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自然体験
自然体験
岐阜県恵那市飯地高原ファンフォーレスト&加藤正徳さんのサツマイモ畑にて
平成14年6月2日(日)快晴
夏を思わせるような好天。標高700メートルのファンフォーレストに、清々しい風が吹き抜ける。里山での楽しい一日の前奏曲は、時折聞こえる春ゼミの声と、「森のピッコロ」と呼ばれるキビタキの声。Aコース、Bコース合同で開会式後、それぞれのコースに分かれてプログラムを体験した。昼食時には、木漏れ日の中で市川敦規さんによるひとり語りに耳を傾け、しばし不思議な民話の世界へ・・・。一日中、飯地の緑に抱かれて、里山の楽しみ方を学んだ。
10:10~ | アイスブレイクゲームBコースは4組16名が参加。午前中のテーマは「タンポポ」。まずは参加者の緊張を解きほぐすゲームから。「みんなでタンポポの種に変身してもらいます」と原田けいこさんが呼びかけると、「知っとる!頭の方がわたみたいになっていて、足が種でしょ」と小学生の男の子。「今日はタンポポ博士がいるね」ということで、博士に変身術を伝授してもらい、みんなで種に変身!風で飛ばされる先は、紙に書いた「森の中」「もも畑の中」「ブルドーザーで削られた土の上」など。好きなところに飛んでいき、そこで生きていけるか相談した後、発表タイム。 たとえば、「ブルドーザーで削られた土の上」に飛んでいった原田秋男さんは「私は西洋タンポポなので、ここは好き」。一方、けいこさんは「私は和タンポポなので、こんな土では生きられない。"大和なでしこ"と呼んでください(笑)」。造成地では西洋タンポポが多く、だんだん在来種が減ってきたことを説明しながら、原田コンビの息の合ったやりとりで、あっという間になごやかな雰囲気に。 |
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10:30~ | 自然観察森を散歩しながら自然観察。その前に、紙に描いた「目」「耳」「鼻」「手」「口」を順番に見せ、「見たり、聞いたり、においをかいだり、五感を使っていろいろ感じてみようね」。最後に取り出した紙にはハートマークが。「これなぁに?」「こころ!」と男の子。「そう。ワォ~と思ったり、なんだこりゃと思ったり、心でも感じてみようね」ということで、いざしゅっぱ~つ! 違う種類の木の幹をさわって比べてみたり、道端を彩るコアジサイの花のにおいをかいだり、葉っぱを食べてみたり。食べてみて、「にが~!」という葉はニガナ、「すっぱ~!」という葉はスノキ。「食べたら絶対忘れないでしょ」とけいこさん。やがてタンポポ発見!西洋タンポポと在来種のタンポポの違いを教えてもらい、ルーペでさらに細かく観察。種にトゲトゲがあるのを発見。「このトゲトゲがブレーキになるんだよ」と聞き、自然界の絶妙な仕組みに参加者は感心。 |
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11:20~ | タンポポのボトルフラワーづくりまずは秋男さんによるつくり方の説明。花がしぼんでいる状態のタンポポの茎に細い針金を通し、下に残った部分を渦巻き状にして底をつくる。底に両面テープを貼って、びんの口から別の針金で吊って中央に設置。ヒノキの種やドングリなど森の宝物も一緒に入れて、できあがり!日なたに置くと見る間に綿毛が開いてきて、みんなびっくり!びんの内側には水滴が。生きていることを実感!
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13:30~ | ネイチャーゲーム「カモフラージュ」自然の中に置いてある人工物を目を凝らして探すゲーム。ゆっくり列になって進みながら、見つけた数を心の中で数えていく。ゴールで秋男さんに見つけた数を耳打ち。「まだまだ」と言われ、「え~、うっそ~!」。それでも2回目に挑戦すると、新たに発見するモノも。 最後にみんなで答えあわせ。自然の中に同化した人工の葉っぱを発見したお父さんに、「え~、わからんかった。すご~い」と拍手。「こんなふうに自然界には、鳥などに見つけられないようにして生きているものがたくさんいるんですよ」とけいこさん。
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14:00~ | 森のおみやげ探し&クラフト宝物を探しながら森を散策。ハンカチでつくった袋の中は、ヒノキの種やマツボックリ、ドングリなどでいっぱいに。奧に入ると、リスがマツボックリを食べた跡、通称「エビフライ」をあちこちで発見!「この森にもリスが住んでいるんだね」と、みんな大喜び。 集めた森のおみやげで作品づくり。マツボックリの胴体のアリ、「エビフライ」の羽根を持ったトンボ、木の皮のカメ・・・。最後は発表会&わかちあいの時間。「森の探検がおもしろかった」「自然とふれあえて気持ちよかった」・・・みんな心にステキなおみやげをもらったようだ。 「今日はエビフライをたくさん発見しました。この森にマツがなくなればリスも生きられない。森の中に入ったとき、木や草花と動物との関わりも考えてみてくださいね」と秋男さんが締めくくった。
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