自然体験 | 組合員レポート
FUN FOREST 森の教室 「収穫祭2002」~サツマイモの収穫・収穫祭~
平成14年10月12日(土) 晴れ
岐阜県恵那市飯地町
ファンフォーレスト&加藤正徳さんのサツマイモ畑にて
参加者 19組62名
スペシャルゲスト
- 吉澤守さん(日本森林環境隊理事長&焼きイモの達人)
- 水戸喜代香さん(インタープリター&焼きイモの達人)
- 加藤正徳さんと飯地町の農家の方々(サツマイモづくりの達人)
- 柘植ちゑ子さん(こんにゃくづくりの達人)
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紅葉が少しはじまりかけた秋のファンフォーレストには、コナラやアベマキのドングリ、山栗がコロコロ。センブリ、ツリガネニンジンなどのかわいらしい秋の花もあちこちに。連休初日、ファンフォーレストで秋の訪れを満喫し、予定より1カ月遅れの収穫祭を楽 しんだ。
10:10~ |
開会式
県共済のイベントではすっかりおなじみの、里山案内人マモさんこと吉澤守さんのあいさつ。「(紅葉の写真を参加者に見せながら)みなさん、これはどこだと思いますか。素晴らしい紅葉でしょう?これは岐阜県吉城郡河合村というところの、標高1,500mあたりの紅葉です。あと1カ月ぐらいすると、ファンフォーレストでも河合村に負けないぐらい素晴らしい紅葉が見られます。今日は、このファンフォーレストで『あそこで食べたおイモ、おいしかったねー』と、後々まで子どもたちの心に残るような焼きイモを一緒につくりましょうね」
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10:30~ |
サツマイモ畑へ移動
焼きイモの達人でもある吉澤さんと水戸さんに炭火起こしをお任せして、参加者はサツマイモの収穫のため、畑へと移動。秋の植物観察も兼ねて、片道10分ほどの里山の道を楽しみながら歩く。
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10:50~ |
サツマイモを掘ろう
6月にサツマイモの植え付けでもお世話になった、加藤正徳さんと地元飯地町の農家の方々が待つ畑へ到着。はじめに、6月からずっと畑のお世話をしていただいた加藤さんのあいさつ。「夏の気温が高く、日照りが続いたためにイモの育ちがあまり良くなく、1カ月遅れで今日の収穫を迎えました。でも9月に雨がよく降ってくれたので、イモの出来はまずまずだと思います」。さっそく青々と繁ったイモのツルを地元の農家の方々に刈り取ってもらい、土の乾燥防止のためにうねにかぶせた黒いビニールシートもはずして、イモ掘り開始!
開始早々「うわっ、大きいー」との声が続出。小さい子どもの顔と同じぐらいの巨大なイモが、土の中から出てくる出てくる!皮も、はっとするほど鮮やかな赤紫色。
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←こんな形のおイモもとれたよ。 |
中には「私の家は農家でしたけど、こんなにいいイモは見たことない。土も素晴らしい」と感心するおばあちゃんも。ちなみに加藤さんの畑では、毎年刈ったサツマイモのツルを細かく切って土に混ぜ、肥料にする。何もしないと土が硬くなってしまうからだ。こうすることで酸素が入ってやわらかい土になるという(本当は山の草を刈って土に混ぜる方法がベストだということ)。水分をほどよく含んだ、ふかふかのやわらかい土は、ほかに何も肥料を与えなくても栄養たっぷり。加藤さん自慢の土だ。あまりにふかふかの土なので、道具を使わずに手だけで掘る子どもたちもいたほど。
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←ふかふかのやわらかい土だから、手でもラクラク掘 れちゃうよ! |
「これほどイモが大きくなっているとは思わなかった。かわいがって手入れしてやれば、秋にはたくさんのお返しがくるものです」と加藤さんも喜びの笑み。
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←見て見て!大収穫だよ! |
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11:25~ |
サトイモも収穫
サツマイモのうねの横には、おみやげ用のサトイモが。サツマイモに続いて、これもみんなで収穫。思わぬ「おまけ」に、参加者も大満足!
