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身近なものでアロマテラピー

一般社団法人アロマハンドトリートメント協会代表理事
木之下 恵美 Megumi kinoshita

精油の採り方

                  

2月のアロマテラピーは、精油の採り方についてお話しましょう。
アロマテラピー=芳香療法については1月に、お話しましたが、よりアロマテラピーを有益に用いるために、
アロマテラピーで使用する精油(エッセンシャルオイル)のことをお話したいと思います。

     

精油は、植物の葉や花、果皮や果実、樹脂や樹皮、根などから採取されます。
抽出されやすい部分とそうでない部分があり、たとえばローズは花から、ユーカリは葉から精油成分を抽出されます。

精 油は、植物にとって二次代謝物と呼ばれる物質で、虫を寄せ付けない(忌避)作用や、鳥や虫を寄せ付けて受粉を助けてもらったり、種子を遠くへ運んでもらっ たりする(誘引)作用やホルモンのような働きで、その生育をコントロールしたり、汗や皮脂のような働きをしたりと様々に作用します。

植物自身にとって大切な精油を、人間は植物から取り出してします。リラックスやリフレッシュ、幸福感やバランスの作用を身体やこころに役立てるために。

     

取り出す方法=精取する方法には、現在よく用いられる方法として3つあります。

水蒸気蒸留法
植 物を水蒸気で蒸しあげて植物が精油を含む油胞という部分を破壊し精油成分を水蒸気にのせて冷却管で冷やし、水蒸気の部分を水にもどし、精油成分を上澄みと し、精取する方法で最も多く精油を抽出する方法として用いられています。これは、比較的熱に強い精油の成分を抽出する方法です。
圧搾法
熱に弱い柑橘系(ミカン科)の果皮から精取する方法で、ローラーや遠心分離器などを用いて熱を加えないようにして精取する方法です。
有機溶剤抽出法
かつては、熱に弱い花などの香気成分を、牛脂や豚脂に精油の 香気成分をうつして精取していたのですが、大変手間がかかり 今ではほとんど用いられなくなったため、石油系の溶剤に香気を うつして精取する方法です。
の方法では、ラベンダーやローズマリー、カモミールやサンダルウッドなど多くの精油が精取されます。
の方法では、オレンジスウィートやレモン、グレープフルーツやベルガモットなどが精取されます。
の方法では、熱に弱いジャスミンやリンデン、ベンゾインなどが精取されます。

① と③の方法で精取される精油は開封後1年以内での使用を、②の方法で精取される精油は6ヶ月以内で使用することを心がけます。保存は冷暗所で保存します。

精油のプロフィールのようなことですが、とても基本的なことですのでぜひ覚えておきたいことですね。

  このうち、オレンジは、スウィートとビターとよばれる種類があり、ビターオレンジ(Citrus aurantium)の花からは、ストレスや緊張からくる抑うつに効果的とされる香りがとれますし、同じくビターオレンジの葉からはプチグレンと呼ばれる 同様の効能が期待される苦味のある香りが採られます。
誰もがなじみのあるオレンジのフレッシュな香りは、スウィートオレンジ(Citrus sinensis)の果皮から採られます。
精取される場所によって、精油の成分と香り、その期待される効能はずいぶん異なることがあります。

オレンジスウィート(オレンジの果皮)
ネロリ(オレンジの花)
プチグレン(オレンジの葉)

 ぜひ香りの嗅ぎ比べを試してくださいね。


       

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