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マナー美人になろう

郷土料理研究家
栄中日文化センター提携 インターティアラ・お料理サロン 主宰
伊藤 華づ枝

中国料理のいただき方のマナー ①

テーブルマナーとは、決して難しいことではありません。
周りの人や共にお食事する人に迷惑や不快感を与えることなく、楽しい食事時間をすごし、親交を深めるための「思いやり」と言ってもよいでしょう。
マナーを身につけることによって、自信を持ち、美しい姿で食事をすすめることができます。
さぁ、ご一緒に、マナー美人を目指しましょう。

今回から中国料理のマナーについてご紹介します。
中国では食卓イコール重要な社交の場と考えられています。一つの食卓を囲んで家族・友人・ビジネスでのお相手などさまざまな知り合いと、大皿に色とりどり に盛り付けられた料理を分かち合い、そしてお互いに暖かい信頼関係を築くことが、中国料理を楽しむ最大の目的といえるでしょう。このような特徴を持った中 国料理ですから、和やかな雰囲気の中で楽しく食事をすることが重要です。フランス料理や和食に比べて、厳密なルールがありません。目上の人を敬い、食事を 楽しむこと・・これが中国料理をいただくときの最大のマナーです。




〔1〕中国料理の種類 ―4大中国料理―
広大な中国では、気候・風土・産物もさまざま。同じ中国料理といっても地方により味わいも異なり、特色のある地方料理が個々に発展してきました。中でも代 表的なのが北京料理・上海料理・広東料理・四川料理で、これを4大中国料理と呼んでいます。

中国は世界で「料理王国」「グルメの国」と言われています。
「四つ足なら机以外、動くものは両親以外、飛ぶものは飛行機以外何でも食べる」といわれるぐらい「食」に対して意欲的。様々な食材料を使い、調理法も多岐にわたります。
中国には、「民は食をもって天となす」ということわざがあり、「食」は人間が生存するうえで最も必要だと考えられてきました。中国の人々は中国4千年の長 い歴史において、さまざまな天災と人災に直面し、自らの生存のため、できるだけ種類の多い食物の発見と開発に努めてきたためといえるでしょう。

北京料理
  北 部の寒冷な地方で発達したもので、揚げ物・炒め物・ニンニクやネギをふんだんに使った料理・濃厚な味付けをしたものが多いのが特徴です。また、小麦の生産 も盛んで、点心などの小麦粉料理も豊富です。北京ダック・餃子(ギョーザ)・饅頭(まんとう=まんじゅう)・包子(パオツ=中華まんじゅう)などがその例 です。

上海料理
  中国中部を代表する料理です。長江に面しており、川魚料理が多いのが特徴です。特に有名なのが上海ガニで、秋~冬にかけてが旬です。また、煮込み料理が多いことも特徴。
東坡肉(トンポーロー=豚の角煮)や小龍包(ショーロンポー=スープ入り肉まんじゅう)などが上海料理の代表です。

広東料理
  中国南部を代表する料理です。海に近いため、素材の味を生かした海鮮料理が有名です。蒸し物や焼き物のほか、飲茶も有名です。代表的な料理には、蒸し魚や干しあわびなどがあります。日本にある中国料理店の中で一番多いのが広東料理店です。

四川料理
  中国の中でも山深い地域で発達した料理です。発汗作用を促す唐辛子や山椒など香辛料を使った料理が発達しています。フカヒレなどの乾物を多く使います。麻婆豆腐や回鍋肉(ホイコーロー=キャベツと豚肉の味噌炒め)などが代表的な料理です。

〔2〕円卓の席次
部屋の出入り口からもっとも遠い席が上席になります。ただ、その席が人通りの多い所だったり、景色や夜景がきれいなレストランでは、最も落ち着く席や窓を 眺めることのできる席が最上席になります。臨機応変に対応しましょう。中国では上席から時計回りに座っていきますが、日本では一般的に上席の両脇が主賓に 準じる席になります。

