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自然体験

自然体験 | 組合員レポート

親子ふるさと体験IN恵那 里山仕事、里山遊び。

平成13年6月10日(日)



<Aコース>
里山仕事 はじめの一歩
ファンフォーレストとその周辺にて

早朝からの霧雨も参加者が続々と到着する頃にはあがり、開会式が始まるまで、フキ採りに夢中になる家族や、畑仕事の講師である地元の農家の方と一緒にホオの葉を採取するお母さんも。「やっちゃん(講師の一人、加藤八千代さん)に教えてもらって、帰ったら朴葉ずしでも作ってみようかな」と、すでに和気あいあいの雰囲気。さあいよいよ、11家族が里山仕事にチャレンジ!

09:35~

開会式

09:45~

木になる体操(ストレッチ)

午後からのごうかき(落ち葉かき)の講師、吉澤守さんが指導。苗の状態からだんだん大きくなり、枝を張り、風に揺れる様子を体全体で表現する。午前中の畑仕事の講師、加藤正徳さんと地元の方々4人もにこやかに参加。

09:55~

加藤さんの畑に向けて出発!

ファンフォーレストから少し離れた加藤さんの畑に歩いて移動。自然観察指導員の水戸喜代香さんの案内で自然観察をしながらゆっくりと。道端はアザミの花やヤマアジサイの花で彩られ、もうすぐ咲きそうなササユリのつぼみも。

10:15~

畑仕事開始

到着する頃には薄日もさし始め、絶好の畑日より。まずは加藤さんが作業の手順を説明。「今年の甘藷(かんしょ)は、無農薬無肥料で作りたい。サツマイモは小さいほどおいしいから」と、加藤さん。1家族にうね半分が割り当てられ、最初に黒いビニールシートをうねにかぶせてマルチング。クワで縁に土をかぶせて押さえ、うねとうねの間に水はけ用の溝を掘る。農家の方々があちこち回りながら指導。小さなスコップでお手伝いする幼児たち、初めて持つクワに戸惑いながらも一生懸命な小学生たち。加藤さんも子どものそばで、「こんなふうにな」とお手本を見せながら指導。その周りにみんなが集まり「なるほど・・・」と感心する場面も。次はマルチにカミソリで穴を開け、サツマイモの苗を植え付けていく。品種は紅あずまと紅小町の2種類。「収穫が楽しみ!」とみんなニコニコ。「小さい頃は畑仕事をよく手伝った。懐かしい」というお父さんは、農家の方と植え方談義も。最後に、自分の畑が分かるように手書きの立て札を設置し、作業終了。

←地元の農家の方に教えてもらってお手伝い(サツマイモを植え付ける穴を開ける)。
←いよいよ植え付け。品種の札も立てて、「秋に食べ比べるのが楽しみ!」
11:40~

ファンフォーレストに向けて「道草ウォーク」

水戸さんの案内で再び自然観察しながらの帰途。ヨモギやワラビ採りに夢中になったり、イモリや小さなクワガタを捕まえたり。モチツツジのブローチやシロツメクサの髪飾りをつけた女の子もうれしそう。モミジイチゴの黄色い実も発見!「すっぱいけど、自然の味だね」と、味覚でも自然を満喫。

12:35~

昼食

持参したお弁当と一緒に、地元の朴葉ずしと手作りこんにゃくを試食。「おいしい!」と参加者に大好評。

13:30~

ごうかき

「ごうかき」は「ごの葉(恵那の方言で落ち葉のこと)かく」が転訛した言葉。「落ち葉を集めて堆肥にして畑にかえす循環は昔から行われてきました。人は里山を利用して生活してきたんですね。落ち葉をかくことで地面の芽も整理され、お互いが恩恵を受ける。それが共生です」と吉澤さん。熊手やクワで落ち葉をかき、足で踏み固めて「ごうサイロ」(間伐材で作った木の枠)に運び、そこで約 1年寝かせる。うまくいけば、来年は畑にかえしたり、園芸用におみやげにする予定。不思議な銀色の植物「ギンリョウソウ」やウサギのふんも発見。ふかふかの落ち葉の感触を楽しみながらの作業に子どもも大人も夢中。

←熊手でごうかき。きれいになっていくのが分かるから、止められない!「土に空気が入って木が喜んでいるみたい!」
15:00~

記念撮影


<Bコース>
葉っぱでアートをつくろう~草木染め~
飯地高原自然テント村にて

朝方に降った雨で木々の葉が洗われ、しっとりとした雰囲気の飯地高原。初夏に もかかわらず少し肌寒さを感じるほど。本日の参加者は5家族。普段から染め物に興味があるというご家族は「今日は楽しみにしてきました」と、わくわくモー ド。さて、森から自然の色をいただいてつくるアートのできばえはいかに?

