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アロマテラピー(芳香療法)基本のレシピ

一般社団法人アロマハンドトリートメント協会代表理事
木之下 恵美 Megumi kinoshita

Aromatherapy & vodca ウォッカと精油でつくる化粧水

アロマテラピー(芳香療法)を用いながら、化粧水をつくる方法はいくつかあります。ハーブで作る方法もあります。材料は、精製水とグリセリンやアルコールなどが基本です。市販の化粧水の中には保湿を求めるためにグリセリンが入っていることが多く、アロマテラピーのレシピ本などでも、グリセリンを使う方法が紹介されていることが多いようです。それ以外には、無水エタノールなどを用いる方法もよく紹介されています。どちらも、可能ですし、材料も取りそろえやすく便利です。

今回ご紹介したい方法は、Lavozouスクールでもよく紹介させていただいているウォッカを使う化粧水づくりです。ここで使うウォッカは40度以上のものをおすすめしています。焼酎などでも作ることができますし、日本酒でも可能です。香りが添加されていないものであればアロマテラピーの化粧水作りは可能です。


◆Vodka<Aquavitae<錬金術

ウォッカは、蒸留酒のひとつです。蒸留酒にはウォッカをはじめ、ウイスキーやラム酒、焼酎などがあります。また、アクアヴィテ(ラテン語で命の水:Aquavitae)の一種に分類されます。
アクアヴィテ(蒸留酒)は、中世の錬金術の中で確立され、薬酒として内服・外用ともに用いられてきました。外用としては、消毒やにおいけし、殺菌などのために使用されることも多く、食器や身の回りのものとあわせて、身体にもちいて病原菌や雑菌などの繁殖を防いだり、それらによるにおいを防いだりしていました。アロマテラピーで使用する精油と同じような生い立ちであるアクアヴィテを用いて化粧水をつくるというのは、それだけでもなじみの良さを感じます。

ウォッカの材料は、穀物類を原材料として作られます。国や地域によって穀物の選択は異なりますが、概して大麦やライ麦、小麦などから作られます。ウォッカは蒸留後、白樺の炭で濾過をするため、ほとんど無香ですが、後から香りを添加するものもあります。ここで使用するウォッカは香りの添加がないものにします。

ウォッカをスキンケアで用いるというのは、中世の薬酒の歴史からもわかるように、とても効果的な方法です。殺菌や除菌はもちろん、においけしや感染症の予防などとともに、肌の状態を整えて毛穴の開きやたるみ、いらない肌(剥がれ落ちきっていない古い角質)を除去したりと、様々に活用できます。そのままでもこのような効能が期待されますが、お顔や敏感な肌に毎日使用する場合は、精製水で薄めるほうがよいでしょう。

ウォッカと精製水の割合は、2対8くらいを目安にします。ただし、ウォッカは40度~50度のものを使用します。防腐効果のあるウォッカですが、精製水と割った場合は2~3週間で使い切りましょう。また、40度~50度のアルコール度数のウォッカは、精油をうまく希釈(うすめる)してくれます。


オレンジの花とサンダルウッド

精油は、お好きなものを使用するとよいでしょう。バラやジャスミンなども素敵ですが、オレンジの花(ネロリ)とサンダルウッド(白檀)のブレンドもこころを解きほぐして肌のくすみをとり、若々しい素肌に導いてくれます。

オレンジの花(ネロリ)/Citrus aurantium
花から水蒸気蒸留法で抽出され、ストレスからくる肌トラブルを解消し、吹き出物やくすみに効果的です。

サンダルウッド(白檀)/Santalum album
心材から水蒸気蒸留法で抽出され、肌を柔らかくし引き締める効果が期待されます。また深い呼吸をもたらし瞑想へ導くともされヨガなどでも好んで用いられます。


【材料】

ウォッカ(40度のもの) ...20ml
精製水 ...80ml
ビーカー ...1個
100ml化粧水用容器(アロマテラピー用のもの) ...1個
オレンジの花(Citrus aurantium)の精油 ...2滴
サンダルウッド(Santalum album)の精油 ...1滴

【作り方】

  • 1. ウォッカ20mlをビーカーではかり、100ml化粧水容器に入れて、オレンジの花の精油2滴とサンダルウッドの精油1滴を入れて軽く振り混ぜます。
  • 2. 精製水80mlをビーカーではかり、1.に注ぎ入れます。

ふたをして軽く振って出来上がりです。
毎日の化粧水としての使用はもちろん、乾燥や暑さに負けそうになった時など全身に噴霧したり、コットンにたっぷりしめらせてパックするのもよいでしょう。できあがった化粧水は2~3週間で使い切ります。


環境省認可法人(社)日本アロマ環境協会インストラクター
初穂香房主宰
Lavozouアロマテラピー講師
栄中日文化センター講師
1995年よりアロマテラピー講師として活動
ホームページアドレス  http://www.lavozou.com/index.html


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