〔3〕中国料理の献立
中国料理の献立表を菜譜といいます。献立を書く順序は主に、冷箪(前菜)→スープ→大菜・大件(メイン料理)→ご飯・麺類→点心・デザート の順です。
大きく分けると前菜、メイン、点心の3つで、間にスープやご飯が出されます。

菜単・・・  前菜のことです。冷たいものを冷箪(ロンタン)、暖かいものを熱盆(ルオペン)といいます。 
大菜・・・ メインディッシュのことです。大件ともいいます。
点心・・・ 食後の食べ物という意味合いを持ち、おやつのようなものです。鹹点心(ハンテンシン)と甜点心(カンテンシン)に大別されます。
鹹点心(ハンテンシン)・・・肉などを使った料理(甘くないもの)を
              例)餃子、シューマイ、春巻き、包子など
甜点心(カンテンシン)・・・デザート系(甘いもの)
              例)団子、菓子、杏仁豆腐など

〔4〕中国料理基本のマナー

1. 定刻より早めに到着しましょう。

2. ターンテーブルは時計回りが基本です。

3. 全 員のとりわけが終わってから食べ始めます。また、ターンテーブルに置いて良いのは、調味料と大皿だけです。グラスや取り皿はのせないこと。そしてまわす 時、他の人が取り分けている途中ではないか、取り箸がコップや食器に当たっていないかを確かめてから回すようにしましょう。ターンテーブルからはみ出た取 り箸で、テーブルにおいてあるグラスやビンなどを倒す恐れがあります。


ターンテーブルには酢やしょうゆ、からしなどが置かれていますが、お好みに応じて使い分けます。但し、何にでも使いすぎることは下品です。

4. 料理を取る時、立ち上がるのはいけません

5. ほとんどの中国料理レストランでは、取り皿は、味が混ざるのを防ぐため、一品ごとにとりかえてくれます。

6. 料理を取り分けるときは、最後の人まで料理が行きわたるように注意して、人数を考えて取りましょう。また、自分の箸で取り分けるのは好ましくありません。取り箸を使いましょう。中国料理店での食事のときには、店の係りの人が取り分けてくれる場合もあります。(写真参照)
 

☆☆☆料理名を理解しよう!☆☆☆
≪中国料理の漢字表記≫
一見難しそうですが、意味を理解するとどんな料理か一目瞭然!中国料理は、料理の方法や調理形態、使用している材料などを組み合わせて献立が書かれている 場合がほとんどです。漢字の意味を少しだけ理解して献立を見れば、およそ料理の内容を察することができるものです。

【献立上の種別】
菜譜(ツァイタン)献立表
冷箪(ロンタン)冷たい前菜
熱盆(ルオペン)暖かい前菜
大件(ターチェン)主要料理
大菜(ターツァイ)主要料理
点心(テンシン)小食品、おやつ、菓子
鮮果(シェンクオ)くだもの
【料理法による種別】
湯(タン)汁もの
清湯(チンタン)すまし汁
炒菜(チャイツァイ)炒め料理
炸菜(チャーツァイ)揚げ物料理
蒸菜(チョンツァイ)蒸し物料理
火鍋子(フオーグオゾ)鍋料理
溜菜(リョウツァイ)あんかけ料理
【切り方の名称】
片(ピエン)薄切り
絲(スー)糸切り、せん切り
花(ホワ)花形
方(フアン)正方形
丁(テイン)さいの目切り
扇子(シャンヅ)いちょう切り
塊(コワイ)ぶつ切り
粒(リィ)米粒大の粒切り
【料理名】
紅焼(ホンシャオ)しょうゆ味の煮込み料理
丸子(ワンヅ)団子にしたもの
抜絲(パースー)
砂糖を煮詰めて糸をひくようにしたもの
八宝(パーパオ)いろいろな
糖醋(タンツゥ)酢、砂糖で味付けしたもの


次回予告
次回は中国料理のマナー②
・中国料理の順序とそのいただき方
・中国のお酒
・中国茶
【写真撮影協力店】
ホテルオークラレストラン「桃花林」
右が鈴村料理長
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