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全日本作法会家督
武田 冴子

部屋の上座・下座

生活様式の変化により、部屋の造りも変わり、上座・下座を考えることは面倒でしょうが、お互いに敬意を表し、失礼のないように接することは、人間関係をスマートに保つ上で大切なことです。基本を土台に相手、場、時にあわせ、さりげなく温かい心づかいをすることです。

日本間

床の間は、かつては礼拝の場所であったことから、座敷の中では一番上位の場所になります。従って床の間に近い位置が上座となり、反対側が下座になります。
出入口の横が床の間になっている下座床の場合は、床の間側が上座ではなく、出入口より遠い方が上座になります。
床の間に神仏がまつってある場合は、神仏に近い側がさらに上座になります。
床の間と押入れの場合は、床の間側が上座になります。
床の間がない和室では、出入口より奥の方が上座となり、出入口に近い方が下座になります。
出入口がいくつもある場合は、家の人が接待のために出入りする側を、下座と考えます。

洋間

出入口より遠い方が上座、近い方が下座になるのは日本間と同じです。
出入口より遠くても、窓を背にして壁と向きあうような席は、下座と考えます。
ソファーにも格がありますので、配置には注意しましょう。

1.長椅子
2.一人用ひじかけ椅子
3.背もたれのみある椅子
4.背もたれのない椅子

まとめ

上座・下座の基本は以上のようになりますが、あくまでもお客様に気持ちよく過ごして戴くためには、奥の方が上座とはい え、壁と向きあったり、殺風景すぎては失礼になりますから、部屋の装飾や窓からの眺め、季節によっては冷暖房の関係などを考えて、お客様の席を決めることも大切です。

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