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自然体験

平成14年

自然体験 | 組合員レポート

FUN FOREST森の教室

平成14年5月18日(土)

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あいにくの雨にもかかわらず、Aコースに大人8名・子ども7名、Bコースに大人4名・子ども6名が参加。その雨も始まるころにはほとんどやみ、思い出したようにパラパラする程度。子どもたちは到着早々カエルを追いかけたり、木を揺らしてしずくを落としたり、水たまりで遊んだり。それぞれのコースで自然体験を楽しむほか、お昼休みにはお弁当を食べながら、地元の語り部・三戸律子さんによる東濃地方の民話に聞き入った。参加者の元気さに、お天道さまもつられたのか、午後からは薄日もさし、森も輝きを増していった。

<Aコース>
自然絵画教室
講師 国田裕子さん(キミ子方式絵画講師、ネイチャーゲーム上級指導員)
10:00~

色づくり&色さがし

「絵を描くということはモノの見方でもあります。植物を絵に描くと、あらためて気づくことがありますよ。今日はいつもと違う描き方をしましょう」と、講師の国田さんが自然絵画教室について説明。いつもと違う描き方というのは「キミ子方式」。その特徴のひとつは、絵の具を赤・青・黄・白の4色しか使わないことだ。まずはその4色から色づくりを開始。2色、3色と混ぜ合わせていくと、思わぬ色ができて「わ、きれい!」。「今度はどんな色になるかなぁ」と参加者もワクワク!次は、つくった色が自然の中にあるかどうか、色さがし。「赤色がないなぁ」とさがしていた母子に、国田さんが「ほら、この葉っぱの付け根やトゲが赤いでしょ」とアドバイス。じっと観察すると、1つの葉の中にもいろいろな色があることに気づかされる。ちょろちょろとはい出してきたカナヘビを捕まえた国田さん。「これと同じ色はあるかな?」と、カナヘビの観察も。「自然の中にもいろんな色があるんだね!」

11:10~

形さがし

今度はスケッチブックに丸、らせん、ハート型、Y型など9種類の形を描き、自然の中で形さがし。さっそくハート型の葉を見つけたお父さん、らせん状のつるを見つけた母子、Y型の枝を拾う男の子。「枝も切り口から見ると丸いね。見方によって変わるでしょ」と国田さん。まん丸のウサギのフンや、卵が産みつけられ丸まった葉・通称「オトシブミ」も発見!参加者の目が研ぎ澄まされてきたようだ。

←「いろんな形のもの見つけたよ!」
13:15~

葉っぱを描いてみよう!

昼休み中に自分の気に入った葉を採ってきた参加者。午後からはいよいよ「キミ子方式」で写生開始。「キミ子方式」は下がきをしないで、植物を描く場合は成長していく順番に1点から隣へ隣へと描いていく方法。いつでも止められるのが特徴で、紙が余ったら切り、足りなくなったら紙を足すとか。「大事なのは紙の大きさじゃない。描いた絵と描いた人を大切にする描き方なんですよ」と国田さん。スケッチブックの横に葉を置いて、静かに集中して描き始める参加者。まずはじっと葉を見つめ、あ~でもない、こ~でもないと色づくり。微妙な色の変化をスケッチブックに表現する。緑のいきいきとした葉を描いた後、枯葉に挑戦するお父さん。「夢中になってきたわ。職人さんみたい」と、絵の横にかっこいいサインを入れるお母さん。飽きてきた子どもが「遊ぼうよ」と言っても、「だめだめ、今集中しているんだから」と取り合わない。

←20年ぶりに絵筆を握ったというお父さんも「画家の気分!」と大満足。
14:40~

森の中の展覧会

最後は、作品をずらり並べてみんなで鑑賞し、感想を述べ合った。「子どもの性格がよくわかりますね。大胆に描く妹とじっくり描く姉。姉妹でも全然違う」という参加者に、「でも、どっちもステキですよね」と答える国田さん。「こんなに集中したのは久しぶり」という参加者には、「森の中で静かに集中していると、自然の方からよってきてくれます。野鳥だったり、風の音やにおいだったり。絵を描くことも自然とのふれあいのひとつですね」。絵を描く楽しさと自然の発見を楽しんだ1日だった。

