自然体験 | 組合員レポート
ジョンさんと森で遊ぼう!ファンフォーレスト
平成15年6月7日(土)くもり
参加者/9組37名
ここに掲載以外の写真をご覧になりたい方はこちらをクリックしてください。
写真をクリックすると拡大写真を見ることができます。
- ※このページにある写真をクリックすると拡大写真を見ることができます。
エゴノキ(チシャノキ)が白い花をつけ、林間にヤマアジサイの薄紫の花が見られるファンフォーレストは初夏の装い。木陰にはギンリョウソウ(別名ユウレイダケ)がひっそりと咲き、耳をすますとホトトギスの鳴き声も。初夏の森を舞台に、ツリークライミングはじめネイチャーゲームや自然体験プログラムを交えて、元気いっぱいに過ごした。
10:00~ |
木の上からジョンさん登場
開会式が始まっても姿を現さないジョン・ギャスライトさんを探して森の中へ。コナラの大木に登っているジョンさんを見つけた子どもたちからは、「あっ、あんなところにいた!」と歓声が。木の上から下りてきたジョンさんは参加者がつくった輪の中央へ。「地面に下りてくると淋しいね」と笑いを誘い、「木の上はほんと楽しい。今朝は7時に来たけど、その時にウサギやリスを見たよ」とあいさつした。
ツリークライミングの面白さや森の自然について話した後、「森にある木たちは、地面でお互いに根と根が手をつないで助け合っている。みんなも手をつなごう」と、隣の人と手をつなぎ右に左にゆらりゆらり。次に木の姿をまねてストレッチ体操。スギやマツ、コナラ、縄文スギになりきって、背伸びしたり、屈伸したり、揺れたり...。身体が少しほぐれた後は、「ツリークライミングは競争しなくていいよ」「ウルシには触らないでね」と約束事を確認して、ツリークライミングがスタートした。
|
←「輪の中に下りられるかな」と笑顔で登場したジョンさん。 |
|
10:30~ |
ツリークライミングに挑戦
まず5つのグループに分かれて、グループ内でそれぞれに自己紹介。登る木へのあいさつとして木に手で触れ、根元を踏みつけないようにとクッション代わりの落ち葉をまいた。そしてTCJ(ツリークライミングジャパン)のインストラクターから登り方、下り方など基本動作の説明を聞き、落下防止のために行うロープの「アヒル結び」を教えてもらった。「アヒル結び」を練習して覚えた人から、カラビナを使ってロープをクライミングサドル(ハーネス)に固定して登り始めた。
最初は苦労していた男の子も、コツをつかんでからはすいすい登っていく。ロープにぶら下がって、ジョンさんとお父さんの間をキャッチボールのようにゆらゆらと揺れて気持ちよさそうな女の子。登る前は「娘よりも、私の方が心配」と話していたお父さんもコツを覚えてずんずん上へ。まだ登り始めの男の子は、地上にいたジョンさんに脇腹をくすぐられて「キャハハ」と大笑い。早々とツリーボート(ハンモック)に登り、シャボン玉を飛ばす女の子たちは余裕の表情だ。
午前中でほぼ全員が木の上まで登ることができたツリークライミング。人によって登る早さや遊び方は違うが、それぞれに自分なりの楽しみ方を見つけたようだ。
昼休みが近づくと、「下りたくな~い」「木の上でお弁当を食べたいね」と子どもも大人もすっかり木の上が気に入った様子。「いつもと目線が変わると世界が違って見えて新鮮な気持ち。これは面白い」と感激するお父さんもいた。
|
|
↑「ミノムシ一家でーす」 |
↑「わぉー。忍者みたいでしょ」と元気な女の子。 |
|
12:00~ |
昼食タイム
グループごとに森の木陰や広場など自由に場所を決めて昼食。雲の合間からは、太陽も少し顔を出していた。
|
12:30~ |
虫の目線でミクロ観察
自由参加で始まったのは「ミクロハイク」というネイチャーゲーム。講師は「恵那山ネイチャーゲームの会」の土屋貴子さん、三尾武久さん、松村健一さん。「虫眼鏡を使って、広場の地面にいる小さな生き物を観察します」と説明を受けた後、虫眼鏡を渡してもらった子どもたちは、それぞれひざまずいて観察を始めた。
