
このページでは、郷土の特産品を使った、オシャレで楽しい家庭料理を紹介しております。今月は、料理研究家の私が格別に自慢の、ふんわりとやわらかい「アナゴ丼」をご紹介しま しょう。
アナゴは「穴子」という字のごとく、タコツボやせまい穴の中を好み、群がってひしめく習性が あるところから、この名がついています。
一年じゅうあまり味は変わりませんが、夏場が旬で、これからが更においしくなる季節です。
江戸前寿司やてんぷらの材料として、関東で格別に愛される魚ですが、かの地の漁獲が多いかと言うと さほどでもなく、平成9年漁獲の全国第2位を、愛知県が誇っていることは案外知られていません。
見た目はグロテスクですが、クセがなくあっさりとした味で、蒲焼き・寿司ネタ・天ぷらなどにして 女性達に好まれるばかりでなく、低温の油でカリッと揚げた骨センベイは、酒飲みのお父さん達にも大好評。
脂肪含量は、ウナギの約半分ということもあって、味わいはアッサリ、しつっこくない上に、ビタミンAも 豊富で魅力的な白身魚です。
どうぞ今日からは、「○○寿司店の煮アナゴは絶品よ」とか、「いえいえ△△屋のアナゴ寿司がテレビで紹介 されていたから格別よ」なんて、言い争うのはやめて下さい。ご紹介のアナゴ丼を作れば、「わが家のアナゴが一番うまい!」と家族全員感激して、あなたをきっと「名人」と呼ぶこと間違いなしですから。 (作り方を間違えると、迷人と言われてしまうので、ご用心!)
ナンバー2で作り方をご紹介。
7月はいちじくを紹介予定
|
<材料・4人分>
開きアナゴ
(生・1尾50~60g) |
8枚 |
A |
水 |
2カップ |
酒 |
2/3カップ |
砂糖 |
大さじ2+2/3 |
みりん |
1/2カップ |
しょうゆ |
1/3カップ |
土しょうが
(薄切り・大) |
1片 |
ご飯 |
4人分 |
B |
卵 |
3コ |
塩 |
少々 |
木の芽
(あれば・又は絹さや) |
12枚 |
<栄養価計算数値・1人分>
エネルギー:641kcal
たんぱく質:30.2g
脂質:16.4g
塩分:2.6g |
|
<作り方>
1 |
アナゴは頭を落として水で洗い、まな板の上にのせて熱湯をかけます。 |
2 |
(1)のぬめりを包丁でこそげとり(生臭みをとるためです)、
キッチンばさみで背ビレを切り、1/2の長さに切ります。 |
3 |
なべに(A)を入れてアナゴの皮を下にして並べ、落し蓋 (又はアルミ箔かオーブンペーパー)をして煮ます。
|
4 |
(3)が沸騰したらあくをすくいとり、中~弱火で15分~20分間程煮ます。
|
5 |
乾いたまな板の上に(4)のアナゴをはりつけるようにして冷まし、 煮汁は少々煮詰めてタレを作ります。
|
6 |
炊き立てのご飯に半量残して刻んだアナゴとタレを混ぜます。 |
7 |
(6)を丼に盛り、(B)で作った錦糸卵をのせ、残りのアナゴを1/2の長さに切り
木の芽と共にのせます。 | | |