。

※季節のフルーツ、ぶどう等を使っても良いでしょう

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