09:45~

開会式(B、Cコース合同)

10:00~

葉っぱ合わせのゲーム

まずは親子で葉っぱの色や形など、特徴を言葉だけで伝達するゲームに挑戦。特徴を聞き、これだと思う葉っぱを採ってくる。どの家族も息がぴったりで、参加者全員難なくクリア。次に葉っぱを後ろ手に触って、同じ葉っぱを採ってくるゲームでは「手の感覚って意外にないものなんですね」と、改めて実感する場面も。

10:30~

葉っぱの下調べ

テント村の芝生広場から展望台まで歩き、葉っぱの下調べ。歩いてみて、芝生広場と山側の植物が異なることを知る。講師の無量小路さんから、触るとかぶれるウルシの木の注意などを聞いた後、植生の異なる芝生広場と山側の二つのグループに分かれて染め比べをすることに。

11:00~

材料集め

グループに分かれたら「染める布と同じくらいの重さ分の葉っぱを集めてください」という無量小路さんのアドバイスにしたがって、材料集めに出発。各自思い思いに材料を集める。葉っぱ合わせのゲームで親しくなったギザギザした葉っぱ、すべすべした葉っぱ、匂いのある葉っぱ...五感で楽しみながら集めているとあっという間にタイムオーバー。芝生広場のチームは主にヨモギ、ホオ、シダなど、山側のチームはミズナラ、サルトリイバラなど多様。中にはマツボックリや枯葉などを集めている子も・・・。さてさて一体どんな色に染め上がるのかな?

←楽しみながら材料集め。「この葉っぱ、私の顔より大きいよ」
11:30~

わりばし&石を使って布絞り

はじめに無量小路さんから絞り方の基本的なレクチャー。各自持参したハンカチサイズの白い布に、わりばし、石、輪ゴムを使って絞り模様をつけていく。絞りはほとんどの参加者が初めての体験。「何も考えずにやるとおもしろいものができあがるんじゃない?」「たくさん絞ると、後で見るのが楽しみかも」それぞれの思いを託して絞りが完成。絞りに使ったわりばしに自分の名前を書いたら、湯通しして染まりやすくさせるため、お湯が入った鍋の中へ。

11:50~

昼食

家族でお弁当を広げ、いただきまーす。

12:45~

民話語り

芝生広場の中央テントに集まって、東濃地方に伝わる民話の語り部、三戸律子さんによる民話語りの始まり始まり。「どうぞ横になって、気楽に聞いてくださいな」と三戸さんにうながされ、横になるお父さんたち。東濃地方の方言で語られる民話に耳を傾けているうちに、お父さんお母さんたちはいつしか懐かしい幼少時代へとタイムスリップ。

13:30~

染色&美術館づくり

集めた葉っぱは昼の休憩中にすっかり煮詰まって、染液が完成。芝生広場の葉の匂いと、山の葉の匂いを嗅ぎ比べる。おいしそうな匂いと、すーっとした清涼感漂う匂い。全然違うので驚き!色の濃さも違う。煮詰まった葉っぱを取り出して、先ほど湯通ししておいた布を浸したら再びぐつぐつ。30分ほど煮込む間に、芝生広場で森の美術館づくり。好きな木を選んでロープを張る。

←染液に布を入れて仕上がりを待つ
14:30~

媒染&絞りをほどく

鍋から布を取り出したら、次は媒染。これは色を定着させるのに必ず必要な工程。染める植物によっても媒染は異なるが、今回の媒染はスーパーなどで簡単に手に入るミョウバン。お湯に溶かした中へ布を約10分浸し、水洗い。そしていよいよ絞りをオープン!「あ、染まってる染まってる」「わあ、こういう模様になるんだ」布の素材や絞り方によって多少染め上がりの色に違いはあるものの、自然の恵み100%、やさしい色の草木染めが完成。

14:50~

作品鑑賞会

みんなで作った美術館に作品を飾り、一人ひとり自分の作品をどうやって染めたか、タイトルは?などの解説。はにかみながらもうれしそうな参加者。不思議なことに作品は大人・子どもの区別がつかず、みなそれぞれに味のあるできばえ。太陽に照らされて、どの作品も誇らしげに輝いていた。

←「家に帰ったら、ほかのものでも染めてみたいと思います」ものづくりに目覚めるよいきっかけになったようだ
15:30~

記念撮影(B、Cコース合同)


