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自然体験 | 組合員レポート

山村たいけんin東白川 晩秋の里山ウォーキングで、色とりどりの自然風景を楽しもう!

平成16年11月6日(土) 晴れ
参加者 13組39名

  • 里山ウォーキング案内人
    吉澤 守さん(日本森林環境隊・理事長)
  • 里山ウォーキング案内人
    水戸喜代香さん(インタープリター)
  • ※このページにある写真をクリックすると拡大写真を見ることができます。

恒例となった秋の里山ウォーキング。遠く美濃と木曽境の山々を望みながら、変化に富んだコースを巡り約10kmの道のりを元気に歩いた。

10:00~

開会式

敷地内のドウダンつつじが真っ赤に染まり、秋色が深まるこもれびの里。秋晴れのもと、開会式では案内人の「マモさん」こと吉澤守さんが「登山と違って、今日は人が住んでいるところを歩く"里山ウォーキング"です。大人の方は子どもの頃通った通学路を歩くような気持ちで道草を食いながら、里山の風景を楽しみましょう」とあいさつした。

10:15~

里山ウォーキングへ出発!

コースは丘の斜面にある集落や茶畑を抜け、起伏に富んだ行程だ。途中、その場所や植物にちなんだ合計8つのクイズも用意されている。マモさんは「歩く早さに5つのレベルがありますが、今日は一番遅いレベル5で歩きます」とゆっくりペースで歩き始めた。
出発してすぐに、傷を治すのに効能があるとされる薬草のゲンノショウコ、紙の原料であるミツマタなど、都会ではあまり見かけない植物を道路脇で発見。植物に詳しい案内人の水戸喜代香さん、地元案内人の藤井茂樹さんが解説していく。 坂道を下ると、黄や赤に紅葉したマルバの群生があった。「マルバは東濃地方などでよく見られますが、これだけまとまった群生は貴重ですね。ほら、今は珍しい形の赤い花が咲いていますよ」と水戸さん。子どもたちも丸いマルバの葉や花を興味深く観察していた。

←「ゆっくり行きましょう」と、マモさんを先頭にいざ出発!
←水戸さんは珍しい植物があるポイントごとで立ち止まり、草花や樹木の説明をしていった。
10:40~

加舎尾(かしゃお)集落を通過

小さな橋を渡って加舎尾(かしゃお)の集落へ。先にはなだらかな上り坂が続く。うねうねとした坂道を上ると、遠くの山が見えてきた。岐阜と長野の県境の山々だ。眼下には茶畑などが点在し、意外と高くまで登って来たことを実感できる。「今日歩く道にはお墓や石仏が4か所ほどあります。通りすがりに1回ずつ手を合わせると合計4回で、"幸せ(四合わせ)"になりますよ」と笑顔のマモさん。
少し進むと、再び水戸さんの植物レクチャーが始まった。ツリガネニンジン、アキノキリンソウ、ノコンギクなど秋の野草に関して生態や名前の由来を解説していった。
神付(じんつき)の集落を過ぎたあたりにあった石仏の前では、「明治の廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)で多くの石仏は壊されました。今も残るこの一石十三仏という石仏は村の貴重な史跡です」と藤井さん。東白川村の歴史をかいま見るお話だった。
少し下った先、竹林ではクイズが待っていた。問題は舗装した道路に入っている波打った亀裂。「これは、モグラの仕業、地震によるもの、竹の根がのびた、道路の滑り止め用に作った」の4択。よく見ると、道路の端っこから植物の根っこが顔を出していた。「あっ、竹の根だ!」と正解に気づいた男の子は満足げ。歩いてお腹が減り始めた頃、お昼の休憩場所である五葉会館に到着した。

←歩き、聞き、見て、風を感じて。まさに身体全体を使っての里山ウォーキングだ。
←のどかな風景が広がるなか、新鮮な空気を吸いながら元気に歩いた。
12:00~

松茸ご飯の昼食

昼食のメニューは松茸がどっさり入った松茸ご飯、手作りコンニャク、地元で「煮ごみ」と呼ぶ具だくさんの野菜汁など。おいしくて、つい何杯もお代わりする人も。

13:00~

後半コースへ再出発

午後からも好天が続いた。田んぼのあぜ道などを通って、中通(なかどおり)集落へ向かう。茶畑が見渡せる場所に来ると、挿し木で増やす栽培法や白川茶の産地・東白川村に関する説明があった。
しばらく歩くと視界が開け、前方に村で一番高い寒陽気山(かんようきさん)、長野県境の山々など雄大な風景が広がる。近くにアンテナ塔が立ち、眺めのいい場所で全員が入って記念撮影をした。
参加者たちはペースに慣れたのか、思い思いにウォーキングを楽しんでいた。出発前に「初めての参加ですが、歩けるかしら」と話していた女性3人組もお喋りがはずんでいる。なかにはしりとりをしながら歩く母子連れも。来た道を振り返ると、アンテナ塔が山の上に小さく見え、「意外と歩いて来たんですね」とお父さんも嬉しそうな表情だった。
栗林を抜けて、パンダうさぎが飼育されている小屋で小休止。最後の急坂も何とか乗り越えてこもれびの里へゴールした。

←土の道や舗装路、坂道、平らな道など、変化に富んだコースでいろんな道があった。
←道路脇に設置してあるクイズ用ボードの前で、子どもたちも真剣に「考え中!」。
15:00~

閉会式

閉会式の前にクイズの答え合わせ。正解者がたくさんいたため、ジャンケンで5人の受賞者を決めた。景品は地元産のジュース詰め合わせなど。ほか参加者全員に記念品も配られた。参加者のなかには「春には山菜採りのイベントもあるそうで、また来たいですね」という女性も。
閉会式では「今日はいろんな風景に出合えました。楽しい時間は、きっと明日を生きる力になると思います」と水戸さんが締めくくった。

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