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インターネット公開文化講座

文化講座

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マモさんの里山講座

里山研究家 吉澤 守(ヨシザワマモル)

情報化時代と里山

これからの時代は、インターネットに代表される新しいメディアの普及により、都市と里山の情報的な距離は、どんどん縮まっていくことが予想されます。
現在主流であるテレビ・ラジオ・新聞などのマスメディアは、どちらかといえば、主な情報発信源は都市であり、都市の情報を中心として、都市にも地方にも、そして里山にも同じニュースが届けられます。里山もリアルタイムな情報の受け手ではあるのです。

しかし、里山はあくまでも情報の受け手であり、何か重大な事件が発生した時以外は、日常的な里山情報をリアルタイム化する方法は取られてきませんでした。唯一あるとすれば、各市町村が観光的な目的でピックアップしたものだけでしたが、里山を志向する都市の人達は、脚色された里山情報をあまり好んではいません。もっと小さな現象をとらえた里山情報の方が、それを受ける(都市の)人達にとって新鮮に感じるものです。

こんな例があります。このところ釣りの新しいジャンルとして愛好者を増やしてきているフライ・フィッシング。これに熱中されている方々は、平均的には30歳代です。
これら年代の方々はパソコンの操作に抵抗のない人達が多く、フライ・フィッシングを覚える前に、すでにインターネットの情報をさまざまな形で使いこなしておられたために、ネット情報を頼りに釣り場所を求め、知らない人同士でも同じ愛好者としてネット交流をしながら、お互いに渓流や湖のコンディションを送受信して、友情を深めていくということをしておられます。釣りから帰ったその夜に、知り合いの釣り情報を確認できるとしたら、それに勝るメディアはありません。

これと同じように、里山の情報は、新鮮さが第一です。
山桜が、ホタルが、紅葉が・・・・・。里山の自然現象についての情報を、「頃」ではなく「今」受け取ることができれば、都市住民にとって里山は身近な存在となり、新しい交流文化がそこから生まれる可能性が高くなってきます。
私は、「インターネット里山クラブ(仮称)」という展開を考えています。都市の人も里山の人も共有できるメディアを持って、お互いに伝えたい情報や聞きたい情報を交換し、交流を深めていくのです。"里山"という専用ジャンルだからこそできる枠の中で、明日の里山の可能性を広げることに取り組んでいきたいと考えています。
誰か、私のような超アナログ人間にパソコンを教えてくれる人はいないものでしょうか。

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