この頃は、お互いに挨拶を交わす人が少なくなったと聞きますが、おつきあいの第1歩はまず挨拶です。ひと言の挨拶で、その人の第1印象が決まりますので、
感じのよい挨拶、その場にふさわしい挨拶を心がけたいものです。日本の挨拶は、頭を下げる動作(おじぎ)をします。おじぎには、立礼、かけ礼、草礼があ
り、さらに、深さによって、真礼、行礼、草礼があります。(写真参照)
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立礼 |
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かけ礼 |
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順に草礼、行礼、真礼 |
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順に行礼、草礼 |
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座礼 |
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順に草礼、行礼、真礼 |
立礼の方法
◇ 真礼 − |
丁寧なおじぎ。儀式、神仏、日常の改まったときに。腰を深く折り指先は膝がしらまで下げ、ゆっくりします。 |
◇ 行礼 − |
やや丁寧なおじぎ。いろいろな場で多く使われます。腰を折り指先はももの中程まで下げます。 |
◇ 草礼 − |
軽いおじぎ。腰を少し折り上体をやや傾け、指先はももの上部に置きます。草礼の形で顔を上げ、相手を見て話す姿を草形といい、改まった挨拶のときに行います。 |
日常の挨拶例
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相手を見て。 |
◇ |
先に声をかける。〔おはよう〕 |
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言葉の終り頃おじぎ。〔ございます〕 |
◇ |
顔を上げ、もう1度相手を見る。 |
訪問の挨拶例
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玄関の戸をあけて。〔今日は〕 草礼 |
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中に入って。〔お邪魔いたします〕 行礼 |
◇ |
客間に入って。 行礼 〔今日は、長女の就職についてご相談に上がりました。よろしくお願いいたします。〕 |
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言葉の終り頃、真礼。 |
儀式の挨拶例
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行礼をして。草形で、〔この度はご結婚、おめでとうございます〕 |
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言葉の終り頃、真礼、草形で〔おめでたい席にお招き頂きまして、ありがとうございます〕 |
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言葉の終り頃。行礼 |
まとめ
「先語後礼」という言葉があります。相手を見て先に言葉をのべ、終わり頃におじぎに入るのが基本です。幾度もおじぎを繰返さないで、すべきときに心をこめて行うことが大切です。