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アロマテラピー(芳香療法)基本のレシピ

一般社団法人アロマハンドトリートメント協会代表理事
木之下 恵美 Megumi kinoshita

入浴剤のつくりかた

9月は、アロマバスと呼ばれることの多くなった香りの効能を活かした入浴の方法と基材についてお話しましょう。

入浴剤のつくりかた

アロマテラピーで作る入浴剤は、天然塩や蜂蜜、植物油などを基材としてつくります。特に人気の基材は、天然塩です。お好きな天然塩に精油を希釈して、浴槽のお湯に混ぜるだけですから簡単です。それ以外に、重曹やクエン酸を天然塩とあわせて発泡性のバスソルトなども楽しくつくることができます。

基材

基材と精油の基本
◆ 上記のどの基材も、天然精油と上手く混ざります。
◆ 天然精油は油溶性ですので、水には上手く解けません。それゆえ入浴の時、直接浴槽に天然精油を垂らすと上に浮いてしまいます。そのため、精油を上記のような基材に希釈してから、浴槽に垂らすと効果的なアロマバスが楽しめます。

天然塩のバスソルト
天然塩のバスソルトは、身体を温め、新陳代謝を促し、感染症による肌の不調や湿疹やあせも対策にも効果的です。

食卓塩などと呼ばれる塩化ナトリウムのみよりも、にがり成分やミネラルを豊富に含む天然の塩分と精油を希釈するほうが、天然塩の効果と精油の効果をシナジー(相乗効果)で高めます。身体を温めるためや感染症、皮膚炎、肌荒れなどが気になる場合は天然塩を基材に用いると良いでしょう。特ににがり成分やミネラル成分が非常に豊富な死海の塩は効果的です。
浴槽の傷みがあるかどうかという質問がありますが、天然塩や天然精油を用いた入浴では、問題がありません。ただし、天然精油には、ヤローやカモミールジャーマンなどのように色素成分がしっかり入っているものもあります。この場合は浴槽への色素の沈着の可能性がありますので、注意します。*ヤロー精油、カモミールジャーマン精油には、アズレンと呼ばれる抗炎症作用の成分が多く含まれていますが、濃いブルー色を呈していますので、この色が浴槽に移る可能性があります。

蜂蜜・植物油・重曹・クエン酸の入浴剤
蜂蜜は、抗菌作用と肌を軟化する作用があります。天然塩に蜂蜜を合わせてよく混ぜ、そこに精油を希釈するハニーバスソルトは、ごわついて角質が硬くなった肌を柔らかくする効果が期待されます。

植物油は、肌あたりのよいお湯にし、乾燥や静電気を防ぐためにも効果的なバスオイルをつくることができます。植物油も天然塩と合わせてよく混ぜ、そこに精油を希釈するとよい入浴剤になります。特に、ひどくかさついて角質が割れてしまったり、肌が疲れてしまっている時などによい入浴剤となります。植物油基材については後講で詳しくお話します。特に気をつけて使用したいのは、低温圧搾の未精製の植物油を原則として用いたいことです。

重曹とクエン酸は、お掃除のときにもよく用いられる基材ですが、入浴剤としては発泡性の入浴剤を作る時に使われます。重曹(炭酸水素ナトリウム)を大さじ1杯に、クエン酸を小さじ2杯、天然塩を小さじ2杯を混ぜてそこへ植物油を小さじ1/2程度入れ再び混ぜ、精油を入れてラップなどで成型して出来上がりです。浴槽のお湯に入れると発泡するため子供たちに人気の入浴剤となります。発泡性の入浴剤を使用しても肌に刺激を感じない方はお作りいただけるタイプの入浴剤です。

精油の濃度
入浴剤を作る時の基材の濃度は基本的には適宜で構わないのですが、精油の濃度は、

一般の家庭の浴槽(200ml)の場合、一回の沐浴に大人で5滴
3歳以上のお子さんで、体重10㎏あたり1滴ほどで換算します。


たとえば、体重20㎏で2滴、25㎏で2.5滴、
0.5滴は割れないので、1回分を作る時は切り捨てとして2滴と考えます。

天然精油を希釈して入浴剤を作る時の容器には、ガラス製で遮光性のものを使います。
また、基材に希釈した場合、上記のどの基材でも早目の使い切りにします。
基本的には、使用期限を2週間程の目安にします。
また、精油や蜂蜜、クエン酸や重曹を用いる入浴剤は、3歳以上の使用を原則的に考えます。
赤ちゃんの肌の面積は小さく、吸収速度も高いため、良質な植物油を使用するバスオイル(精油はこの場合は用いません)が最適です。良質なマカダミアナッツオイルのバスオイルなどは、赤ちゃんのおむつかぶれの緩和や肌の乾燥を軽減するのに効果的です。

ハニーバスソルトの作り方
2回分のハニーバスソルトを作る場合の材料
100ml程度入るガラスビン 1個
死海の塩(天然塩) 60g
蜂蜜(無添加) 20g
天然精油 10滴
ガラス棒 1本

その1  ガラスの容器、死海の塩、蜂蜜、天然精油を用意します。
その2  死海の塩60gを量り、ガラス容器に入れます。
その3  その2に蜂蜜20gを入れてガラス棒などでよく混ぜます。
その4  その3に天然精油を入れて容器のふたを閉めて良く振ります。

お好きな天然精油をブレンドして、オリジナルのハニーバスソルトを作ってみましょう。
角質やごわついたお肌のケアに、ネロリとローズオットーとフランキンセンスを希釈してこころと身体の癒しも効果的にできる入浴剤は、美人効果間違いなしの本当に癒されるリッチな入浴剤となります。
ローズマリーとフランキンセンスとクロモジもお肌のアンチエンジングに効果的です。


環境省認可法人(社)日本アロマ環境協会インストラクター
初穂香房主宰
Lavozouアロマテラピー講師
栄中日文化センター講師
1995年よりアロマテラピー講師として活動
ホームページアドレス  http://www.lavozou.com/index.html


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