←「みんな個性あふれるステキな作品ですね。自分の作品が好きになると自分も好きになるでしょ」と、国田さん。

<Bコース>
ネイチャークラフト教室
講師 赤尾袈夫さん(恵那市観光協会)
10:00~

自然観察&竹とんぼ作り

最初は、森に入って自然観察。「森には、なんにもないと思うかもしれないけれど、帰るころには、遊びの材料や面白いものがたくさんあると思えるようになってほしい」という赤尾さんの案内で、参加者は森の中へ。雨上がりでフカフカの地面、露に輝く木々を楽しみながら、みんなで周りをキョロキョロ。女の子がマツボックリを見つけると、「こんなに小さいのが、時間をかけて大きなマツの木になる。自然を大切にしようね」と赤尾さん。コナラの実を手に「最初はあたまの部分から双葉が生えると思っている人が多いのですが、最初はあたまの部分から根がでて、次に茎の元に芽がでて、最後に枝葉が開くんですよ」と聞いて「へぇ~!初めて知った!」と参加者はびっくり。チゴユリを発見したり、草笛を吹いたり、散策を楽しむ。赤尾さんが、ゼンマイの葉や茎を使って「魚の骨」や「かたつむり」に変身させると、子どもたちは「すごい!すごい!」と大歓声。

←「次は葉っぱから何ができるの?」。自然の素材を次々変身させる赤尾さんの手元から目が離せない。

自然の遊び方を体験したあとは、今日のメインイベント「竹とんぼ」作り。「初めて作ります。うまくできるかしら」とお母さん、「お父さんには負けないぞ!」と張り切る男の子。「始めのあいさつから、材料の準備、後始末まで、すべて体験してもらう」のが赤尾さん流。竹とんぼの作り方をひと通り聞いたあとは、材料運びから、ノコギリやナタを使って材料を切る作業も、みんなで力を合わせて取り組む。ナイフで芯や羽根の部分を整えていく作業は、時を忘れて精神を集中。お昼休みは、午後を待ちきれず続きを始める親子や、赤尾さんの作った竹とんぼで飛ばす練習をする家族の姿も。

13:30~

竹とんぼ飛ばし

午後は、竹とんぼの仕上げと飛ばし方の練習。「竹とんぼ作りは失敗がない。どこかを直せば飛ぶようになりますからね」と赤尾さん。次々と持ち込まれる参加者の作品に「バランスが悪いから、もう少し左の羽根を削って」「芯をもっと細くすると回転がよくなりますよ」とアドバイス。「先生のより飛ぶ竹とんぼにする!」と改造に余念がない男の子。「ここはどうしたらいい?」「キリで穴を開けたいの、手伝って」。子どもたちはすっかり仲良しに。上に上げる飛ばし方、戻ってくる飛ばし方、いろんな飛ばし方のコツを教わって、熱中するお父さん。竹とんぼでキャッチボールを楽しむ大人たち。あまった材料で、船や小物入れなど、オリジナル作品を楽しむ子どもも。

←「もう少し削るとよく飛びますよ」。作品にアドバイスを受けるお父さん。「いや~、子どものほうが覚えが早くて。がんばります」

「材料を無駄にしないことも考えて。片付けもしっかりね」と赤尾さん。たくさん作った赤尾さんの竹とんぼは、飛ばしてキャッチできた子どもにプレゼント。「やったー!ゲット!」盛り上がる子どもたち。「がんばれー!」声援する大人たち。みんなの笑い声が森に響く。最後は、子どもたちと赤尾さんで作った竹とんぼを空高く飛ばした。

←「いち、にの、さんで飛ばすよ~!それ~!」
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