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←うんしょ、うんしょ、サトイモも豊作だ~。 |
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11:40~ |
サツマイモコンテスト
収穫が終わると、家族ごとに自慢のサツマイモを出品して、サツマイモコンテスト!大きなイモ、変わった形のイモなどが畑の横に大集合!審査員は加藤さん。ひょうたんのような形のイモには「ひょうたんに似ているで賞」。まん丸の形のイモには「丸いで賞」。その昔、サツマイモの産地だったという台湾の島の形に似ているイモには「台湾に似ているで賞」。加藤さんのユーモアあふれる賞と批評に、盛り上がる。「また来年、みなさんの元気な顔にお会いしたいと思います」との加藤さんのあいさつに、参加者からは大きな拍手と「ありがとうございました」の声が。
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←自慢のイモを持って、加藤さんと一緒にパチリ。 |
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12:35~ |
郷土料理のお話
加藤さんの畑からファンフォーレストへ移動。地元飯地町でこんにゃくをつくって10年という、こんにゃくづくりの達人、柘植ちゑ子さんがこんにゃくの刺身をはじめとする郷土料理を届けてくださり、しばし郷土料理のお話を聞く。「このイモ見たことあるかしら?これがこんにゃくのもとになるこんにゃくイモ。こんにゃくはこのイモを洗って、ゆでてミキサーにかけて(昔は餅つきの臼でつぶした)、※灰汁(あく)を入れて練って、丸めてゆでて、水にさらす・・・といった具合に、とても手間がかかっているんですよ。今日は、ユズみそを添えてあるので、刺身で味わってみてください。それから私はキノコ採りが大好きなので、(キノコを見せながら)このイクチやズボというキノコを使った料理もつくってみました」。なかなか聞けない地元の方の貴重なお話に、参加者から大きな拍手!ちなみにメニューは、山菜キノコご飯の朴葉包み、こんにゃくの刺身、イクチのおろし三杯酢和え、栗の渋皮煮、ウリと大根の漬物、こんにゃくと梅のゼリー。「ありがとうございます。いただきます」と郷土料理を受け取る参加者。
※灰汁...木や豆がら、ワラなどを焼いた灰を煮出してこしたもの。こんにゃくの凝固剤にする。
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←こんにゃくづくりの達人、柘植さん。郷土料理のお話も大好評。 |
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12:45~ |
昼食
秋空のもと、家族ごとにお弁当を広げて、いただきまーす。おいしい空気の中で食べるお弁当は格別!
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13:30~ |
焼きイモをつくろう!
ドラム缶をたて半分に切った手づくりの焼きイモ器の中には、午前中に吉澤さんと水戸さんに起こしてもらった炭が。「焼きイモは、炭の炎が消えて、赤々としている状態で焼くのが一番おいしいんです。イモが中から焼けるし、栄養も逃げない。遠赤外線効果ですね」と吉澤さん。洗ってホイルでくるんだ掘りたてのイモを炭の上に置いていく。
イモが焼けるまで、森の中で思い思いに過ごす参加者。吉澤さんの指導で、間伐材を使った子どもたちのためのノコギリ教室も。
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←炭の上にイモをのせる。さあ、うまく焼けるかな? |
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14:40~ |
焼きイモを食べよう!
イモがようやく焼き上がり、お待ちかねの試食タイム。くるんであったホイルをはずすと、中からあつあつの焼きイモが。「ホクホク、ホコホコでおいしーい」「イモの黄色がすごくきれい」「うちではこんなの食べられない」と参加者に大好評。
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←焼きイモおいしい~!吉澤さんと一緒に。 |
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15:05~ |
閉会式
「こんな天気のいい秋の1日を、里山で1日中過ごせてよかったね。またお会いしましょう」と吉澤さん。秋の実りに感謝し、飯地の自然を存分に味わった収穫祭だった。
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