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暮らしに役立つ筆跡診断

日本筆跡診断士協会認定 筆跡診断士
滝口 弓美子

字の書き出しでわかる、意地っ張り度

今回は、字の書き出しの形態から、あなたの意志の強さを見ていきましょう。

字の書き出しの部分は、書道用語において、【起筆】もしくは【始筆】と呼ばれます。
この起筆部分にひねりがあり、打ち込みが強い字を書く人は、自分なりの意見を持っているしっかり者です。起筆は、物事の始まりに対する姿勢、意識が強く投影される部分です。従って、強く打ち込む字を書く人は、自己主張がしっかりしていて、他人の意見に流されることは少ないでしょう。良く言えば、自分の生き方に確固たるポリシーを貫く硬派。このひねり型は一般的にクセ字といわれる字で、性格的にも、ひとクセあり、我が強さが特徴です。

このタイプの人に、起筆にひねりがあるという診断をすると、『書道の時に、書き出しは強く打ち込むという風に教わったから』という意見を受けることが多々あります。その意見こそがまさに、起筆ひねり型の特徴なのです。たとえ書道で、打ち込みをひねるように書くように教わっても、硬筆で書くときには、書道のように書かず、すなおに書いている人の方が多いのですから!

一方、この起筆部分に力をいれずに、すうっと書き出す人は、ひねり型とは対照的に、とても素直な性格の持ち主で、人の話をよく聞き、受け入れます。職場では、素直な部下としてかわいがられ、ファッションなどにおいては、情報にもいち早く反応するので、流行に敏感ともいえるでしょう。ただ、その分、他人の意見に左右されがちで、振り回されてしまいます。

このすなお型の人から、『保険などの勧誘を断れなくて困る』という相談を受けたことがあります。これは、起筆すなお型の典型的な悩みでしょう。そういう場合には、この特徴とは反対のひねり型の字を書くことをオススメしています。全部の文字にひねりを加えるのではなく、まずは、自分の名前の一字だけひねりを入れていくと良いでしょう。

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