観察していくとアリとその巣穴、クモ、バッタ、甲虫などを次々に発見。捕まえて「女王アリだよ!」とスタッフに教える子も。見つけた赤ガエルや甲虫を虫かごにせっせと入れている虫好きな男の子は忙しそう。飛び入りで参加した腹ばいのTCJスタッフが「わしはファーブルじゃ」とおどけると周囲の大人たちは大受け。普段はあまり注意をはらわない地面や草むらに、意外とたくさんの生き物がいることに気づいたひとときだった。
|
|
↑何を見つけたのかな? |
↑大人たちも結構はまっています。 |
|
13:05~ |
ロープ投げに挑戦しよう
再び朝ジョンさんが登場した森の広場に集合。ロープを木にかける時、最初に投げかけるショットパウチ&スローラインの使い方をジョンさんに実演してもらう。呼吸を整えて、狙ったマツの枝に見事にかかると「ほぉー」と驚きの声とともに拍手喝采が。次いでスタッフ2名が持つ代用の枝をめざして、子どもたちはショットパウチ&スローライン投げにチャレンジ。初めての体験に目を輝かせていた。
|
←狙いを定めて「イチ、ニのサン!」。 |
|
13:15~ |
ツリークライミングを再び楽しむ
みんなが遊び方のコツを覚えた午後のツリークライミングは、なごやかな雰囲気。木の根元にあいた穴に手を入れて、カブト虫やクワガタ虫を真剣に探すお父さんの姿も。ブランコで揺れたり、ツリーボートに寝そべったり、逆さ吊りになって周囲をながめたりして、思い思いに木登り遊びを満喫した。
「下から見上げていると高そうだったけど、登ると面白くて全然恐くなかったですね」と10m近くの高さまで登ったお母さん。中には「3回登ったよ」という女の子もいた。木の下からの「次のプログラムが始まるよ!」の声に、子どもたちはまだまだ名残惜しそうだった。
|
←手を広げて、クモやトンボに変身!? |
|
14:05~ |
森の休み場所をつくろう
「森の休み場所をつくろう」と題した自然体験プログラムは、さらに森の奥へ移動して始まった。講師は木工作家の無量小路清さんと環境共育研究家の無量小路共美さん。「これから家族ごとに分かれて、森の休み場所をつくります。ルールは3つ。森にあるものを使う。合図で動く。終わったら、もとにもどす。ルールを守って楽しい空間をつくりましょう」
木の根っこに枝を立てかけて休憩する家族、落ち葉の上に切り株を並べてイスにしたお父さんなど、各グループの選んだ場所はいろいろ。早々と休み場所をつくって、森を散策する親子もいた。休憩タイムが終わると、再び集合。「休み場所の特徴」「見つけた生き物」などをイラストとともに用紙に書いて、渡してあるロープに洗濯バサミでとめていき、それぞれの感想や見つけたものを話した。
森からの帰り道、野鳥の羽根が散らばっている場所では「ここはイタチなどが野鳥を食べる休み場所のようですね」との無量小路さんの説明に耳を傾ける一幕も。
|
|
↑ここは何だか居心地がよさそう。 |
↑森を歩くと発見がいっぱい。 |
|
15:05~ |
閉会式&認定証授与
閉会式で「今日は面白かったね。木の上から見ると、今までの景色と違って見えたでしょ。人生も同じ。高いところから見ると、考え方も変わってくるよ」とジョンさん。「木は人のために木陰をつくってくれる。落ち葉を落としてくれる。いっぱい僕たちに恵みを与えてくれるね。森にサンキューと言おう」と話した途端に、上空で 「カァー」とカラスが一声。「カラスも返事してくれたね」と最後まで笑顔のトークが続いた。
そして「ツリー(tree)」と叫んで全員で記念撮影。ツリークライミングの認定証をもらって家路につく家族の中には、引き返してきて「今日登ったのは何ていう名前の木でした?」とコナラの名前を確認するお母さんも。ファンフォーレストの豊かな自然に触れた一日だった。
|