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インターネット公開文化講座

文化講座

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手づくり食品のすすめ

郷土料理研究家
栄中日文化センター提携 インターティアラ・お料理サロン 主宰
伊藤 華づ枝

ぬか漬け

時代は今、本物の手づくり料理を求めています。母から子へと伝えられてきた家庭での伝承の味が途切れてしまい、教えてくれる人が少なくなりました。
このページでは、伝統をふまえながらも家庭で作りやすいようにアレンジした、「とっておきレシピ」や最新の保存食品を伝授します。
手作り料理は、安全・安心というおまけ付きでもあります。
このページで、家族の健康と笑顔を手に入れましょう。



第2回目の今月は、かつては家庭の味の代表とも言われた「ぬか漬け」のご紹介です。

太陽の日差しが幾分かやわらぐ9月。夏の間にたまった疲れが一気に出て、体調を崩しやすい季節でもあります。そんな時、疲れをとり、体調を整えてくれるのが、昔からどこの家庭でも作られてきた「ぬか漬け」です。現代では、「臭い」「面倒くさい」というイメージだけが先行し、ぬか漬けを作る家庭はほとんどみられなくなってしまいましたが、家族の健康を守りたいという心は昔も今も変わりません。早速、ぬか漬けにチャレンジしてみましょう。水を混ぜるだけでぬか床ができるという、手間いらずの調合米ぬかを使えば、誰でも簡単にできる上、ジッパー付きのビニール袋やタッパーで、少量から漬けられますよ。料理で残った野菜もサッと漬けて食べられますので、とても経済的。

これから、野菜が一段とうまみが増す季節です。ぬか漬けを食べて、元気の源をもらいましょう。

★ぬか漬け★
分量:(30cm×25cm×10cmのタッパーで漬ける場合)
材料
米ぬか
(市販・調合済み)
2㎏(2袋)
2600ml
(米ぬかの袋の表示通り)
お好みの野菜 適宜
最近は米ぬか・塩・風味付け材料(昆布や唐辛子)が調合され、水を混ぜるだけでできる手軽なタイプの米ぬかが多く市販されていますので、上手に利用しましょう
<ぬか漬けのこと>
米ぬかには、疲労回復に効果があるビタミンB1や成長を促進する効果のあるビタミンB2を多く含んでいます。
また、ぬかが乳酸発酵するため、体の免疫力を高める乳酸菌も多く含みます。
ぬか漬けを食べると、野菜本来の栄養素に米ぬかから移行したビタミンB1 やB2、乳酸菌がプラスされますので、とても体に良いのです。
<お役立ちトピックス>
野菜はきゅうり、なす、かぶ、大根、にんじん、みょうが、しょうが、セロリ、キャベツ、白菜、ラディッシュなど、何でもOK!
野菜によって食べ頃になるまでの時間が違います。また、季節や置く場所によっても変わりますので、色々試してお気に入りの味を見つけてください。

― 作り方 ―
(1) ぬかに分量の水(湯冷まし)を徐々に加え、耳たぶより少し硬めのぬか床を作ります。
 
水道水をそのまま使用すると、刺激臭が発生することがありますので、沸騰して冷ました水(湯冷まし)を使用して下さい。
(2) ぬか臭さをとり、うまみや水分を補うため、捨て漬けをします。捨て漬け用の野菜は、残り野菜(キャベツや白菜、大根の切れ端など)を使用するとよいでしょう。(捨て漬けは2回位して下さい)
(3) お好みの野菜を重ならないように漬け込みます。にんじんは皮をむき、縦半分に切ると漬けやすくなります。野菜の上からぬかをかぶせ、表面が平らになるようにならします。取り出すときはぬかをきれいにとり、サッと洗って食べやすい大きさに切ります。
<食べ頃>
野菜にもよりますが、目安としてはひと晩で食べ頃となります。冷蔵庫で保存する場合は、2晩程おきましょう。
<おいしく漬けるコツ>
1日1回、まんべんなくよくかき混ぜる(野菜を漬けない時でもかき混ぜる)。
容器の内側についたぬかは、カビの原因となるため、きれいにふき取る。
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