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暮らしに役立つ筆跡診断

日本筆跡診断士協会認定 筆跡診断士
滝口 弓美子

左方向への突き出しでわかる、アタマの回転度

今回は、最近の脳トレブームに乗って、筆跡診断におけるアタマの回転が速い人の筆跡特徴について見ていきましょう。

アタマの回転の速い人の筆跡は、左の図のように、横線の左側の始点が長く突き出すのが特徴です。横線を書こうと手を横に伸ばした時に、とっさの判断で、先のほうまで、筆を動かすことができます。そもそもアタマの回転が速いとは、他人が話していることや問題に対し、素早く反応すること、その場の最善策を瞬時に思いつき、行動や言動に移すことができることだと言えるでしょう。字を書くときには、その勢い余る素早い反応が、他の文字に影響の出にくい白紙空間である左方向(縦書きの場合)へ突き出していくと考えられます。これは、他人へ迷惑をかけることなく、才能を発揮する行動パターンにつながっています。
"能ある鷹は爪隠す"という諺がありますが、筆跡診断に関していえば、"能あるヒトは横がでる"と覚えておくといいでしょう。
ちなみに、上の【薬】という字は、十人の話を聞いて理解したという伝説の持ち主、聖徳太子の筆跡です。


横線を突き出して書く筆跡特徴を持つ人には、先の聖徳太子に始まり、最澄、平清盛、坂本龍馬、大久保利通、福沢諭吉など歴史を賑わせた人物が多く、元総理大臣中曽根康弘氏、小泉純一郎氏、民主党の鳩山由紀夫氏などの政治家、また浅田次郎氏、山田太一氏などの文筆家、衣装デザイナーのワダエミ氏など才能溢れる方々が挙げられます。毒舌漫談でおなじみ、綾小路きみまろ氏の立て板に水の語り口も溢れる才能の一種なのでしょう。才気煥発、才気横溢、脱俗超凡、才学非凡などの四字熟語は、まさにこの筆跡特徴を持つ人たちのためにあるようです

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