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アロマテラピー(芳香療法)基本のレシピ

一般社団法人アロマハンドトリートメント協会代表理事
木之下 恵美 Megumi kinoshita

ルームスプレーのつくりかた

アロマテラピー=芳香療法について、これまでもいろいろお話をしてまいりました。天然精油の持つ効能や特性、アロマテラピーやハーブについて・・・。今年度は、初心にかえりつつ、アロマテラピーで使用する基材とその使い方、作り方をお伝えいたしましょう。アロマテラピー(芳香療法)基本のレシピと題して、毎月お伝えしてまいります。
まずは、ルームスプレーのつくりかたをお話しましょう。

ルームスプレーのつくりかた

アロマテラピーで作るルームスプレーは、とても簡単で、アロマテラピーでものづくりをする最初の一歩としては最適です。

基材

基材と精油の基本
◆ このふたつの基材を使用して、天然精油を希釈します。
◆ 天然精油は、油とアルコールには良く混ざります。
◆ 天然精油を無水エタノールに希釈してから、精製水で薄めます。

無水エタノールのお話
無水エタノールは、99%以上のエチルアルコールで、このままだと蒸発が早すぎて天然精油のもつ良い特性が得にくいため、精製水で希釈してルームスプレーとします。消毒用エタノールは70%ほどの濃度で、手指消毒や血流感染防止に使用され、一般的に消毒するためにはこちらを使います。消毒は一種の化学反応で、濃度と温度、時間が長いほどその消毒効果は高まりますが、適当量の水分が必要なため70%濃度に調節された消毒用エタノールを使用します。ただし、100%のエタノールでは、ほとんど消毒効果がないのですが、60~90%のエタノール濃度であれば、殺菌消毒をする効果は、70%濃度のエチルアルコールである消毒用エタノールとあまり差がないと言われています。

アロマテラピーで使用するアルコールに無水エタノールを選ぶ理由は、70%の消毒用エタノールよりも精製水で割った時の濃度の計算がしやすいからです。
また、無水エタノールは油汚れを取るためには、消毒用エタノールより適していて、マジックや油汚れなど、クリーム容器やスプレー容器の汚れを取るためにも用いますので、アロマテラピーでは使い勝手が良いためです。

ルームスプレー・基本のアロマテラピー
無水エタノール1割に対して、精製水は9割弱を基本とします。例えば100mlのスプレー容器にルームスプレーをつくるときは、10mlの無水エタノールと90ml~80mlの精製水を用います。
精製水がこれより多いと劣化が早くなりすぎますし、多すぎても、あまり効果が変わりません。また、無水エタノール濃度が濃すぎると、天然精油の有効成分の揮発が早すぎて良いルームスプレーになりません。

もっとも適しているルームスプレー基材の濃度は、無水エタノール1:精製水9です。
この割合で作った天然精油のアロマテラピールームスプレーは、
2週間~4週間ほどの使用期限となります。
これは、希釈する精油の性質によって変わってきます。


天然精油と無水エタノール、精製水でつくるルームスプレー容器は、アロマテラピー対応の専門容器を用います。特にスプレーを噴霧するため劣化の無いものにしましょう。
スプレー本体はもちろんのこと噴霧口の材料がしっかりしたものを選びます。

精油の濃度
天然精油であれば、基材全体に対して2~4%濃度が最適です。
すなわち、100mlのルームスプレー基材に対しては、ドロッパー式の一般的な精油ボトルで、1滴あたり約0.05mlほどの量がでますので、40滴~80滴ほどが適していると考えてよいでしょう。


ルームスプレーの作り方
100mLのスプレー容器にルームスプレーを作る場合の材料
100mLのスプレー容器   1本
無水エタノール      10ml
精製水          80ml~90ml
天然精油         40滴~80滴
ビーカー          1個

その1  スプレー容器、ビーカー、無水エタノール、精製水、精油を用意します。
その2  ビーカーで無水エタノールを量り、スプレー容器に入れます。
その3  その2に天然精油を合計40滴~80滴入れます。
その4  その3に精製水を入れて容器のふたを閉めて良く振ります。

お好きな天然精油をいくつかブレンドしてルームスプレーを作ってみましょう。
効能別で、またお好みの香りで・・・
いくつでもレパートリーが広がって楽しいものです。
乾燥を防いだり、空気の浄化に一役かったり、ちょっと緊張が続いたときや、眠れない夜、においを消したい時など、いろいろな用途で使えるオリジナルのルームスプレーは、アロマテラピーの王道です。

環境省認可法人(社)日本アロマ環境協会インストラクター
初穂香房主宰
Lavozouアロマテラピー講師
栄中日文化センター講師
1995年よりアロマテラピー講師として活動
ホームページアドレス  http://www.lavozou.com/index.html


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