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自然体験 | 組合員レポート

紅葉と清流を楽しむ東白川村ウォーキング

里山案内人マモさん(吉澤守さん)と、秋の裏木曽を歩こう!
「紅葉と清流を楽しむ東白川村ウォーキング」

平成13年11月4日(日)
東白川村・6kmコース

東白川村の紅葉は真っ盛り。ヒノキの人工林の中に所々、シロモジの鮮やかな黄色が山を彩っています。雲ひとつない晴天、澄んだ空気に迎えられ、参加者89名(うち子ども33名)が"東濃ヒノキと白川茶の里"に集合しました。里山案内人は、森づくりの先生"マモさん"こと吉澤守さんと、植物に詳しい水戸喜代香さん、地元の4名の案内人(藤井茂樹さん、今井登さん、澤木嘉康さん、村雲和裕さん)。村の中心を流れる白川の河原をスタート、せせらぎを聴きながら清流に沿って歩きます。コースの途中には8カ所のポイントクイズが・・・。さて、みんな正解できるかな?

09:00~

受付

スタート地点である「中川原水辺公園」はヒノキの山と白川に挟まれた場所。あたりに響くのはせせらぎの音と野鳥の声だけ。上空を優雅に鷹が舞います。山から太陽が顔を出し公園の芝生を温め始めたころ、参加者が続々と到着。子どもたちはさっそく河原へ。静かな公園に、「魚がいっぱいおるよ~」「あ、サワガニだ!」と、元気な声が響きます。

10:05~

開会式

一日のスケジュールの紹介の後、マモさんの登場。「今日の最大の約束事はのんびり楽しむことと、見所をそれぞれの頭の中で感じることです」ということで、ウォーキング名物"五感のストレッチ"。手足をゆっくり伸ばして、五感を全開に。

10:25~

川に沿ってさあ出発!

マモさんと男の子2人が手をつないで白川の河原をスタート。澄んだ川面に小さな魚たちが揺れています。さっそく1本の木の前にポイントクイズの立て札が。
「この木は『東白川村』の木に指定されています。何という名称でしょう」・・・そういえば、東白川村には国の天然記念物、ハナノキの自生地がありますよ!

←せせらぎと野鳥の鳴き声に耳を傾けながらゆったりと

草花に目をとめたり、ナギナタコウジュの花のにおいをかいだり、清水に手をかざしたり、グミの実を口にして「すっぱ~い!」と顔をゆがめたり、五感をフルに使って自然を感じます。大きな朴葉でお面を作ったり、あおいで「天狗の風だ~」と喜ぶ子どもたち。双眼鏡を手にバードウォッチングを楽しむ人も。川の中にカワガラスを発見しました。

←苔むした石橋の上を元気よく
11:00~

「廃仏毀釈」を物語る石碑へ

鮎ケ瀬会館でトイレ休憩した後、静かな商店街へ。脇を用水が流れています。所々で民家に引き込まれ、池には大きなコイが。東白川にはどこの家にもこうした池があり、コイを正月などに食べるとか。昔は貴重なタンパク源として育てられていたそうです。塀には火の用心のバケツが並ぶなど、水利用の歴史が伺えます。
商店街の端は村役場。その前に「南無阿弥陀仏」の文字が真っ二つに割れている石碑が建っています。明治の始め、仏教を廃し神道に帰依することを強要した「廃仏毀釈」の名残。当時の弾圧の激しさを物語っています。それ以来、東白川村は神道の村。全国唯一寺のない村です。

←石碑の前にポイントクイズ第2問。「この石碑の『南無阿弥陀仏』の1字のくぼみにお米がどれだけ入るでしょう?」。首をかしげる参加者に地元の案内人、藤井茂樹さんからヒントも
11:20~

神田神社の石段を

村で一番大きな神田神社に到着。鳥居の前には「神田神社に鳥居はいくつあるでしょう?」というポイントクイズが。紅葉した葉がパラパラと舞い落ちる中、117段の階段を数えながら歩きます。

