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ワンランク上の自分を目指す筆跡改善術

日本筆跡診断士協会認定 筆跡診断士
滝口 弓美子

『魅力的な女性になるための筆跡』

今回は、魅力的な女性になるための筆跡について取り上げます。
第10回、第11回で取り上げた筆跡をもう一度見てみてください。10代後半から20代の女性によく見かける筆跡で、子供っぽい印象を受けませんか?自分をアピールするツールとして大きな威力を発揮する手書き文字ですが、今回は、子供っぽい筆跡を変えて、魅力的な雰囲気を持つ字を書くコツを伝授したいと思います。

左の筆跡は、ていねいで読みやすく、きれいな筆跡で、活字のようですね。ただ、字から受ける印象は薄く、書き手の想いは伝わってきません。パソコン時代で手書きを書く機会を減っているからこそ、手書きの良さが見直されています。そのような中、わざわざ活字に似たような文字を書くのはもったいないと思いませんか?きれいな字を書ける方ですので、人を惹きつける文字を書くのも、難しくないと思います。


一般的にきれいな字の条件とは、

・やや右上がり
・線の並びが等間隔、平行・垂直度が高い、線が等分割
・バランスがいい
・安定感がある
・筆脈(気持ちのつながり)のある字

だとされています。

活字は読みやすいのですが、"やや右上がり"、"筆脈"という点が欠けています。この筆脈=気持ちのつながりこそが手書き文字を書くにあたって一番大切なことです。一画一画、同じ調子で書くと、プツプツ切れたような印象になりますので、ダンスを踊るように、あるいは、呼吸のリズムを利用して筆記具を持つ手に強弱をつけると良いでしょう。

書き慣れた美しい文字を書くには、漢字や字画の多い文字は大きく、字画の少ないもの、ひらがなは小さく書くのも有効です。文章にメリハリがつきますね。へんとつくりのある文字では、へんとつくりの大きさを変えてみるとセンスよく見えます。

また、字が子供っぽく、野暮ったく見える一因には、線で囲まれた空間が大きいことも挙げられます(『暮らしに役立つ筆跡診断第12回』参照)。この空間を小さめに書くことで、上品な印象の文字になります。

上に挙げた≪上品な印象の筆跡≫の例はいずれも、有名な女優さんの筆跡です。女優さんたちの、しなやかで美しい雰囲気が筆跡から漂ってきますね。
筆跡診断は上手い、下手ではないと『暮らしに役立つ筆跡診断』で申し上げましたが、見た目に美しい文字、気持ちのこもった文字はココロの美しさを反映するものだと思います。


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