愛知県共済

組合員サービス

自然体験

自然体験 | 組合員レポート

山村たいけんin東白川
Xmasスワッグづくり体験と花餅作り体験(名古屋発)

令和1年11月30日(土)晴れ
参加者 19組45名

  • 案内人/川尻秀樹さん
    技術士(林業部門)、樹木医、森林インストラクター、きのこアドバイザー。
    現在、NPO法人ツリークライミングジャパン副理事長など、多方面で活躍中。
  • ※ このページにある写真をクリックすると拡大写真を見ることができます。

お天気に恵まれ、晩秋の紅葉を車窓に眺めながら東白川村へ。今朝はマイナス1℃まで気温が下がりいよいよ冬も間近。都会の喧騒を離れ澄み切った空気の中で、伝承文化を学び年末年始の飾り作りを楽しんだ。

10:30~

開会式

 バスで東白川村こもれびの里へ到着。囲炉裏と薪ストーブのある「こもれびの館母屋」にて温かい白川茶をいただく。同村の村雲和裕さんの司会により開会式がスタート。まずは本日のスペシャルゲスト東白川村の今井俊郎村長が紹介され、歓迎のあいさつを頂戴する。「岐阜で村が残っているのは飛騨の白川村とここだけ。2,200人の人口で130年の歴史があります。東濃ヒノキの産地で、家を建てる時に柱をすべてプレゼントするフォレスタイルというプロジェクトが好評です。白川茶も有名な特産品です。また明治時代の廃仏毀釈によって寺がなくなって以来今も神道の村として知られています。今日は、東白川村のおいしい空気を吸っておいしいものを食べて心に留めていってください」。続いて本日のスケジュールが紹介されると、充実した内容に参加者から歓声が上がる。

10:40~

川尻さんのお話

案内人川尻さんのお話は知識の宝庫

 早速、本日の案内人川尻秀樹さんが東白川村やクリスマス、木にまつわる雑学などをレクチャーされた。「今日つくるスワッグというのはドイツ語で壁飾りのこと。海外ではリースと共になじみのある伝統的なクリスマスの飾りです。材料は東白川産東濃ヒノキの葉です。飾りを柚子に変えるとお正月飾りにもなります。ちなみにこの建物の柱は地元の東濃ヒノキです。
 今日はそんな神の地のヒノキの葉を使ってクリスマススワッグをつくります。クリスマスリースには、森の精が宿るといわれる常緑樹のヤドリギと西洋ヒイラギが使われます。その実がそれぞれ男女の生理の象徴で生命の誕生を意味し、常緑樹は一年中枯れない事から永遠の生命の象徴であり魔よけです。日本ではサカキも常緑樹で神様の木。燃やすとパチパチと音が鳴って邪気を払うといわれます。
 神様といえば、しめ縄の左綯い(ひだりない)は神様ごと、右綯い(みぎない)はワラジなどの日用品です。稲は青いうちに刈ったもので綯うことで、蛇を模しているともいわれ、さまざまな生命力を崇めています」。川尻さんの、知れば知るほど奥深い伝承文化に関するレクチャー。参加者全員興味深く聞き入った。
「木のこと、しめ縄、季節の行事の意味など、知らなかった話ばかりでとてもためになった(40代女性)」

11:05~

Xmasスワッグづくり

 丸太小屋へ移動し早速スワッグづくり。ヒノキの葉を大中小と重ね、三つを麻ひもで束ねてベースをつくり、イイギリやピラカンサスの赤い実、トウガラシ、ドライフラワー、リボンをバランスよくレイアウトしていく。川尻さんにヒノキの葉っぱの表裏の見分け方や球果の扱い方をアドバイスしてもらいながら仕上げた。

ヒノキの葉っぱ、いい香りだね

「20年越しでようやく当たって参加。スワッグは初めてつくってうまくいった!(70代女性)」「家ではなかなかできない体験。親子でのびのび楽しくつくれた(30代女性)」

大満足の出来栄え!
12:30~

山の幸バイキング

 薪ストーブのあるレストランにて「山の幸バイキング」の昼食。味ごはん、きのこ汁などの郷土料理や、鮎の甘辛揚げ、そうめんカボチャの酢の物など10種類のオリジナル料理をはじめ、トマトジュースやリンゴジュースなどの特産品のほか、4種類の自家製カレー、地元の野菜を使ったサラダバー、3種類の地産地消スイーツも大好評!
「自然の味そのもの。ブラックカレーとトマトドレッシングが特においしかった(60代女性)」

13:30~

花餅作り

 レストランの隣のパン工房にて花餅作り。はじめに川尻さんから花餅の材料や風習について学ぶ。「今日、花餅作りに使うのは、ネジキ(カツウルシ)の枝でツツジ科の木。今年伸びた枝だけが赤く、白い餅をつけて紅白になるのでお正月飾りとして喜ばれ、市販の花餅の中では最高級です。台座に飾るのは難を転じるナンテンと神様を待つマツボックリ、ヒカゲノカズラ。ナンテンの葉がよく赤飯にのっているのは縁起の意味だけでなく、熱を加えるとナンジニンという成分が出て防腐効果があるからなんです。また、葉っぱはかじると解毒作用があるため食べ過ぎにもいい。昔の人の知恵は活かしたいですね」。
 枝が整ったらビーツ(赤ダイコン)のおろし汁で着色した赤ののし餅と、白ののし餅を包丁で小さく切って枝に巻きつけていくと、華やかな花餅が完成。
「お正月の玄関を華やかに飾れてうれしい(50代女性)」

花餅と一緒に笑顔の花も咲く
14:40~

餅つき&白川茶で一服

 本日最後の体験は、こもれびの館の土間で石臼と杵を使った昔ながらの餅つき。昔は毎年餅つきをやっていた人、初めて体験する人など老若男女の参加者で力強く手際よくつき上げた。春に手摘みして冷凍保存したヨモギを使いヨモギ餅も!きなこやしょうゆをかけて、温かい白川茶と共に。
「40年ぶりの餅つき。懐かしかった(60代女性)」

「よいしょ!」の掛け声と共に
15:20~

閉会式

 「名古屋市の水もこちらから来ています。またぜひ東白川村を訪れてください。皆さんが来てくれることで村も潤いますし元気になります」と川尻さんが締めくくった。自然の恵みと伝承文化に関心が向いた体験となった。
「子どもに普段はできない体験をさせてあげられた。一日子どもと一緒に楽しめる体験型の旅行はなかなかない(30代女性)」「懐かしい温かい気持ちになれる村だった(60代女性)」「最高に楽しかった。スタッフの皆さんがとても親切で、地元の材料を丁寧に準備してくれたことに感謝(70代男性)」

このページの一番上へ