文化講座
日本語と英語・・10
NHKテレビ特集で「脳と心」を取り上げた。
米国、アイオワ大学のナンシー アンドリアセン教授とのインタビュー番組だった。
アンドリアセン教授はベトナム戦争に参戦した兵士達の精神的ストレス障害について、我が国でも阪神大震災以後よく知られるようになったPTSDを提唱した。
ここで問題は「脳と心」と題された日本語の「心」が英語で何と表現されているかだ。
日本語の「心」と言った場合、mind,heart,soul,spiritなどの単語が思い浮かぶ。
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知性、知力、思考力など思考、記憶、学習、知覚を意味する「心」だ。
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アンドリアセン教授は脳の機能障害として、総合失調症は若者の認知障害であり、アルツハイマー病は、高齢者の認知障害であるとの立場から研究を進めている。
脳の MRI などを用いた解剖学的部位と脳機能の発現、リンクとの関係を解明している。
そうした研究にあって、脳の柔軟性に注目、脳は高齢化しても発展する持続的な創造力の進歩を続けていると言う。
脳の機能障害としての総合失調症、アルツハイマー病は、お茶に含まれるアミノ酸のグルタミン酸のバランスが崩れている状態と言う。
染色体19にあるアポリポ蛋白Eとアミロイドβに注目してアルツハイマー病の解明を急いでいる。
以上より、「思考としてのBrain Biological Activity」は「Mind Activity of Brain」となる。
つまり、「脳と心」は「Brain &Mind」ということになる。
問題は、脳の科学的研究の進歩によって、「
脳科学はSoul,Spiritを神の存在とは無関係に、科学的な説明が出来るかの課題を含む。
日本語で「脳と心」と題された場合、どの英語単語に相当するかを、ハッキリ認識しなければ研究の意味の重大さに気づかない。