キンモクセイの香る頃になると、いつの間にか夕暮れ時が早く来て、いつの間にかカーディガンを羽織りながら街を歩くことが多くなりますね。
秋は静かにやってきて知らない間に冬を呼んできます。
身体もこころも気づいたら寒さを感じていたりしませんか？

10月のアロマテラピーでは、そんな今の季節に作りたい練り香水のお話をしましょう。
使用する香りはジャスミンアブソリュートとリンデンブロッサムアブソリュートという精油です。
こころと身体を温めて、消耗した気持ちをやさしく深く包み込み、もう一度強く元気になれるように・・・
ジャスミンアブソリュートとリンデンブロッサムアブソリュート・・・

今月はふたつの精油のお話をいたしましょう。

ジャスミンもリンデンも、精油の中ではとてもレアで希少な精油のため少々高価です。
たとえばリンデンブロッサムアブソリュートは英国ロバートテイスランド社のもので、2ml（40滴／1滴＝0.05ml）が7875円、ジャスミンアブソリュートは9450円です。
けれどどちらも少量で心地よく深く香る精油ですから、最初買うときは高価ですが、本当はとても使い勝手のよいものだと感じます。

ジャスミンアブソリュート
学名：Jasminum grandiflorum
科名：モクセイ科
抽出部位：花
抽出方法：有機溶剤抽出法

深く甘く香るジャスミンは、香りの王様と呼ばれています。
希少なこの香りは、王に愛され自信を高め消耗したこころを取り戻し温めるといわれます。
太陽の昇る前に採取され精油を採られるジャスミンは、200個の花から1滴の精油が精取されます。
不安、自信喪失、消耗に効果的で、情緒に安定と高揚を与えるといわれ、産後の抑うつ症状にも用いられます。

リンデンブロッサムアブソリュート
学名：Tilia europaea
科名：シナノキ科
抽出部位：花
抽出方法：有機溶剤抽出法

西洋ボダイジュと呼ばれるリンデンの花から精取される香りは、深く甘くやわらかでどこか懐かしいような緩みをもっています。
深いリラックスを与えるリンデンは、孤独感や絶望感、抑うつに効果的だといわれストレスからくる様々な不調に用いられます。
深い深いやわらかな香りは他に例えがないやさしさをもちます。

ジャスミンアブソリュートとリンデンブロッサムアブソリュートのふたつの精油を用いて、本日は練り香水を作ってみましょう。
ここで作る練り香水は、手の甲につけて動く風にやわらかな香りを感じたり、眠る前に胸元や首筋につけたり、ストレスフルな日常に、いつでもつけたいものです。

では、さっそく秋の練り香水にチャレンジしてみましょう。

まず・・・準備するものは、
	エッセンシャルオイルウォーマー、もしくは湯煎できるポールとお湯
	ビーカー	1個
	ガラス棒	1個
	クリーム容器	30ml
	ミツロウ	5g
	精製ホホバオイル	20ml
	ジャスミンアブソリュート（精油）	3滴
	リンデンブロッサムアブソリュート（精油）	3滴
	＊ミツロウ　＝　 蜜蜂の巣から採取されるロウワックスです。 抗菌作用とお肌を柔らかくする作用が期待されます。 ＊精製ホホバオイル　＝　 ツゲ科の植物ホホバの種子から採取される植物性ロウ類です。 常温では液体ですから形状は植物油のようです。 肌に光沢を与えて、紫外線を防止する効果が期待されるため、昔からスペインでは日焼け防止と日焼け後のケアに用いられています。

では・・・練り香水をさっそく作りましょう。
	①	ミツロウ5ｇと精製ホホバオイル20mlをビーカーと計りで分量を量り、エッセンシェルオイルウォーマーか湯煎のボールにいれてあたためて溶かします。 ミツロウは60℃くらいで溶けてきますからよく溶かして液体になるまで待ちます。
	②	液体となったミツロウと精製ホホバオイルを30mlクリーム容器に注ぎます。
	③	容器に注ぎ込んだクリームが冷めてきて白くなってきたら、ジャスミンアブソリュート3滴とリンデンブロッサムアブソリュート3滴をいれてガラス棒でかき混ぜます。
	④	出来上がった練り香水は3ヶ月で使い切りましょう。

うまくできましたか？
できた練り香水は、いつでもポケットやバッグに持って歩いてつけたいですね。
ジャスミンとリンデンブロッサムで素敵な秋を過ごしましょうね。

ここでお話した材料は、全てLavo n59°（らぼえぬ５９ど）で調達できます。
アロマテラピースクール＆ショップ＆サロン　Lavo n59°（らぼえぬ５９ど）
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