←神社の階段でずらり座って記念撮影

お昼を食べる「こもれびの里」はもうすぐそこ。最後の急な坂道「はなのきの小径」を息をきらせながら登ります。赤く紅葉したマルバノキには小さな可愛い花も。こもれ日を浴びてヒノキの赤ちゃんも顔を出しています。

←マモさんとすっかり仲良しになった子どもたち。色とりどりの葉っぱを拾いながら歩きます
11:50~

「こもれびの里」で昼食

「こもれびの里」に到着。四季桜か狂い咲きか、小さな桜が花を咲かせています。昼食は、マツタケごはんに、大根・ニンジン・サトイモ・豆腐・こんにゃく等などを煮込んだ"にごみ"(東白川ではおせち料理や法事などの人寄せの時に作られる)、白菜とカブラの浅漬け、デザートの栗のタルトにリンゴ、「こもれびの里」で採れたサルナシの実の砂糖漬け・・・と地元の秋の味覚が勢ぞろい。おなかいっぱいになった後は、自由に「こもれびの里」を見て回ったり、木のクラフト体験。かわいい木の枝のスプーンやキーホルダーが出来上がりました。

←マツタケの香りを楽しみながら、お代わり、お代わりの参加者
13:30~

烏骨鶏とパンダウサギの小屋へ

「こもれびの里」を出発。「どんぐりの小径」を下りていきます。トチノキ、ムラサキシキブ、グミ、ヤマグワ・・・実のなる木がいっぱい。ムカゴを発見し、夢中で採り始める参加者も。烏骨鶏とパンダウサギのミニ動物園に到着。パンダウサギの小さな赤ちゃんもいます。「ほとんどのパンダウサギに共通して色の黒い部分はどこでしょう?」のポイントクイズに参加者は真剣にパンダウサギを見つめます。

←子どもたちは小屋に入ってパンダウサギに触れてみます

ススキ野を抜けて茶畑の小径に。お茶の木にはツバキに似た白い花が咲いています。ここを過ぎると、昼食の栗のタルトに使ったという栗畑へ。なんて立派な栗のイガ!さすがにみんな空っぽですが、そのイガを拾っている参加者が。「玄関に飾るのよ」と楽しそう。

←凛とした山並みを背景に

薄暗い杉林の中へ。チロチロと水の音。この奧に小さな水源があるとか。暗い地面にカンアオイの群生。「春の女神」と呼ばれるギフチョウが卵を産みつける貴重な植物(幼虫はカンアオイだけを食べて成長する)。もしかすると4月ごろ、ギフチョウが舞う姿が見られるかもしれません。林を抜けるとまぶしい明るさ。マツの赤ちゃんが顔を出し、ムカデがちょろちょろはってゆく。茶畑と民家が並ぶ集落の道をのんびり歩いていると、雑草の中にひっそりと可憐なリンドウの花を発見!

←茶畑で地元案内人の藤井さんが栽培の様子を説明。ちょっと一息

2つの谷を流れる川が合流する地点に古い木の橋。「あんまりたくさんの人がのると落ちるよ」との声に恐る恐る渡る参加者。「でもなんか懐かしい!」。しばらくいくと最後のポイントクイズ「この谷の、このあたりは夏の夜、何の名所でしょう?」。「・カエルの鳴き声 ・ホタル ・ウナギのいびき ・釣り」の四択から選びます。そこへ通りかかった地元のお年寄りに答えを聞き出す参加者。たまたまその方は東白川の名物、"つちのこ"の目撃者。「どうも遠いところからよー来てくれた」と、しっかり「つちのこ館」(つちのこに関する展示や地元特産品の販売など)の宣伝も忘れませんでした。

←きしむ木の橋を渡るのも楽しい
15:00~

ゴール!

「歩いた~って感じですね。でも気持ちいい疲れです」「のんびり歩いて、知らない人とでも友達になれて楽しかった!」と、参加者は大満足。

15:05~

閉会式&記念撮影

いよいよポイントクイズの答え合わせ。なんとほとんどの方が正解で、急きょ賞品をめぐってジャンケン大会に。盛り上がったところで、「イェ~イ!」と元気に記念撮影。心地よい疲れと、色とりどりの葉っぱや実など、たくさんの秋の宝物をおみやげに帰途につきました。

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