日本人の食事法は箸食です。人の一生は、「箸で始まり、箸で
終わる」と言われるように、箸とのかかわりには深いものがあります。しかしこの頃、正しく箸が持てない人、箸づかいがスムーズにできない人を見かけます。
箸の持ち方は、幼児のスプーンの持ち方から始まります。正しい箸の扱いを考えてみましょう。
手にあった箸の長さ
|
長さの決め方は、手首より中指の先までの長さに3センチを加えます。また、親指と人差指を充分開いた長さ(1咫)の1.5倍という方法もあります。 |
箸のとりあげ方
右手で上から持ち上げ、左手を箸の下側に添えます。右手を箸にそって右の方へ滑らせながら下にまわして持ち、左手を離します。箸を置くときは、逆の順序にします。
箸の置き方
|
箸置きがあれば、食事中も食後も箸置きに置きます。箸置きが無い場合は、箸袋を結んだり、たたんだりして箸置きがわりにします。食事が終わりましたら、汚れている箸先を袋の中に収めて置きます。箸置きも箸袋も無い場合は、器の上に渡し箸になります。 |
さけたい箸使い
◇つきさす... |
料理に箸を突き刺して食べる。 |
◇ちぎりばし... |
箸を左右の手に持って、料理をちぎる。 |
◇迷いばし... |
どの料理から食べようかと迷い、料理の上であちらこちらと箸を動かす。 |
◇よせばし... |
料理の入っている器を箸先で引き寄せたり、押し戻す。 |
◇移しばし... |
箸と箸で料理を挟んで、やりとりする。 |
◇立てばし... |
茶碗に盛ったご飯に箸を突き刺す。 |
◇たたきばし... |
箸で器をたたく。 |
◇ねぶりばし... |
箸についたものを、なめてとる。 |
◇竹木ばし... |
竹1本、木1本で1膳の箸にする。 |
◇指しばし... |
箸で人や方向、物をさす。 |
◇こすりばし... |
箸を割ってから、こすりあわせる。 |
◇さかさばし... |
盛り合わせの料理をとるときに、箸の上下を返して使う。 |