文化講座
字の構えからわかる、あなたの安定志向度
今回は、『囗(くにがまえ)』『門(もんがまえ)』『冂(けいがまえ)』など縦線が並ぶ字から、あなたの安定志向度を診断します。
【どっしりかまえる安定志向派】
左
の図のように、下方に行くほど、どっしり末広がりになっている文字を書く人は、その形状通り、安定志向意識の強い人です。『君子危うきに近寄らず』のこと
わざがぴったりで、地道にこつこつと正しいと思う道を貫き、結果、よい方向へと進んでいきます。この特徴は、筆跡診断では『弘法型』と呼んでいますが、そ
の名称が示す通り、日本三筆の一人、弘法大師が書いた文字にちなんでつけられました。大地に根を生やしたような力強さは本人ばかりでなく、まわりの人にも
信頼感を与えます。福相といえる筆跡特徴です。
【心配性な悲観論者型】
上
の『弘法型』とは逆に、下方に行くほど狭まっている書き方を『下狭型』といいます。申し訳なさそうに肩を細めているような形状から、その深層心理において
も尻すぼみ型。良いことが続くと、この幸せが長く続くはずはないと考え、それを持続させるための努力をしようとはしないでしょう。最初は目的を持ってがん
ばっていても、ある日突然、意欲が無くなってしまう、燃え尽き症候群型ともいえるでしょう。しかし、悪い面ばかりではありません。精神的に追い詰められる
と感性が研ぎ澄まされ、センスが光るもの。芸術家に多い筆跡であるのも偶然ではないでしょう。
【ハイリスクハイリターンのギャンブラー型】
文
字が右側に倒れそうになっている形状を右傾型と言います。このタイプの人は、安定した状態では物足りず、ギリギリの状態でいることに安住します。危ない橋
を渡ることになりますが、成功すれば大きな利益が得られるという魅力のほうが大きく、ハイリスクハイリターンを信条とします。上昇気流に乗っているとき
は、仕事、恋愛と人生を謳歌できますが、いったん負のスパイラルに陥ると、そこから抜け出すことは難しく、事件、事故に巻き込まれないよう、注意が必要で
す。源義経、太宰治などの筆跡にこの特徴が見られます。