<Cコース>
自分だけの宝物づくり~ネイチャークラフト~
飯地高原自然テント村にて

鳥の声が響きわたる初夏の高原らしい静かな朝。あいにくの曇り空で空気もひんやりとしているが、一番乗りの参加者は、一時間も前に到着。「すごい山の中だねえ。うれしい~!」「昨日まで子どもが熱をだしていたんですが、今日はがんばって来ました」と、参加者は全体にテンションが高め。本日参加の5家族、一体どんな宝物をつくるのか期待が高まる。

09:45~

開会式(B、Cコース合同)

10:00~

名札づくり

手始めに、イチイ、サクラ、リョウブなどの木を使って名札づくり。「イチイは岐阜県の木ですよ」と講師の川尻さんの解説に、木の切れ端がぐっと身近に感じる。

10:20~

自然観察&木の切り方のレクチャー

まず、一番最初に出会ったのは、先ほど名札の材料にもなったイチイの木。「モミの木に似ていて、雄の木と、雌の木があります」と川尻さん。マツの木の下では「マツボックリは大きくなるまでに2~3年かかります。これはリス・ネズミの食べた痕」と解説。続いてヤマウルシ、アセビなど危険な植物への注意を促す。「新芽を山菜として食べるコシアブラは俗に刀の木とも呼ばれていて、ほら」と川尻さんが枝の一部を切ると、木の皮がすっとむけて「刀とさや」ができあがり。「おおー」と参加者。このあたりから参加者はぐっと川尻さんに接近。特に子どもたちは一番前で張り付き状態。リョウブは、昔ご飯の増量材に使った飢饉植物。 タカノツメは葉っぱが3枚一緒に落ちる。カナクギの木は柑橘系の匂い。ウツギは木が空洞になっているのでクラフトでは目として使うのに重宝する。トネリコはバットの材料として使われるほどよくしなるので曲げて使うクラフトに適している、ミズナラ・コナラはウイスキーの樽やシイタケの原木として使われる・・・まさに森の博士といった雑学のオンパレードに、参加者は圧巻。「手帳を持ってこればよかった」とくやしがる参加者も。カミキリ虫の幼虫が一杯入っている木を教わった子どもたちは一層興味津々。「このハチは何?」「この幼虫は何?」子どもたちの質問攻撃にも次々と的確に答え、「オオスズメバチは整髪剤や黒いものに反応するので山を歩くときはそれらを避けて」とプラスαの答えを返す川尻さん。場の雰囲気もぐっと盛り上がる。

←「森の博士」川尻さんの解説に参加者は釘づけ
11:00~

フィールドビンゴ&材料集め

クラフトに使う材料を集めながらフィールドビンゴを楽しむ。配られたビンゴカードらしきものには数字の代わりに「すみか」「かおに見えるもの」「白いもの」などのキーワードが。「森の中で、ここに書かれた条件に合うものを見つけたら、マルをつける。ただし、家族全員の意見が一致しなければマルをつけられませんよ」と川尻さん。「ね、今、風の音したよね、ね」と家族に確認して「かぜのおと」というキーワードを早速チェックするなど材料集めそっちのけでビンゴにはまる家族続出。

11:50~

フィールドビンゴ表彰式

予想通り!?全部ビンゴした人多数。カエデの葉、メグスリノキ、ブナ、クロモジ、マンサクなどの葉っぱでつくった川尻さん特製のしおりやバッジなどが手渡され、ご満悦の参加者。

12:00~

昼食

家族でお弁当タイム。ちゃっかり森でキイチゴを調達してデザートにしている家族も。

12:45~

民話語り

芝生広場の中央テントに集まって、東濃地方に伝わる民話の語り部、三戸律子さんによる民話語りを聞く。自分のからだを食べてしまった子うなぎの話、へをした娘さんの話など、全9話。思わず吹き出してしまう楽しい民話がいっぱいで、子どもたちは大喜び。

13:30~

宝物づくり

いよいよ森の中で集めてきた材料を使って、工作に挑戦!木工ボンド、プラスチックボンドなどを使い大物、小物、計画的なもの、無計画なもの・・・それぞれの家族が自分たちのペースで自分たちの世界を作り上げていく。お父さんや子どもたちは昆虫、動物、鳥などの生き物、お母さんはタペストリー、フォトスタンド、表札などの生活雑貨といった様子。いつも母親業に忙しいお母さんからは「今日は本当に久しぶりに遊びに没頭できました」との声。

←自分の世界に没頭。どんな宝物ができあがるのかな?
←木の実や葉っぱの形をうまく使って、鳥のできあがり!
15:30~

記念撮影(B、Cコース合同)

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