文化講座
字からもわかる、あなたの奥行き~深奥行型
今回は、知らず知らずのうちに字間にできている奥行きから、そのものずばり、あなたのココロの奥行き、包容力を診断します。
【懐の深い字とは...?】
活字で書かれた"田"という字は、四方がすべて閉じられ、これを実際の田んぼに例えるなら、田んぼに水を入れることもできません。もちろん、この書き方が小学生の時に習った常用漢字のお手本ですが、長く人生経験を積むと、右の図のように、水を引くことのできる"田"に変わるのです。
この空間の空きは、ただのスキマではなく、人間としての奥行きと考えられています。上から水を流したとすると、水を流すばかりでなく、それを貯めておける空間、ポケットが存在するという意味につながります。これを人間に置き換えると、入ってくる情報やモノ、お金を、ただ左から右へ流すだけでなく、その資源、材料、情報を有効に活用する心理と同様です。自分の元に入ってくるものを受け止めることにつながり、金運のよさもついてきます。
奥行きを診断するのは、この"田"という字に限ったことではなく、どの字でも確認できます。
下がその例です。
【奥行きが深い字の例】
まずは、初級編から。
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↑の"も"という字、コップみたいに水がたまりそうな形をしていますが、これも奥行きの一種と考えられます。これくらいなら、すぐにでも実践できそうですね。"花"という字では、"化"の間をつなげた(連綿)ため、わずかながらポケットが出来ています。
次は、上級編。
"司"は沖田総司の筆跡です。かなりの奥行きがあり、また"口"の部分も小さな器のようになっています。
"賢"は中国の書家、王羲之によるものですが、あらゆるところにポケットができています。
若いうちはなかなかこういった字を書くのは難しいのですが、それが年を経て、自然に書けるようになると包容力も増していることでしょう。ココロに引き出しの多い人は、話をしていても話題豊富で、人を惹きつけます。人間的魅力に溢れた人が多いのが特徴です。